『だまし絵の女 第4話』
放送日:1988年2月18日 TBS ドラマ23
監督:和泉聖治 脚本:和泉聖治、熊埜御堂郁代
21年前の今月今夜に放送されたドラマ。
全4回の最終回です。ここに至るまでに、ヒロインの高柳玲子(かたせ梨乃)は結婚相談所で知り合った男たち(前田吟、ケーシー高峰、高田純次)を次々騙して大枚を巻き上げているのです。高柳玲子、一見するとおっとりして上品な美女。
その彼女が思わず本気になってしまいそうになる最終回の男が博太郎さん演ずる麻生洋一。パイレーツ貿易という会社の代表取締役だと。会社の名前は実に怪しくいかがわしいけれど、いかにも人柄の好さそうな、且つ、セクシーな麻生さん。
何しろ21年前ですからね、かたせ梨乃は艶やかだし、博太郎さんも歯の浮くような甘いセリフがよく似合う。似合うってぇのもちょっと変か?
麻生さんは、玲子を籠絡するや、次の日には商用でニューヨークへ発つという。そして、ニューヨークから電話で、商談成立のために500万円振り込んでくれって。
いつも金を巻き上げてきた玲子が、今度は金を巻き上げられるのか?
さあ、どーでしょう・・・ということで中略。
麻生洋一には、実は、身重の奥さん(室井滋)も娘もいるのです。妻から「あんた、ご飯まだ?」とか言われつつ、彼は、ピンクのエプロン姿で飯の支度なんかしちゃってる。それが、やけに可愛いのです。
そこへ、玲子が乗り込んでくる。乗り込んでくるといっても、上品な和服姿で婉然と微笑んで。彼女が「先日、ご用立てした500万の件」と切り出した瞬間の、麻生さんの顔は傑作。「ご用立てしましたわね」と畳みかけられて「ハイハイ」「確かに」などと固まった笑顔で繰り返すのも笑ってしまいますねぇ。
玲子を駅まで送るという洋一のコートのベルトを引っ張る奥さんの仕草もちょっと可愛い。洋一は、この奥さんとは、だますつもりでいて結婚する羽目になり、それで今でもだまし続けているんだそうナ。誠実といえば誠実か?
サヨナラと去ってゆく玲子を見送る洋一は、“参りました”という笑顔かな?でも、何となくシアワセそうでもあって、好きですね。そのためか、後味がいいです。
ここで“だまし絵”というのは、Trompe-l'œilのことではなくて、玲子がだました男に残していく絵のこと。玲子の父(鈴木清順)が描いた彼女のヌードです。金を巻き上げて、絵を渡す。そして、父には「お父様の絵が売れました」としとやかに報告するというのが、毎回の〆。
『だまし絵の女』全4回で95分。VHSビデオとして出されていたことがあり、いまでも中古ビデオを見かけます。KF-5105。

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