2017/12/26

タイ・デーン ”ナーガ&精霊文”縫取織ブランケット  染織





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製作地 ラオス北東部 フアパン県 Houaphan Province
製作年代 20世紀中期
民族名 タイ・デーン族(Tai Daeng)
素材/技法 木綿、天然染料、化学染料(赤)/平地、縫取織
サイズ 横幅(緯)66cm(二枚接ぎ)×縦(経)148cm


ラオス北東部の山間地域では、最寒季の朝晩には気温が10℃を下回り0℃近くに達するほどの寒さとなる場合があり、防寒用のブランケットを日用の染織作品として手掛ける伝統が受け継がれてきました。ブランケットには主に肩から掛けたり・体に巻いて用いる“パー・トゥーム”と、主に掛け布団として用いる縁布付き大判の“パー・ホム”とがあり、敷き布、蚊帳、ドアカーテンなどとともに婚礼仕度品とも位置付けられ、手の込んだ染め織り技法による装飾性豊かな作品が生み出されてきました。

本品は、経緯双糸遣いの木綿赤糸で密に織られた地に、手紡ぎ木綿を天然染料で多色に染めた糸を絵糸とする”浮文”縫取織の技法によって、”蛇龍神ナーガ(ナーク)”を表わす鉤状格子文及び”精霊”を表わす人型モチーフを主体とする文様が織り表されたもの、中央二枚接ぎで緯66cm×経148cmのサイズに仕立てられており、製作当初は縁布が付され“パー・ホム”として使用され、後年傷んだ縁布を取り除き本体布のみが保存・継承されてきたものと推察されます。

大判の布上に生命感豊かに表現された多色縫取織の文様が見事、鮮やかな赤地のうえに繊細かつ力強い表情で織り込まれた浮文・縫取織の色彩美と文様の完成美に目と心を奪われます。

縫取織は”白・浅葱・紫・藍”の4色遣いですが、巧みな色濃淡・グラデーション及び色切り替えが加えられており、作品全体の色彩構成に得も言われぬ豊かな味わいが感じられます。

蚊を媒介とするマラリア等の病気が多いラオス北東部の山間地域において、ブランケットは防寒性とともに蚊除けの用を成すものであり、神仏への祈りとともに吉祥・守護の文様が織り込まれるもの、作品からは単なる装飾デザインとは異なる精神性が感じられるところとなります。






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●本記事内容に関する参考(推奨)文献
 




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