10月20日、木曜日。
今日のお昼はでかこかあさんと食事の約束をしていて、朝もたかちんとその話をしていたのだが。
すっかり忘れていて弁当を注文していた俺。
今まさに食べようとしているところにたかちん登場。
「行かないの?」
「あ」
自分のうっかりぶりにびっくりした。
そして夜はダーツバーになるお店へ行く。でかこかあさんはすでに来ていた。
本当はこじゅうと殿もくる予定だったんだけど、残念ながら赤ん坊がおなかピーピーのため、来れず。
でかこかあさんは、最近仕事はしていないんだけど、忙しいとのこと。
お母様が心臓麻痺で亡くなってしまったことを踏まえて、AED(自動体外式除細動器)を使えるようになりたくて、消防署にて講習を受けたとのこと。
そしたらいろいろとボランティアで呼ばれることが多くなったそうだ。
「でね、面白いのが巡りあわせっていうのがあるのか、私、人が倒れたところに最近二回もあってるのよ」
最初は友達の家に言ったら、そちらさまのお母様が亡くなっていて、第一発見者になってしまったそうだ。
脳卒中だったらしいんだけど、死後4時間くらい経過していたとのこと。警察に拘束されて大変だったらしい。
こないだは、道を歩いていたら、見知らぬおじさんが倒れていたとのこと。後頭部から血を流し、意識を失っていたとのことだった。
とりあえず救急車を呼びつつ応急手当をしていたら、お巡りさんも一緒に来て、そのお巡りさんが前のときと同じお巡りさんだったらしい。
「それは普通に疑うよね。人が倒れていた現場に二度同じ女がいたんだから」
でも、とりあえず身元ははっきりしているし、おじさんも生きてはいたのでその日はその場で解放だったらしい。
たかちんが聞く。
「そういえば、さとーやになるための研修も受けるって言ってなかった?」
「砂糖屋?」
聞き返す俺。
昔の塩・タバコのようになんか砂糖を売るための資格とかあるのか、と素で思ったのだが。
「ちがうよ。さ・と・お・や。子供を引き取って育てるやつ!」
と、二人同時に突っ込まれた。ああ、そりゃそうだよな。
それで、育児放棄した父親の子供を引き取ることになったらしい。
子供は学校には来ていたのだが、いつも汚い格好で、父親はろくに帰っていなかったようだ。
そして学校から児童相談所に連絡が行ったらしい。
でかこかあさんは、すでに3人の男の子を育てている。
それでさらに子供を引き取って育てるというのはすごいバイタリティだと思う。
でも、こういう人がいてくれないと、不幸な子供たちが救われないままになってしまうのだろう。
ちょっとびっくりしつつも、社会の中でちゃんと役割を果たそうとしているでかこかあさんに感心しきりだったのでした。
俺もなんかしないとなあ、というわけだけれども、今の俺の問題は、余った弁当の処分だったわけで、まっつんに引き取り手を探してもらった。
「買いますよ」
と言ってくれたが、ただでさしあげた。
とりあえず、ごはんを無駄にせずにすんでよかったと思った。