8月7日、月曜日。
本日は夕方からお通夜。
そしてそれまでは、意外にすることはない。
なので昨日から読んでいるマンガを続けて読む。
今読んでいるのは、ハロルド作石のBECK。
BECK (Volume1) - ハロルド作石
Amazon 価格:¥ 530(税込)
2006-08-16 22:01 時点 [?]
果てしなく続く、穏やかで退屈な毎日に不安を持っていた中学生、田中幸雄(通称:コユキ)は謎の人物、南竜介との出会いによって音楽の世界に入り込むことになる。
南竜介・田中幸雄を中心に才能溢れるメンバーが揃って結成されたバンド、BECKが数々の試練に失敗・挫折を繰り返しながらも、メンバーはバンドに対する確固たる自信を原動力にわずかながらも前に進んでいく。
コユキはその中で、歌唱力・作曲の才能を発揮してバンドに貢献しながらも、ギターの技術では足を引っ張る場面も多い。
しかし、南竜介の父違いの妹の恋人、真帆に支えられながら、バンドを中心に、普通の高校生とは違う青春を駆け抜けるのだった。
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俺は音楽などにはまったく縁のない学生生活を送ったため、バンドをやっている人間について、さっぱり理解できなかった。
身近に音楽やっている人間がいないわけでもなかったけれど、音楽が魂を揺さぶるとかそういう体験もしていなかったし、現実問題として音楽で食べていくなんて想像も出来なかった。
いまでこそ、いろんな音楽に出会い、海外とか旅すると言葉なんかより音楽の方が会話になったりすることを知って、
(ちくしょう、なんか楽器やっておけばよかった!)
と後悔をしたりしているのだが。
そんなわけで、主人公のコユキとはそのへんで共感を持てた。
もし、俺が竜介に出会っていれば、と。
もちろん、コユキと俺の決定的な違いは出会いだけではなく、才能の差だと言うことは重々承知しているのだが。
そしてコユキは音楽にひたむきに打ち込んでいく。
彼の才能がいい仲間を呼び、運命の歯車は回り始めるのだが、商業上の理由とか私怨とか、環境が彼らの活躍を許さない。
だが、逆境の中でも彼らはとぼけた感じのひたむきさで音楽をあきらめない。
ありえない、と思っていた何も保障もない世界で自分たちの音楽を信じて進んでいく道を選択する。
ハロルド作石の作品に共通した、等身大の視点で描かれた非日常的な世界の中のリアル。
今回はハロルド作石作品の中でも、青春を駆け抜けるスピード感が強調されている。リズムがある。音楽が紙面から聞こえてくる。
そしてそんな中でも、個性的な登場人物のとぼけた行動や、日常感覚のずれに思わず笑ってしまう。
というわけで、息つく暇がない感じで、とりあえず既刊はあっというまに読み終わってしまった。続きを早く読みたい。
うーむ、週刊誌を買わない俺にとっては、完結した作品だけを読むという選択肢にしたほうが良いのかもしれない。
そしてお通夜。
家から出棺する際、軽くホーンを鳴らした。
昔はお通夜で家を留守にする場合は「忌中」というお札を玄関に貼り、近所に今お葬式で留守にしています、ということを示したらしいのだが、今ではそれはしないことがほとんどらしい。
そりゃ、「留守ですよ」、と触れ回ることがどれだけ危険かは、非常に想像しやすいわけで。
そしてみんなでお通夜の会場に入り、葬儀屋さんの説明を聞く。
真宗大谷派の焼香は2回と知るが、あまり気にする人はいない。
じいちゃんは先生だったため、教育関係者とか教え子の来訪はそれなりにあったのだが、友達はあんまり来なかった。
長く生きすぎたため、友達はみんな先に逝ってしまったらしい。
長寿の幸せも、残される者の悲しさと表裏一体なのだなあ、と、終わったあとの祭儀場控えの間で、寿司を頬張り日本酒をあおりつつ、思った。