10月29日、日曜日。
起きてから、今日の観光はどこに行くかとウェブで検索。
そしてバルセロナ郊外にあるコロニア・グエル教会堂とモンセラットの景観がよさげだったので、両方制覇しようと、イスパーニャ広場からカタルーニャ鉄道へ。
コロニア・グエルって駅は、急行は止まらないのでその前後の駅で降りねばならない。
中村橋や富士見台、練馬高野台へいこうと思ったら、練馬か石神井公園で降りなければならない道理。
んで、練馬でなくてSant Bol駅を過ぎたとしても、石神井公園的な次の駅で降りればいいこと、と思っていたのだが。
(まさか所沢まで止まらずに行くと思わなかったなあ)
というわけで、コロニア・グエルは今日のところは後回しにして、モンセラットにまっすぐ向かうことにした。
↑モンセラットにはロープウェイで向かうのだ。
往復7ユーロでロープウェイに乗り込み、颯爽とモンセラット修道院へ。
すげー急な山だったけど、歩いて登る人もいるんだね。
まあ、高尾山みたいなものか。
そして修道院に着くと、そこはホテルやらレストランやらがあり、観光客も大変多くにぎわっていた。
そして中に入り、13時からあるという少年合唱団の歌を聴きたかったのだが。
大聖堂の中は荘厳な雰囲気。
写真はダメ、と書いてあったのだが、かまわず写真を取りまっている皆さん。
うーん、日本人観光客がこういった聖地を踏みにじるような態度をとっているといわれるけど、あっちの人も変わらないというかむしろあんたらの方がどうなの?とは思った。
いやま、ここは彼らのホームだから別にいいんだけどさ。
そして俺はというと、写真は撮らなかった。
こちらの文化をリスペクトして、というのもあったんだけど、さすがに写真ではこの大聖堂の中の空間を捉え切れない気もした。
一つ一つの宗教画、よく響く音響、荘厳ながらもなんとなく癒されていく雰囲気。
全身全霊でないと感じられないものもある、と思った。
これを収められるメディアが登場するのはいつになることやら。
さて、13時から神父さんが出てきて、ミサが始まった。
それにしれっと参加している異教徒こと俺。
いや、別にどんな宗教にも入ってないんだけどさ。
んで、きっとこれが終わると少年合唱団の歌があるのかなあ、と思ったら、ミサだけで終わった。
いやま、ミサに参加できただけでもこの薄汚れた魂が浄化されたような気もしたからよい。
途中の立ったり座ったりとか、聖書の復唱とか、隣の人と握手とか、これはこれで貴重な異文化体験といえる。
んでそのあと、やたら長い行列に並び、黒いマリア像に参拝する。
カタルーニャの守り神を前に、皆さんは十字を切っていた。
そして俺は、十字を切るのもあれだし手を合わせるのも違うと思ったので、黙祷してみた。
(皆さんの祈りが届きますように)
さて、そのあと山岳鉄道にのってさらに上へ登る。
上からみたモンセラットの絶景は最高、と聞いていたからなのだが。
確かに天気もよく、スペインの青空は最高であった。
サンタ・コバという黒いマリア像が見つかった洞窟に以降と思ったんだけど、道がいくつか分かれていて、どこに行けばいいのかわからない。
適当に歩き出したら、一つ一つの道がすごく長いのね。
街歩きならどんどん変わる風景も、壮大すぎて歩いても歩いてもなかなか変わらない景色。
だんだん人も少なくなり、俺が今どこ歩いているのかわからなくなり、どんどん不安が高まっていくのだが、ときたま向こうから人が歩いてきたりするので、ずんずん進んでみたりする。
↑こんな風景がずっと続くのだ。
そしてひたすら歩く。
こういうときになって、
(ああ俺、マッスルトレーナーで歩きを鍛えておいてよかったなあ)
と思った。
でこぼこな石の坂道を上り下りして、以前ならバテバテで膝もガクガクになっていたはず。
しかし、外人ってのは健脚。
小学校にも入ってないと思われるお子様がこんな道でも普通に歩いているのね。
カロリー高そうな料理食ってるけど、ちゃんと運動で燃焼しているんだなあ、と思った。
そして道すがらすれ違う外人さんに
「オラ!」
と挨拶。
かなりばててきてへこたれそうだったが、笑顔を絶やさない俺。
うむ、苦しいときに奥歯を食いしばってにやっと笑うことこそが男の醍醐味なのだ。
そして2時間くらい歩いたかな。
道に迷ったりして引き返してみたりして、外人さんに
「That's way」
とか教えてもらったりして、
この光景を目にしたときはさすがに泣きそうだった。
ああ、マリア様。
ご加護をありがとうございます。
おかげさまで遭難せずにすみました。
このとき夕方の四時。
日はだいぶ傾きかかっていた。
んで、ホテルに帰ってから足裏が痛むので見たら、大きな血豆ができてた。
観光はちゃんと下調べと準備してからじゃないと痛い目見るなあ、と思った。