2006/3/9
「蟻の兵隊」という映画はどんな映画かと言うと
*もちろん戦争の映画。
とある人によれば
『HPを見たところ、こんな史実があったのか!?と驚く内容でした。
さきの第二次世界大戦の終戦の混乱期の、中国東北部の話。
というと、中国残留日本人孤児については有名な話です。
しかし、しかし、これはもっとヒドイ話!
止むにやまれず「置き去り」にした話ではなく、
旧日本軍の兵を(中国の国共内戦の)国民党軍に「売軍」したのです。
国家による人身売買です。 』
詳しくは http://www.arinoheitai.com/ をどうぞ。
でも、政治映画ではなくて。
*なによりも人間の映画です。
80を過ぎたじいさんたちが、自分をかけて自分を変えようとする映画です。
自分の中にある「帝国陸軍の軍人根性」や「鬼」としての過去に直面し、
それをうけとめ脱皮する映画です。
だから、猛烈に見るものに迫ります
「君は自分を生きていますか/お前らいきてんの?」
だから、この映画を自虐史観か自由主義史観かというチンケな枠組みで捉えないで。
もし、そのような枠組みとしか思えなかったら。。
いや、そんなはずはない。
97歳の宮崎参謀の叫びを聞いてそう思う人は絶対いないはず。
*さらに女の映画です。
問題主婦としてはこれは外せない。
闘う奥村さんのお連れ合いは、どうして奥村さんが戦争にそれほどこだわり、いつまでも過去にならないのか、いぶかしく思っていたが、中国の旅から帰った奥村さんが、すべてを話した時、「はなしてくれて良かった。これであなたを理解できた」とお語られた。
病床で悶える宮崎舜市さん(97歳)の娘さんは、撮影を躊躇されたとのこと。その気持ちはよくわかる。ほとんど意識もなく寝たきりの状態が続いている父を衆目にさらすのは忍びない。それでもなお、撮影を決意された。そこで、思わぬ展開がおこる。「うんうん」と話しながら老父の顔をなでる娘。カメラはその瞬間を過不足なく捕えた。
その状態を目の当たりにして娘さんは「父が生かされている意味がわかりました」と語られたとのこと。
劉面煥さんはいわゆる「慰安所」に監禁され、辛酸をなめた人だ。その人が奥村さんに優しく語りかける場面は未来や希望の根拠の深さを思わせないではいない。圧倒的な力のある場面だ。
男にすがる男にこびる女では未来はない。
男を支えることのできる女は、カメラの前で凛としている。
どの女もカメラの前で日常を淡々と生きる。
どんな時でも、洗濯し御飯をつくり/つまり/汚れを洗い流し明日の命の糧を作っていくのが女だ。そういう女は強い。
池谷薫監督の連れ合いも、leikoさんも、その系列につながる女達だ。
「蟻の兵隊を観る会」ではそんな女達にいっぱい会えそうな気がする。
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