2006/10/6
「蟻の兵隊をみてほしい理由(その1)」
蟻の兵隊という映画
西東京市 蟻の兵隊自主上映
10/14 pm6:30開場 7:00上映
西東京市こもれびホール
http://www.nishitokyo.or.jp/komorebi/access/index.html
前売り1000円 当日1300円
友情出演 高畑淳子
保育あります。
チケット/保育のご用命は、こちら
見てほしい理由のその1は
「蟻の兵隊」が作品を含めてひとつの現象となっているからだ。
映画に関しては、辛口批評も多かった。
まず、歴史的背景がわかりづらい。不明確。たとえば、奥村さんが手を合わせる人が被害者と加害者の両方あるのだが、それがよくわからない。自らが加害者としての立場にたっていることは言わずもがななのだが、この問題は決して言わずもがなにしてよいものではない。いくら言ってもいい足りない、特に現状では。
その他、情緒刺激的なシーン満載で、感情的にまとわりつかれるようでイヤだとか。
ああ、そういうのもあるよねえ。蟻の兵隊だからって「蟻」のカットが入るのってどうか。はいはい。
エンディングテーマも甘ったるいとか。わかります、わかります。はい。
でもね。いいの。あれで。
わたしは、あれでいいと思う。あの甘さがこの映画の重要な戦略だったと思う。それが2万人動員のポイントだった。
焼きそば姉ちゃん。
土地のセールス。
ここのでないといけない、なにかのおかず。
飲み過ぎを叱られる奥村さん。
こそこそたばこを吸う奥村さん。
コルセット。
これらの諸要素は、宮崎参謀の病床や、戦時性暴力被害にあった女性との対面、奥村さんが旧日本兵に戻ってしまうこと、裁判の敗北、などの本筋の部分にいきいきとしたニュアンスを与える。そして、観客はそのさまざまな彩りから映画の中に入っていくのだ。
この映画は、製作委員会があって、そこにカンパが寄せられ、製作資金の一部を支えた。振り込み用紙には「大事な映画だから頑張れ」のメッセージがあり、監督ははげまされたという。公開が決定してからは「蟻の兵隊を観る会」が結成され、活動を展開してきたことはこのブログでも書いてきた。宣伝プロデューサーは大学教授などの冠をつかわず、地道な報道を繰り返すことに徹した。宣伝P自体が「観る会」の強力な一員であるかのようだった。10万枚のチラシをまくのは大変なことだ。東京だけでなく、日本のあちこちに語り手がいて、自分の言葉でかたってくださった。そのすべてを「蟻の兵隊現象」と私は言いたい。
この「蟻の兵隊現象」の核にあるのが映画「蟻の兵隊」である。その核である映画は「感じる映画」であることが大事なのだ。まず感じなくてはどうにもならない。ひょっとして憲法9条ってなに?とか、え?日本とアメリカが戦争してたの?マジ?とか、そういう人まで含めて感じる、それが大事だ。
正しい認識、正確な史実、歴史認識、難解な芸術性なんやかんやは、蟻に続く作品や、蟻の兵隊第2作(!)や蟻の兵隊をめぐる言説が担えば良いと思う。たとえば観る会のブログには半澤博士の歴史夜話が連載されている。岩波ジュニア新書の「私は蟻の兵隊だった」もある。その他、さまざまな映画評や作品論がでて、蟻の兵隊現象となっていくのだ。
わたしは今、西東京市で自主上映しようとしている。イメフォとはちがって、会場はほとんど女性で埋まるはずだ。そしてその年齢は3、4、50代がほとんどのはずだ。つまり戦争未経験の女で埋まる会場になる。これは、西東京でのわたしのこれまでの活動と、わたしが属する団体の活動を背景とするからだ。その女たちと共に、どんな経験を共有できるのか。戦争と戦後をめぐる「奥村和一の人生」を知り、感じ、共有すること。そのことを私は自主上映でめざしている。
そのための手段なのだ、「蟻の兵隊」という映画は。そしてそれは作品を軽んじることではなく、むしろ、作品がひとつの動的な現象となって、自主上映をやれとわたしに言うのだ。
だからわたしはひとりでも多くの人に見てほしい。
10/14、pm6:30 西東京市こもれびホール
お待ちしています。
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投稿者:ユリコ
そういえば、私が始めに惹かれたのも、
映画そのものよりもむしろ、ありんこ「現象」だったんですね。
試写会に行く前から「この映画の自主上映会をするぞ」と思っていたなぁ、と思い出しまし、松本自主上映会の宣伝文を書きました。