『裸者と裸者(上)孤児部隊の世界永久戦争』
『裸者と裸者(下)邪悪な許しがたい異端の』 著・打海文三
【14才の母】
『14才の母』はぼちぼち見て感想を書いていきたいと思います。
【上下巻のあらすじ】
上下巻と2巻構成になっていますが、上巻は常陸市に住む孤児佐々木海人の成長の物語、下巻は女性だけのマフィアパンプキン・ガールズを率いる月田姉妹の内戦を終わらせるための戦いの物語という風になっています。もしかしたら、上巻を飛ばして下巻から読んでもそれほど問題ないかもしれません。
上下巻ともに内戦下における人々、特に少年少女を描いたお話となっています。いわば、戦争物のお話です。
(※1)
※1:ここ最近は、推理物か戦争物しか読んでいません。現に、当ブログで紹介している小説は、全ていずれかのジャンルのものになっています。ブレイブ・ストーリーは結局、読むのを諦めてしまいました。
【今も続く】
さて、それでは物語の感想にうつりたいと思います。
僕がこの物語を読んでいて一番思ったことは、今、この瞬間、世界のどこかでこの物語のような世界が繰り広げられているのだろうということです。
上巻であれば、佐々木海人は初め武装集団に拉致され少年兵として茨城から栃木にかけて転戦していきます。そして、武装集団から脱出して命からがら日立に戻ってきた後は、政府軍に徴兵され土浦といわきへと南へ北へと転戦する日々を送ります。その中で、海人は成長していくわけですが、満足な教育も受けることが出来ず、日々死と隣り合わせの生活をして、ドラッグの取引などにも手を出さざる負えないなど、もはやチャイルド・ソルジャーとして暴力と恐怖の中を生きるしかなくなってます。
下巻で登場する多摩ニュータウンのなれの果て『九竜シティ』は無政府状態で、差別、暴力が日々繰り広げられています。
こうしてみると、いかに自分たちの今の生活が、平和で安全な社会である事が身に染みます。しかしながら、本当にこういう乱世が日本を襲うこともないとは言い切れません。現に、この物語において日本が紛争に陥るようになった要因、金融システムの崩壊、大量の難民流入は近い将来起こりうる事態かもしれません。
【ちょっとな】
ところで、この物語、戦争物であるからかもしれませんが、物語の随所にエッチなシーンが入っています。量的には、佐々木海人という男が主人公である上巻が多いのですが、エッチなシーンの内容がいかがなものかと思われます。
最初のエッチなシーンが、自分より10以上年上のアパート(?)の大家とのセックスです。いかに内乱の世の中だとはいっても、これはありかなとも思えました。でも、海人はレイプに対しては絶対に許さないという態度を最後まで貫きとおすのですよね。ここがある意味面白いかもしれません。
他にも、海人は上官(+従軍記者)とのセックスもありますが、人数的にも回数的にもとても少ないです。また、下巻では月田姉妹とモリマリとのシーンもありますが、下巻のエッチなシーンはこれぐらいだったかと思います。
そういうわけで、この物語は、登場人物の年齢の割にはそういうエッチなシーンがいくつもあります。正直、エッチなシーンを学校で読むのは恥ずかしかった。
【続編】
今回の感想を書くにあたって、Yahoo!!で「打海文三」と検索したところ、どうやら「裸者と裸者」の続編「愚者と愚者」が10月1日に発売していたそうです。こちらは近いうちに買って読んでみようかなと思います。それにしても、上下巻両方買うと3000円か……。高いな。
■愚者と愚者〈角川書店〉■
こちらの表紙の方が僕は好きですね。マンガっぽく描かれていて、とても分かりやすいです。マンガで出たら買いたいですね。戦闘シーンとかはマンガの方がリアリティに溢れていいかもしれません。
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