2012/2/11

EU航空機排ガス規制にIATAも反対表明  エアラインビジネス



IATA Blasts EU For Emissions Trading System

aviationweek.com Feb 9, 2012
国 際航空運送協会(IATA)を率いるトニー・タイラーTony Tylerが欧州連合が排出権取引制度(ETS)に国際航空運送を組み入れたことを強く批判し、国際民間航空機構(ICAO)を通じた排出ガス軽減策にす べきと求めている。タイラーはIATAが承認したのはヨーロッパ内路線であり、「環境税や追加料金徴収の流れを回避することになるとの理解の上」で承認し たことを強調。だが、欧州議会がETSを国際航空業界似まで拡大して承認したが、英国で実施されている航空旅客税などの税はそのまま残っている。「ここに ETSが最上段に加わった形になっています」とタイラーは語る。
  1. 今回のEUの動きは予期出来なかった結果を生んでいる。「ETSを一方的に実施することでエアライン各社の競争が激化しています」(タイラー) 業界ではETSによるコスト上昇でトラフィックはヨーロッパ上空を経由するよりもドバイやトルコに移ると見ている。
  2. ICAO も世界規模での対策を検討しているが、進度がヨーロッパの政界にとっては不十分だと写っているとタイラーはいう。タイラーはヨーロッパ以外の各国、エアラ イン各社もEUから「無理強い」を受けていると感じなければ、世界レベルの解決策にもっと真剣に取り組むはずだという。これに対してEUカラのコメントは まだ出ていない。
  3. タ イラー発言に対して米国エアライン協会は賛同の意を表した。「米国とその他各国は一致してEUによる一方的かつ非生産的な政策に反対です。ここ数ヶ月でも 米国政府ならびに数カ国の政府からEUに対して交渉の席に戻り、世界規模での航空業界向けの対策を検討するべきとの圧力がかけられています」
  4. タイラーは欧州内のエアラインに報復措置が加わる可能性を警告する。中国は報復措置を検討していると言われるが詳細は不明。米国エアライン協会は「当方からはEUに対してこの一方的かつ不法措置に従うことは抗議の対象となると明確に伝えております」
  5. 米国議会は立法措置を検討しており、米国エアラインがETSに加わることを禁止する考えた。
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タグ: EU IATA ICAO



2012/2/8

中国画欧州航空機排気ガス規制を拒絶  環境にやさしい航空機

As China Balks On ETS, EC Warns Of Penalties aviationweek.com Feb 7, 2012 欧州委員会によると中国系エアライン各社にはEUが求める航空業界の排出権取引制度(ETS)への参加を拒むとの正式通知をまだ出ていないものの、このままだと厳しい罰則措置の対象になる可能性がある。
  1. 中国の民間航空局は各社にEU指令に従わないよう通達している。中国政府の主張はEU政策方針自体が航空運輸に関する国際合意事項に違反し、国連によるICAO通じた航空業界CO2排出取り決め内容にも反しているとする。
  2. これに対し欧州委員会は中国当局の通達内容は未見としながら、CO2排出量の適正な処理をしないエアラインには割当量を超えるCO2についてトン当たり100ユーロの罰金を請求するとする。
  3. EUと中国のサミット会談が2月14日に北京で予定されている。EUは本年1月1日より航空業界を排出権取引制度の対象に加えているが、各社による炭素クレジット申請の締め切りは2013年のため、この問題は各国との間で論点になっている。
  4. 中国はかねてからEUの方針に懸念を表明していた。ロシア、米国では国内立法で自国エアラインがEU施策に従うことを禁じる措置を検討中で、インドも反対を表明した。
  5. EUからはICAO通じ国際的な取り組みが示されるのであれば、あるいは他国が同様の考え方でCO2排出量抑制を求める優れた提案が出てくれば、EUとしても現行の政策内容を調整する余地はあるとする。
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2012/2/7

787で新たな問題発生   ボーイング787


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Boeing Assesses Affect Of New 787 Issue

aviationweek.com Feb 7, 2012

ボーイングは787の複合材剥離が機体後部で発見されたことにより生産中の同機の納入日程にどれだけの影響が出るのかを見極めようとしている。
  1. 問題の箇所はボーイングのサウスカロライナ工場が生産した機体後部セクション48の支持部、あきらかに縦通材longeronsで発見された。当該機の後部機体構造はエバレット工場に空輸され最終組み立てに入っていた。
  2. 同社からは「一部787の機体後部支持構造部で不正確なシム加工が行われていたのが見つかりました」と発表があった。シムとは複合材のバレル状の組付けの間隙を埋める材料で、その組成は単一部材である。一方縦通材は複合材全体にわたり走っている。
  3. 「問題の内容は明確に把握しており、修理計画を準備中である」と同社は発表。飛行安全上は心配はない。というのも剥離が発生した箇所は同機の支持部分であり、機体構造そのもではないため。
  4. ボーイングからは合計何機で問題が発見され補修作業が必要なのかについての発表はないが、各種報道によると三機であるとか、生産ラインのどの機体が対象なのかわからないと情報は錯綜している。
  5. た またまボーイングが2012年中に35機から42機を納入しようとしているさなかで今回の問題が派生している。納入対象の機体の三分の二は完成しており、 飛行テスト結果による技術対策のため保留になっている。今のところ唯一の同機の運行会社であるANAは通常通りの運航を続けている。ただし同社は機体点検 を実施するという。
  6. 一方、ジェネラル・エレクトリックはGEnX-1B搭載787の型式証明交付を待っている。エンジンはすでに型式証明を取得しており、機体の証明が今回の対象だ。GEは今回の剥離問題でテストが一時中止となっていたとは知らされていなかったという。
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2012/2/1

バイオ航空燃料の普及に政府支援は不可欠  環境にやさしい航空機


Governments Key To Commercializing Biofuels

aviationweek.com Jan 26, 2012

今年の原油価格はバレル110ドルで始まり、航空燃料価格に値下がりの見通しは当面無いことから、代替燃料の価格競争と安定供給をめぐる駆け引きが強くなりそうだ。業界ではバイオ系のジェット燃料の早期承認には生産規模を拡大するためにも政府による資金援助が欠かせないと見ている。
  1. た だ赤字に悩む各国政府としては公的資金を提供しバイオ燃料の原料の栽培を補助し、精製プラントに転換させる事業には公的資金支出の優先順位を高くできない のが現実だ。だが研究開発を続け早期に商品化するためには政府の支援ががないと、特に軍には最初に使用させないと、バイオ燃料の利用増で温暖化ガス削減を 実現する機会を逸することになる。
  2. 石油価格の高騰と不安定さに業界は前例のないスピードで代替燃料の承認を受け、2011年6月にバイオ燃料で植物由来、動物脂肪由来のものは通常のケロシンに上限50%までの混合が許されることになった。
  3. エ アライン各社もこの承認を受け有償飛行でバイオ燃料の実用性を示し、購入の用意があることを示したが、これは十分な量の供給があり価格が受け入れられる範 囲であれば、という条件つきだった。実際にはバイオ燃料の供給量には限界があり、かつ高価担っているのが現実で、エアライン多数が実際には一回きりの飛行 に使用するにとどまっている。
  4. こ れに対しアラスカ航空がシアトル-ワシントン-オレゴン線で75回の運航をボーイング737とボンバルディアQ400にて混合比20%のバイオ燃料をダイ ナミクスフュエルズDynamics Fuelsが使用済み調理油から生成したもので実施している。ルフトハンザはエアバスA321一機をハンブルグ-フランクフルトのシャトル便で六ヶ月にわ たし試用し、ここでは50%バイオ燃料をエンジンの一基に使用した。
  5. 各 社の中ではルフトハンザの試用規模が群を抜いており、同社のバーンフェアプロジェクトBurnFair project は1,500トンのバイオ燃料で1,187回の飛行を実施している。その結果、CO2削減効果は1,471トンで通常のケロシン燃料に対して60%の節約 になる。同社のバイオ燃料はフィンランドのネステオイルNeste Oilがカメリナ(80%),ジャトロファ(15%),動物脂肪(5%)で混合して生成したもの。
  6. プ ロジェクトの予算は8.5百万ドルでこのうちドイツ政府が3.2百万ドルを補助している。ルフトハンザの実験で技術的な問題は見つかっておらず水素処理に よる再生可能ジェット燃料が通常燃料よりも1%の効率アップになることが判明している。同社はバイオ燃料利用を継続したい考えだが関心事は今や燃料の安定 供給の可能性に移っている。植物油を原料に使う際の問題は必要な量の植物栽培に必要な時間が長いことで、商業レベルで使うためにはさらに収量を上げる必要 がある。
  7. こ れに対し「第3世代」のバイオ燃料はすぐに利用可能な農業・林業の廃棄物、下水残滓を原料とするもので、その認証と商業生産はまだだいぶ先のことと言わ れ、エアライン各社にはそれを待つことができない。中国の経済成長とイラン情勢の不安定火でジェット燃料はバレルあたり127ドルではじまっており、年率 換算ではすでに12%上昇となっている。今年いっぱいこのままだと、エアライン各社合計での追加支出は280億ドルになる。
  8. 当 面は植物油と動物脂肪が有望な原料となり、各国政府もこのサプライチェーンが機能することを支援する構えだ。米国エネルギー省、農務省、海軍省による 510百万ドルの共同出資で原料生産を安定化させ、バイオ精製施設の建設を後押しし、製品を購入しようという動きは業界の始動に不可欠な要素だ。海軍の契 約量は45万ガロンの再生可能燃料で昨年12月にダイナミックスフュエルズとソラザイムSolazymeに契約が交付されたが、きっかけにすぎない。
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タグ: バイオ燃料

2012/1/29

2012年予測で強気のボーイング  ボーイング Boeing

737 MAX May Get Close To 1,000 Firm Orders
aviationweek.com Jan 26, 2012

ボーイングは強気の2012年営業予測を昨日公表し、受注、納入ともにナンバーワンの地位をエアバスから取り戻す可能性を示した。
  1. 具体的な受注目標は示していないが、会長兼CEOジェイムズ・マクナーニは同社製品で「商談案件多数」が見られると評価している。
  2. 新年に入り同社は737MAXで発注と発注意向あわせて1,000機の大台に乗ったと報告しており、その大部分が旧年中の各社カラの発注意向と見られるが、今年中に正式な発注に変わるものと期待している。737MAX一号機の引渡しは2017年と見られる。
  3. この見通しが実現するとMAXだけでボーイングの昨年受注実績805機を大きく伸ばす効果になる。
  4. その他マクナーニは同社の他機種でも需要は堅調と見ており、とくに777に注目している。同機は昨年に200機を受注し記録更新している。A340を生産中止としたエアバスは中型双発エンジン機ではA350ファミリーが2013年に登場するまで事実上対抗機種がなくなっている。A350はボーイング787と777双方に競合するが、本命のA350-1000は2010年代末までには登場しないのでボーイングは777-300ERの受注が伸びることを期待している。
  5. ただし、787と747-8の新規受注はそこまで熱くなっていない。貨物機需要の落ち込みでマクナーニは747-8貨物機、旅客型、VIP型式それぞれで楽観論を戒めている。787では生産面で円滑な進展が進むのとは対照的に新規受注で大きな変化はない。同機の受注残は857機で2017年までの生産予定は埋まっているが、ボーイングの生産実績が安定するまで待っているエアラインからの大量発注が入る可能性はある。
  6. ボーイングの予想引渡し機数は今年は585から600機としているが、実現すると2002年以来はじめてエアバスを抜く可能性がある。ボーイングの昨年引渡し実績は477機で、予定より3機少なかった。
  7. 787はテスト中に見つかった問題を生産ラインで改修の形で解決している現状だが、マクナーニは通算60号機から最初から問題解決した生産体制に入ると予測している。生産工場のエバレットでは現在第52号機が生産に入っている。
  8. ボーイングは787月産機数を現在の2.5機から年末までに3.5機に、さらに2013年末までに10機にする計画だ。実現すればワイドボディ機では前例のない規模となり、ボーイングはエバレット工場で7機、新設のノースチャールストン工場(サウスカロライナ州)で3機を生産する予定だ。マクナーニは10機体制が実現してからサプライチェーンがさらに月産機数を増やしても対応できるかを調査したいと話している。

コメント いつものことながら強気で調子の良い話が出てくるのがボーイングですが、世界経済の先行きが不透明な中、どこまで見通しを実現することになるのか、年末に再度見てみましょう。

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