これまでに7カ国を取上げてきたので、五輪で対戦した相手で残るはノルウェーとロシア。強敵だ。今回はノルウェーにアタックするが、またもや目の前に立ちはだかるのが、言葉の壁。なんとかしてくれと言いたい気持ちがある反面、こうやって全くなじみのない言語を話す人たちと試合を行い、そしてそのことが相手国のメディア等で語られるというのも、五輪という大きな国際舞台ならではの面白さなのかもしれない。
ということで、同国の新聞サイトを覗いてみてまず見つかったのが
Aftenposten紙に掲載されたこの記事。
日本戦に関してのものだ。タイトルは「9-4でノルウェーが日本を下す」とある。
どうもこの記事、リアルタイムで情報を書き加えていきながら、それぞれのエンドでの試合展開を簡潔に伝えたもののようだ。以下、この試合の鍵となったエンドの記述について気になったところを、今回も
オンライン辞書のお世話になりつつ、想像の翼を目一杯羽ばたかせながら極めて強引かつ大胆に眺めてみようと思う。
第4エンド
「日本は、ノルウェーのガードを完璧に回り込み、最高のストーンを置いた。Japan curler en perfekt rundt den norske guarden og plasserer seg som beste sten. 」
「ドルディ・ノルドビィは、日本のストーンをはじき出すことに成功し、このエンドを3得点で終えた。その結果ノルウェーが4-0となった。Dordi Nordy kontrer ved å slå bort den japanske stenen. Dermed ender det med tre norske poeng i denne runden. Det står dermed 4-0 til Norge.」。
第6エンド
「日本はこれまでで一番いいプレーを見せた。このエンドで2点取る可能性が出てきた。Japan spiller sin beste omgang til nå. Har mulighet til å ta to poeng denne runden.」
「日本は素晴らしいストーンを決めたことで、日本にとっての最初の2点を確保した。5-2となった。Japan setter en fantastisk sten og sikrer dermed japanernes to første poeng. De står 5-2 sammenlagt.」。
第8エンド
「日本が追いかけてきた。このエンドを取り、7-4になった。Japan kommer tilbake. Vinner runden og dermed står det 7-4 sammenlagt.」
第9エンド
「ノルウェーとノルドビィに決定的なストーンがまわってくる。試合に決着をつけることも可能だ。Norge og Dordi Nordby med en avgjørende sten. Kan avgjøre hele kampen nå.」
「ドルディが石を置き、日本はギブアップ。試合はノルウェーの9-4で終了。Dordi setter stenen og japanerne gir seg. Kampen ender 9-4 til Norge.」
日本にとっての負け試合を伝える記事だけに、読んで決して楽しいものではないのだが、日本のプレーについてもperfektとかfantastiskとの形容をしてくれている点がなんとも嬉しい。サッカーなどの報道ではここまで敵国のプレーを誉める表現が使われることがあるだろうか。プロ選手が国と国とのメンツを賭けて文字通り激しくぶつかり合うサッカーと、他の仕事をもちながらカーリングに打ち込む選手らが技と戦術と洞察力とを粛々と競い合うカーリング。メディアの視線にも違いが生まれて当然かもしれない。
次に見つけたのが、
Dagbladet紙の記事。これまた日本戦を取上げたもので、ノルウェースキップの大きな写真とともに、Dordi対Onoderaとの見出しがでかでかと躍っている。記事内容もかなり詳しそうだ。目を凝らすと、Onoderaという単語もちらほら見えるではないか。小野寺のプレーについて主観的な評価が下されているとしたら是非読んでみたい。だが、文の長さを前に読む気をなくしスルー。敵前逃亡である。情けない。
気を取り直して今度は
ノルウェー協会のHPを覗く。と、
準決勝と
3決の様子が写真入でレポートされていた。こちらも内容に関してはスルーせざるを得ないのだが、一点だけ、3決のレポがKatastrofal startとの言葉で始まっていることに目を引かれる。第1エンドで4失点を喫したことに対してだ。「入りからして壊滅的だった」という感じだろうか。協会公式サイトであるのにもかかわらず、ここまで強い表現を使っている点は、印象に残る。
最後に試合結果の欄を見ていて目についたのがKaruizawaとの文字。リンクを辿っていくと、
日本で毎年2月に開催される国際大会のサイトだった。今年は五輪開幕前、日本からの6チームに加え、男女とも5チームずつ外国チームを招いて実施したとある。優勝は男女ともにカナダ。男子のニュージーランドを除けば、五輪出場チームがやってきたわけではなさそうだが、それにしても入場無料というのは驚きだ。
また、このような大会の存在自体、まったく知らなかったことも同様である。せっかく国内でカーリングに対する関心がこれだけ高まったのだから、来年以降はなんとか、もう少しメディアに露出させることは出来ないだろうか、などと思いを巡らせつつ、本日のノルウェー情報手抜き偵察を終わる。