トータルパフォーマンス・総合芸術
カブールは「歌うキルキンチョ」という詩集を出版しています。収められた詩のほとんどにはメロディーがつけられ、そのうちの何曲かは、自らの歌声でレコーディングもされています(Nuestras Cosas/82年)。
また、彼のコンサートには独特の「語り」が大きな役割を果たします。パントマイムを思わせるようなアクションを交えた舞台からは、つねにユーモアが絶えることがありません。詩にしても、語りにしても、ウイットにあふれた風刺的内容は、言葉や文化の壁を越えて、鋭く現代社会を切り裂いています。
新しい楽器・新しい響き
カブールはボリビア音楽の研究家としても、重要な役割を担っています。「エル・チャランゴ」「ボリビアの楽器」「ボリビア楽器辞典」などの本を著し、自分の脚でボリビア全土の民族楽器を集めた「ボリビア楽器博物館」を運営しています。

それらの研究をもとに、カブールはたくさんの楽器を考案、製作もしています。「チャランゴはオモチャなんだ」と公言するカブールのこと、その姿、形は大変ユニークで、しかし、それぞれのキャラクターには、彼特有の強烈な思想が込められています。
自身のコンサートでも、そのいくつかが紹介され、そこから奏でられる音色は唯一無二、新たなカブール・ワールドです。

愛弟子・木下尊惇が共演
今回の来日では、フォルクローレ・ギタリスト木下尊惇がツアーに同行します。高校在学中、カブールにその才能を見出されボリビアに渡り、カブールのギタリストとして活躍してきた木下は、カブールの音楽のみならず、思想や人となりをも理解した、いわば同志のひとりです。
ギター伴奏のみならず、語りや言葉の通訳者としても、これ以上の適任者はいないでしょう。ボリビアの演奏家たちにも大きな影響を与えた「伝説の」デュオが、今回の日本公演で復活します。・・
カブールは日本が大好きです。日本の風景も、日本食も、そして何よりも日本の人々が大好きなのです。13年ぶりの訪日を、カブールも今から楽しみにしています。そして私たちも、日本各地で繰り広げられるであろうパフォーマンスと共に、カブールが再びこの地に降り立つ日を、心待ちにしています。

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