阿部雄爾さんが随筆集『「烏兎勿々」古希を迎えて』を刊行されました。これで3作目になります。2作目の平成18年『「烏兎勿々」それから』は第21回長崎県文学賞の文芸協会賞を授与されました。
この本は帯封に『日々の何気ない出来ごとを心のままに書いた本です。』と紹介してあるように飾らない平明な文章で書かれています。四十篇の随筆からなりますが、一気に読まなくてもひとつひとつを読みかじる随筆集の楽しさがありますし、私たちが学んだなつかしい長崎のことも数多く書いてあります。全体を読み上げて阿部さんの人柄がよく分かるような気がします。表紙は千栄子夫人が描かれた南山手の方角から見た長崎港内の水彩画です。
まえがきを紹介します。同窓の皆様も折があったら読まれたらいかがでしょう。
「烏兎勿々」古希を迎えて
まえがき
「烏兎勿々」は、日常生活の中、私個人の身の回りで起こる他愛のない出来事や思い出などを、随想録としてまとめたものです。内容は長崎の史跡を訪ねたときのこと、旅行したときのこと、趣味のこと、生活の中でごく普通に起こること、自分の子供時代のこと、孫のこと等ですが、時には世の中の出来事に微かに悲憤口蓋することもあります。もとになるのは、大方は日頃から残している簡単な覚え書きです。
この本には、長短の随筆を合わせて四十編を収めていますが、すでに阿部事務所報に掲載済みのものや、長崎市管協同組合の「長管だより」、私の出身大学の同窓誌「瓊林」に投稿していたもの等数編を含めて三十数編、未発表のものが、数編となっています。
この本に載っているような出来事は、どなたでも日常的に経験されることで、取り立てて特別なことではありませんが、ご一読いただき、ご感想でもお請いただければ幸甚に思う次第です。
なお、平成十四年、十八年にも同様の本を発刊していますから、今回はその続編ともいえるもので、三刊目となります。タイトルは、年月の経つのは早いものだという多少の慨嘆を烏兎勿々と表現し、私もあと数ヶ月で古希を迎えるので、副題に古希という言葉をいれて、「烏兎勿々」古希を迎えてと致しました。
平成二十年十一月一日 (土) 阿部 雄爾

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