2012/12/10
オランダの涙 4 ガラス屑 オランダの涙

オランダの涙になり損ねた、色ガラスのコラージュ。
これらの軟質の色ガラスは、低温で溶ける半面、膨張係数が硬質ガラスの数倍あり、その多くが水中で急速に固まるさいに、熱衝撃に耐え切れずに、ギシギシ、バーン、という爆発音を発して、ばらばらのガラス屑になってしまいます。

オランダの涙になり損ねた、ガラスの尻尾部分です。尻尾の、だいたいおなじ位置で破壊が止まり、尻尾はばらばらにならずに生き残るようです。

数少ない、色ガラスのオランダの涙です。
粘りの強い硬質ガラスの場合は、ヨブの涙(イネ科のジュズダマ、ハトムギのこと)のような形になりますが、軟質ガラスの場合は、ほうき星のような流線型の涙になるようです。
写真の色ガラスのほうではよくわかりませんが、透明なガラスのほうでは、表面が縮んでしわになっているのがよくわかります。
また、尻尾の付け根あたりにくびれがありますが、この部分に応力が集中して、亀裂が一挙に進行し、破壊へとすすむようです。
