亀田ファミリーとマスコミの関係を眺めてると、ある映画を思い出す。
その映画はキング・コング!
未開の地で発見した未知の生物を都会に連れてきて見世物にし、金儲けを企むメディア。亀田ファミリーは単純に例えるなら、人里離れた山奥にヒッソリと住んでいた蛮族だ。
「力こそが正義。気に食わない奴は力で捻じ伏せろ!」
蛮族の長である亀田パパは、そんな教えを3人の息子に子守唄の様に耳元で囁いてきた。これは一種の洗脳教育と同じだ。パターンは違うけど、イチローや石川遼君だって、その辺は亀田ファミリーと変わらない。
他人を信じない日常を送ってきた亀田ファミリーに取って、
<力>と言うキーワードは絶対の家訓だった。そんな恐れ知らずのファイターに最初に目を付けたのがTBSだった。
戦う事しか知らない戦士と、金儲けをしたいメディア・・・両者の関係は怖いくらいスムーズに発展し、凄まじい勢いで加速していく。
そんな見世物に食付く世間の人々!
他人の喧嘩ほど観ていて面白いものは無い!
見世物となる野獣は凶暴であればあるほど面白い。相手を挑発し、罵倒し、いきりたった相手を力で徹底的に捻じ伏せ、勝利の余韻に浸る。亀田ファミリーに取って、そんな日常こそが至福のヒトトキだった。
人の心は離れやすく、呆気ないほどモロい!
散々叩かれ、社会現象まで起こした例の内藤VS亀田弟の事件以降、亀田ファミリーは奈落の底に落とされた。今まで味方だった人達が自分達から去っていく。信じていた人達が冷たい眼差しで自分達を見下している。そして彼等は気付く。
「俺達はメディアに利用された客寄せパンダだった・・・」
力こそが正義だった彼等の理念が、音を立てて崩れ去っていく。
亀田を下した内藤。その光景はまるで、御伽話の「桃太郎」とよく似ていた。悪名高い鬼を成敗した英雄・桃太郎。今ではチヤホヤされる存在になった内藤のフィーバーは、その時から始まった。そして亀田ファミリーを構ってくれる味方は居なくなった。
間も無く、11月29日のWBC世界フライ級タイトルマッチがやってくる。
事件以来、悲劇のヒーローになった亀田興毅に取って、今後の進路が決まる運命の日。多くのメディアの前予想は
「亀田破れる!」
もっと酷な批評は
「亀田勝利でも、前途多難!」
やる側からすれば、気が滅入る様な批評だろう。
それにも増して、世間の目はもっと冷たい。
「もしかしてテレビ局絡みのヤラセがあるかも?」
どうやら世間の脳裏には、亀田絡みの試合は普通じゃない!と言う認識が植え付いてしまったようだ。
「もう勘弁してくれ・・・俺達を許してくれ・・・どうすれば俺達を認めてくれるんだ!」
今度のタイトルマッチは、信用を取り戻す為の戦い。そんな明確な目標を初めて持った亀田。
表情や言動を観てると、確かに彼等の何かが変わった。
嫌われる蛮族から愛される戦士に生まれ変わりたい亀田ファミリー!
負けたら引退濃厚の英雄・内藤!
勝利の女神はどっちに微笑むか!


0