2007/6/8

『黒博物館 スプリンガルド』第5話  そのいち  どくしょ(漫画)

・「バネ足男の戦い」

とうとうつかみかかりまでしますか学芸員さん…。
びっくりしちゃった(笑)。

さておき、ついに話はおおづめ。バネ足ジャック対バネ足ジャックの対決です。
いっぽうはすでに4人もの人間を殺害し、つい先日もウェリントン公の部隊を相手に暴れまわった現在のバネ足ジャック――フランシス・ボーモン。
対するは、そのボーモンに命じてバネ足を製作させ、夜の街で婦女子を相手に悪戯をはたらいていた3年前のバネ足ジャック――ウォルター・デ・ラ・ボア・ストレイド侯爵。
ふたりが雨の中をたたずむのは教会の前。折りしも中では、すさんでいたストレイド卿を改心させたお手伝いのマーガレットさんが結婚の挙式中。改心させたことが気に喰わず、いまここで彼女を殺して「僕の大好きなウォルター」にもどしてやろうとするボーモンの邪悪な欲望(←笑うところです)を阻止するために、ストレイド卿は立ちはだかったのでした。

「ねえ…ウォルター。花嫁を殺せば、君はまた、元の君に戻れるんだよ」
そういって、いったん仮面を外すボーモン。まさかこの期におよんで中に別の人間が入っていたなんていうオチはないと想いましたが、犯人がこの人物であると、直接対決の前に知っておくことができたのはよかったでした。特に見たくもない顔ですが(←ひでえ)、ちゃんと確認するという意味でね。いちおう中身をあらためられてよかったです。ひとあんしん。
そしてそんなトチ狂ったことを言うボーモンに、
「そうはさせない…フランシス。お前はおかしくなっている」
よく言った!(笑)

そうしてとうとうはじまった「バネ足ジャック」の最終幕。
雨をふくんで衣服が重くなるのをものともせず、お互い飛びかかって、突く、殴る、跳ねる!
いいですね、最初からこれでもか、ってくらいに派手に攻めてて! 雨降りだからなのか炎こそ吐かれなかったですけど、お互いかなりはげしくやりあってます。できればどういう仕組みで動いているのか、どういう動作で動かすことができるのか、とかも盛り込んでほしかったですけど。でもそれではせっかくのアクションに水をさすようなもの、ページ数も限られている中でしっかり展開してくれていて、その方が嬉しかったでした。やっぱり藤田先生の漫画にはこれがなくっちゃ!(笑)
しかし、どうしてボーモンが侯爵サマとわたりあえてるんだろう。侯爵サマはそれこそ、勉強もできれば運動神経も抜群で、危ない橋だってわたってきた人ですけど、そんな侯爵サマにこれまでずっと機械いじりばっかしてきてそうなあのなよっちいボーモンがどうして…。まさか日本のバリツをやっていたわけでもあるまいに。(龍伯陳先生の著書を見ると、もしかするともうこのころには伝わっていたのかも…?)

ま、まあ、それはともかく。
そのままいったん相手の後ろに出て、ふりむきざまに攻撃しようとするふたりでしたが、ここにきてはやくも優劣が出ました。殴られてしまいましたよ――ストレイド卿が!
いやな音を立ててそのまま街路の反対側へ飛ばされて、追撃を避けて上に跳びますが、
「こっちの足のほうが――君よりもずっと高く跳べるのさァ!!」
じっさいには侯爵サマは跳んだわけではないのですが。(アームを使っただけ) しかしひるむ間もなくさらに一撃で、仮面の半分が踏み割られてしまいましたよ!!
からくも体勢を立て直して背中からの落下はまぬがれたストレイド卿でしたけど、顔面の左半分は露出して、仮面の破片で怪我してしまったみたいです。これでは火焔噴射機能も使えるかあやしくなってきましたよ…。
しかし、ジャックの足って飛び跳ねるためのものなんだから、けっこうがんじょうな素材でできているのだと想ってましたが。足場を安定させるためとか、負荷にたえうるかを考慮に入れた、みたいな。だからストレイド卿の歯が折られたりしてないのを見て、ちょっと「あら」と。…イエ折れてたらよかったというわけではありませんよ。決して。私だって歯ヌケの侯爵サマはちょっと見たくありませんからね!(笑)

相手の方が機動性や俊敏さなど、性能の点においては段違いに上。ストレイド卿じしんの運動神経のよさをもってしてもその点はカバーできず、苦戦を強いられています。
そのまま、卿は教会隣の墓地へ飛び、ボーモンもそれを追いましたが。
「逃がさないよ、ウォルター」
これを見ていらん想像をしてしまう自分がかなり痛…。たぶん原因はボーモンにあると想われ。
そ、そ、それはともかく、どこまで判断してたのかはわかりませんが、教会に被害をあたえないためにわざと場所をうつしたのかな、ストレイド卿。現在の状況が状況ですし、そうでなきゃこんな墓石がごろごろしてる、足場の悪いところで戦ったりしないですもんね。
跳びすさって逃げたのもつかの間、見る間にボーモンのジャックは距離をつめてきます。――

いっぽう、雨の中馬をとばしてきたロッケンフィールド警部。
(くそっ! あのプライドの高いバカ貴族め。自分(てめえ)だけでカタをつけるつもりだな!?)
警部さんはじっさいに、ジャックが一個小隊を相手に暴れまわるのを見ていますからね。それも、間近で。眼の前で。
だからこそいまのジャックの凶悪さや危険性はじゅうじゅう承知しているはず。いくらストレイド卿が3年前のバネ足ジャックでも、あの時は悪戯が専門だったし、マーガレットさんと出逢ったことでカドがとれてしまった侯爵サマにとっては、もしかすると想像以上に悪い相手かもしれません。それこそ「分が悪い」。また“改良”のことだって予測できるわけで――
(ヤツが花嫁のマーガレットを狙う犯人を待つのは、ここしかない!)
馬を下りるなり駆け足で教会に飛びこみましたが――
「死が二人を分かつまで、互いを愛し、慈しむことを誓いますか」
きれいな堂内にはじゅうたんがしかれ、左右の席には今日の日を祝う人たちが笑顔で、そして前の祭壇には、聖書を読みあげている牧師さんと、むすばれる新郎新婦のおふたりが。
「誓います」
帽子をとってひと息ついた時、警部さんわかったのかもですね。――もしかすると、中に入った瞬間から。侯爵サマが、凶悪犯をひきつけていることを。
「……誓います」
当の侯爵サマはいま死にものぐるいで応戦中ですけど、せめて警部さんだけでも、マーガレットさんのその花嫁姿を見とどけてくれていてよかった、って想いましたよ。
「では、ここに、二人を夫婦と認めます」
マーガレットさん、お幸せそうでよかったです。花嫁衣裳もきれいで、髪にさしてるマーガレットの花(ですよね?)もよく似合っていて。
誓いの口づけはまだでしたけど、しあわせな結婚式はぶちこわされなくてよかったですし。ボーモンのぶきみな予告は成就せずにすみそうですね。
まずは、よかったです。



おさっしのとおり続きはしたになります……むにゃむにゃ。
いつもいつもすみません…。
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