2018/3/12

東電本社前で怒りの声をあげ続ける皆さまに、福島より連帯の気持ちと感謝のメッセージ  ]Xフクシマ原発震災
 たんぽぽ舎です。【TMM:No3312】2018年3月10日(土)地震と原発事故情報

  =東電本社前行動を続けて下さる皆さまへ=
 ▼ 福島原発事故から7年。今年も3.11がやってきます。
   2011年のあの日から福島を見守り、毎月寒い日も暑い日も、
   東電本社に抗議し続けて下さる皆さまに心から感謝致します。

2018.3.11 福島にて 武藤類子(福島原発告訴団団長)

 福島原発事故から7年。今年も3.11がやってきます。
 今、福島では帰還、復興、健康作りなどの言葉が飛び交っています。
 2020年のオリンピックを2年後に控え、莫大な復興予算が投入され、震災の被害が顕著であった沿岸地域を中心に、イノベーションコースト構想と名打ち、廃炉技術やロボットの開発施設、大型風力発電、メガソーラー、木質バイオマス発電所などが建設されています。


 放射能汚染が最も深刻な福島第一原発立地町である双葉町にも、原発事故の被害の実相を伝えるとうたったアーカイブ拠点や産業会館等が建設を予定され、高校生の修学旅行を誘致しようとしています。福島県は、オリンピックまでにすべての避難者を帰還させたいと考え、海岸線を走る常磐線の全線開通も間近です。

 しかしその陰では、著しい人権侵害が起きています。
 昨年の3月に大規模な避難指示解除がなされ、帰還を選択した方々がいます。
 しかし、放射線量が高い場所でも帰還後の被ばく防護策は特になく、商店や病院の開設も十分ではありません。野生動物が出没し、今でも泥棒が家具を盗んでいきます。
 同時に区域外避難者の住宅の無償提供が打ち切られました。たちまち生活が困窮し、追い詰められて望まない帰還をする人、ホームレスになった人や自死する人も出ている状況です。避難住宅の立ち退きを迫られ、裁判に訴えられている家族もあります。
 国連人権理事会による人権審査で、国連加盟国4カ国が、原発事故被害者の人権状況を是正するように、日本政府に勧告しています

 原発サイトでも深刻な状況は続いています。
 トリチウム汚染水のタンクは900基を超えました。原子力規制委員会の更田委員長、元委員長の田中氏は、「海に流すことが唯一の解決策だ」と地元自治体を回って説得をしています。
 福島沖の海は世界の3大漁場と言われ、豊かな生き物たちに満ちていました。原発事故で既に大量の放射性物質が流されたのに、更に人為的に流し、世界の海をこれ以上汚したくはありません。
 本来規制する側が積極的に流そうと動いていることは許しがたいことです。現在、福島の漁業者たちが必死でトリチウム汚染水の放出を止めています

 福島県民健康調査における甲状腺検査では、がんとがんの疑いが現在193人となりました。相変わらず県民健康調査検討委員会は原発事故との関連は考えにくいとの見解ですが、この数字のほかに、県民健康調査に報告されていない甲状腺がん患者がいることが昨年発覚しました。原発事故被害者に、唯一行われている健康に関する調査であるにもかかわらず、正しい結果が提供されてはいません。
 現在、この甲状腺検査に対し、「過剰診断」「学校での検査は人権侵害」「知らない権利がある」などの言葉を使い縮小しようとする動きがあります。原発事故時に安定ヨウ素剤の配布を拒みさえした福島県は、責任を持って甲状腺検査を継続していくべきです。

 一昨年、福島市の高校生が、廃炉作業中の福島第一原発の見学をしたとの報道があり仰天しましたが、その後、福島大学でも、授業の中に原発見学が取り入れられました。全国の高等専門学校でも、原発の廃炉のためのロボットコンテストなどが、避難指示が解除になった町で開かれました。
 私の住む町に建設された、福島県環境創造センターの放射能教育施設コミュタン福島には、ビジュアルやゲーム感覚で放射能について学ぶ展示がなされています。開所1年で約10万人が訪れ、子どもたちの感想文などを読んでみると、「放射能は危険なだけでなく医学や科学に役立つものであって良かった」「放射能は怖いものだと思っていたが、自然界にもあり、食べ物にも含まれていることがわかり、安心した」「みんながここで学べば福島への差別はなくなる」などが多く見られました。今も存在する放射性物質の危険を正確に認識し、それらから自分を防護することを学ぶ教育とは程遠いように感じます。

 このような中で、沢山の損害賠償を求める裁判、行政に施策の誤りをただす裁判、刑事責任を問う裁判が開かれています。
 民事裁判では、東電や国が津波対策を怠ったことが認められた判決もあります。今年は次々と判決が出てきます。
 昨年6月には、刑事裁判の初公判がとうとう始まりました。被告人の東電の元最高幹部3人は、自分たちに責任はないと無罪を主張しましたが、検察官役の弁護士は東電の津波対策に対する不作為を証明する、多くの証拠をもって歴史的な闘いを開始しました。

 今年の冬は、福島でも厳しい寒さでした。でも凍てつく土の下には、春に芽吹く植物の種が眠っています。新しい時代を夢見ることを忘れずに、今を誠実に生きていきましょう。東電本社前で怒りの声をあげ続ける皆さまに、福島より連帯の気持ちと感謝をお届けしたく思います。ありがとうございます。

※3月11日東京電力本店前抗議に寄せられたメッセージです。


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