今、教育が民主主義が危ない!!
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2008/5/11
◆ 使い捨て 許さない 組合結成、大手美容室と闘う
美容師たちの労働条件を改善しようと、所沢市在住の美容師柳勝也さん(23)らが労働組合「首都圏美容師ユニオン」を結成した。
年収二百万円で一日十六時間労働を続け、体を壊した柳さん。「泣き寝入りはしない。頑張っている若い人を使い捨てるのは、絶対におかしい」と、大手美容室チェーンと闘っている。
「女性はきれい。男性はかっこいい。華やかな美容師になって、二十代で自分の店を開きたい」
あこがれを胸に、柳さんは二〇〇五年四月、首都圏で約八十店舗を展開する美容室チェーン「Ash(アッシュ)」に就職した。
渋谷店勤務で毎朝七時三十分に出勤。シャンプーやカットの練習を一時間した後、店のビラを手に渋谷駅前のスクランブル交差点に立った。ノルマは二時間で四百枚。配るタイミングが遅れるとすぐに携帯電話が鳴り、近くのビルから見張っている先輩に怒鳴られた。
食事休憩は三十分。夜十時すぎまで駅頭に立ち、店に戻って後片付けと練習。脱水症状で店舗内で倒れたこともあった。終電を逃すことも多く、客用のひざ掛けを敷いて、店の床で眠った。
就職前の説明会では「月収十八万円」と言われた。基本給十一万五千円、技能給二万円、定額の残業代二万五千円で、実際には合わせて十六万円。その上、内容が不明な共済費五百円、教育費二千八百五十円が給料から天引きされていた。
◆起き上がれない
渋谷店の新人九人のうち、半年で四人が辞めた。それでも柳さんは「親に借金をして美容の専門学校に行った。夢もあったし、借金を返すためにも辞めようとは思わなかった」という。
腰を痛め、足を引きずって歩くようになった。椎間板(ついかんばん)ヘルニアと診断され、週三日の通院を続けた。昨年一月には激痛で起き上がれなくなり、自宅に救急車を呼んだ。救急隊員ら七人がかりで四階から運び出された。
一カ月で退院できたが労災の申請は却下された。未払いの残業代を払うよう両親と一緒に交渉したが、アッシュ側が「支払いを第三者に公表しない」などの条件を示したことから、折り合うことはできなかった。
「このまま泣き寝入りで終わっちゃうのか」。弱気になりかけた時、入院中に新聞で読んだバス運転手の労災認定の記事を思い出した。担当した弁護士を通して、個人でも加入できる労働組合「首都圏青年ユニオン」を紹介された。
◆ワーキングプア
同ユニオンの河添誠書記長(43)は「入社から半年以上もビラ配りをさせたり、教育費などよく分からない名目の天引きがあったり本当に悪質。ワーキングプアは非正規社員のものと思われているが、美容師では正社員でもワーキングプアそのもの」と指摘する。
相談から三カ月ほどたった昨年十月、同ユニオン内に美容師ユニオンを結成した。代表に就いた柳さんは駅前などでマイクを握り、美容業界の実態を訴えた。多くの美容師から相談を受けているほか、アッシュとの団体交渉も重ねてきた。
アッシュは今年一月、三百三十八人に対して未払い残業代四千八百万円を支払ったと発表。これまであいまいだった定休日を、毎月二回に決めるなど労働環境の改善も少しずつ進み始めた。
柳さんは「これまでは経営者を豊かにするためだけに働いてきた気がする。残業代とか有給休暇とかの仕組みがあり、もっと人間らしく働けるはず。美容師だけではなく多くの人にそのことに気付いてほしい」と呼び掛けている。
『WEB埼玉』(2008年5月4日)
http://www.saitama-np.co.jp/news05/04/03x.html
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