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2008/7/14
◎ 板橋高校藤田事件 「最高裁で勝つ」
永野厚男(教育ライター)

「支援者に語りかける鎌田慧さん」 《撮影:平田 泉》
都立板橋高校の元社会科教員のの藤田勝久さんが04年3月、卒業式に来賓として参加し、開式20分前に式場で、保護者に都教委の"君が代"強制の実態を報じる週刊誌のコピーを配布し、「国歌斉唱時は、できたら着席をお願いします」と語り掛けたことを、威力業務妨害として在宅起訴された事件で、東京高裁(須田まさる裁判長)は、5月29日、控訴を棄却した。一審で東京地裁は06年5月、罰金刑を言い渡していた。
このため、藤田さんの支援者たちは7月4日、板橋区内で「最高裁勝利目指して!不当判決抗議集会」を東京都板橋区内で開き、約90人が参加した。
この中で藤田さんは、「事実は、語り掛けを終える時に教頭がやって来て、いきなり二の腕をつかんだ。しかし判決は、『教頭はコピーを配布の真最中に式場に来て、語り掛けの最初から制止し続けた』との教頭の偽証を事実と認定している。裁判所や検察は、『犯罪を裁く』のでなく、『犯罪を作り上げる』所だ」と、高裁の誤りを厳しく批判した。
次に田場暁生弁護士は、高裁判決は「(藤田さんの行為は)『教職員全員が起立して国歌を斉唱し、列席の保護者や来賓にも起立・斉唱に協力してもらい、生徒に手本を示すことにより、国歌を尊重する態度を育てる』との、校長の方針や目的の実現を阻もうとの企図を有していた」と記述しているが、これでは、対立関係にある者たちの話し合い、例えば組合活動の要請行動のようなものまで、力関係によっては"威力業務妨害"とされてしまう恐れがある、と警鐘を鳴らした。
ルポライターの鎌田慧さんは、マンションのオートロック扉外側にある集合ポストに議会活動の報告ビラを投函した国分寺市議を、警察が住居侵入容疑で東京地検八王子支部に書類送検してしまった事件や、自衛隊車力基地の撮影禁止の看板等を取り上げ、財産権・管理権より表現の自由の優先度が高いはずではないか、と問題提起した。
この後、鎌田慧さんは高裁判決について、@(藤田さんの)怒号、抗議という一連の行為により「喧騒状態」になったことは明らかであると記述し、針小棒大にフレームアップしている、A藤田さんの行為で開式が2分遅れる"被害"があったと述べつつ、"被害"の中身を明らかにしていないが、"被害"の算定されない"犯罪"はないはず、と厳しく批判した。
『週刊新社会』(2008/7/15)
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