2009/8/28

国民審査を受ける9人の最高裁裁判官の横顔(前)  
 <司法の独立と民主主義を守る国民連絡会議リーフレットから>

  《 8/30 第21回 最高裁裁判官国民審査 》
 ★ 最高裁を憲法と人権の砦に変えよう!


私たちには最高裁裁判官をやめさせる権利があります。(憲法72条2項)
憲法と人権をないがしろにする裁判官には、 × 
政府や大企業にいいなりの裁判官には、 × 

 ×× 国民審査を受ける9人の最高裁裁判官の横顔(前) ××


 【那須 弘平】(なす こうへい)
  67才 第3小法廷 弁護士出身
  2006年5月25日任命 2012年2月10日定年
  1964年 東京大学卒。69年弁護士登録(第二東京弁護士会)。
● 大法廷で、2004年7月の参院選における一票の格差(5.13倍)を合憲とする多数意見に賛成。
● 2005年9月の衆議院総選挙の小選挙区の一票の格差(2.17倍)および、政党と無所属候補者の選挙運動の差異が問題とされた事件(註1)について、1票の格差も選挙運動の差もどちらも合憲とする多数意見に賛成。
● 国籍法違憲事件(註2)につき、違憲とする多数意見に賛成。
● 小法廷で、「君が代」伴奏強制事件(註3)につき、伴奏を命ずる職務命令とその違反を理由とする懲戒処分を合憲とする多数意見に賛成。
● 広島市暴走族追放条例事件(註4)について合憲とする多数意見に賛成。
● 満員電車内の痴漢事件(註6)について1・2審の有罪判決を破棄して無罪とする多数意見に賛成。等



 【涌井 紀夫】(わくい のりお)
  67才 第1小法廷 裁判官出身
  2006年10月16日任命 2012年2月10日定年
  1964年 京都大学卒。66年判事補。
● 大法廷で、2005年9月の衆議院総選挙の小選挙区の一票の格差(2.17倍)および政党と無所属候補者の選挙運動の差異が問題とされた事件(註1)につき、1票の格差も選挙運動の差もどちらも合憲とする多数意見に賛成。
● 国籍法違憲事件(註2)につき、違憲とする多数意見に賛成。
● 小法廷で、日本軍による中国人連行・監禁・強姦致傷に対する戦後賠償請求事件につき、上告棄却(原告敗訴)。
● 住基ネットを違憲と判断し住民票コードの削除を命じた大阪高裁判決を破棄して住民ら逆転敗訴判決。
● NHKの従軍慰安婦報道の改編に対する損害賠償請求事件につき、原審判決を破棄して原告ら逆転敗訴。
● 中国残留婦人の国賠訴訟(註5)において上告棄却・上告不受理(原告の請求を棄却)の多数意見に賛成。
● 警察官が自宅に持ち帰っていた取調の際のメモにつき、弁護人が証拠開示を求めた事件(註7)について、証拠開示命令を正当とする多数意見に賛成。
● 警察庁が新潟県警本部長に送付した通達文書に記載された情報の一部について、その公開は犯罪の捜査等に支障を及ぼすおそれがあるとして、公開すべしとした原判決を破棄して不公開を認める(註8)。等


 【田原 睦夫】(たはら むつお)
  66才 第3小法廷 弁護士出身
  2006年11月1日任命 2013年4月22日定年
  1967年 京都大学卒。69年弁護士登録(大阪弁護士会)。
● 大法廷で、2005年9月の衆議院総選挙の小選挙区の一票の格差(2.17倍)および政党と無所属候補者の選挙運動の差異が問題とされた事件(註1)につき、一票の格差については合憲とする多数意見に賛成、選挙運動の差異については違憲とする少数意見。
● 国籍法違憲事件(註2)につき違憲とする多数意見に賛成。
● 小法廷で、「君が代」伴奏強制事件(註3)につき、伴奏を命ずる職務命令とその違反を理由とする懲戒処分を合憲とする多数意見に賛成。
● 広島市暴走族追放条例事件(註4)について、同条例は違憲とする少数意見。
● 満員電車内の痴漢事件(註6)について1・2審の有罪判決を支持する少数意見に賛成。等


 【近藤 崇晴】(こんどう たかはる)
  65才 第3小法廷 裁判官出身
  2007年5月23日任命 2014年3月23日定年
  1967年 東京大学卒。69年判事補。
● 下級審判事時代の主要判断としては、交通事故で亡くなった11歳の少女の損害賠償事件において、逸失利益の算定方法について性別だけで将来の収入を予測するのは合理的な理由のない差別として、高校卒業か義務教育終了までは男女同一にすべきとの控訴審判決(東京高等裁判所)。等。
● 最高裁では、大法廷で、国籍法違憲事件(註1)につき国籍法は違憲とする多数意見に賛成。
● 小法廷で、広島市暴走族追放条例事件(註4)について同条例を合憲とする多数意見に賛成。
● 満員電車内の痴漢事件(註6)について1・2審の有罪判決を破棄して無罪とする多数意見に賛成。等


 【宮川 光治】(みやかわ こうじ)
  67才 第1小法廷 弁護士出身
  2008年9月3日任命 2012年2月27日定年
  1966年 名古屋大学大学院修士課程修了。68年弁護士登録(東京弁護士会)。
● 司法改革において、弁護士会内で積極的役割を果たした。
● 最高裁では、小法廷で、中国残留婦人の国賠訴訟(註5)において、上告棄却(原告の請求を棄却)の多数意見に対し、「国賠法上の違法の有無につき議論の余地がある」と上告受理の少数意見。
● 警察官が自宅に持ち帰っていた取調の際のメモにつき、弁護人が証拠開示を求めた事件(註7)について、証拠開示命令を正当とする多数意見に賛成。
● 警察庁が新潟県警本部長に送付した通達文書に記載された情報の一部について、その公開は犯罪の捜査等に支障を及ぼすおそれがあるとして、公開すべしとした原判決を破棄(註8)。


 【櫻井 龍子】(さくらい りゅうこ)
  62才 第1小法廷 行政官出身
  2008年9月11日任命 2017年1月15日定年
  1969年 九州大学卒。70年労働省入局。労働省労政局勤労者福祉部長、労働省女性局長等歴任。
● 最高裁では、小法廷で、中国残留婦人の国賠訴訟(註5)において上告棄却(原告の請求を棄却)する多数意見に賛成。
● 警察庁が新潟県警本部長に送付した通達文書に記載された情報の一部について、その公開は犯罪の捜査等に支障を及ぼすおそれがあるとして、公開すべしとした原判決を破棄して不公開を認める(註8)。


(続)
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註1.
 2005年9月11日衆議院総選挙の小選挙区の区割規定(最大格差2.17倍)および、同総選挙で、小選挙区選出議員選挙について、候補者届出政党にのみ政見放送その他の選挙運動を認め、無所属候補者にはこれらを認めない公職選挙法の規定が憲法14条1項(法の下の平等)等に反すると主張した事件。(07.6.13)

註2.
 国籍法が、日本人と外国人との間に生まれた子が国籍を取得する為には父母の婚姻または認知により嫡出子たる身分を取得することを要するとして、婚外子の国籍取得を認めないのは、憲法14条1項に違反すると主張した事件。(08.6.4)

註3.
 公立小学校の校長が音楽専科教諭に職務命令として入学式に「君が代」伴奏を命じ、これに従わなかったことを理由に東京都教育委員会が戒告処分を発令したことは憲法19条(思想・良心の自由)に反すると主張した事件。(07.2.27)

註4.
 広島市の暴走族追放条例が、暴走族の定義が曖昧で、禁止行為の対象も広範囲かつ基準が抽象的に過ぎ、憲法21条、31条等に違反する違憲なものであると主張した事件。(07.9.18)

註5.
 日本に永住帰国した中国残留婦人が、早期帰国の措置や帰国後の十分な自立支援を受けられなかったとして、国に損害賠償を求めた訴訟。中国残留孤児の男性が起こした同様の訴訟が、同じ日に第2小法廷で上告棄却(原告の請求棄却)判決。(09.2.12)

註6.
 満員電車内の痴漢事件について、被害者の思いこみなどにより犯人とされた場合、被疑者が有効な防御を行うことが容易ではないことなどから、特に慎重な判断が求められるとして、1審判決、高裁判決を破棄して無罪判決。(09.4.14)

註7.
 警察官が私費で購入した大学ノートに記載して自宅に持ち帰っていた、自分が関与した事件についての取調の際のメモについて、裁判所が検察官に対して行った証拠開示命令を正当と判断した決定。(08.9.30)

註8.
 警察庁が新潟県警本部長に送付した凶悪重大犯罪等に係る出所情報の有効活用等を要請する通達文書に記載された情報のうち、提供する情報の対象者を限定する罪名、出所事由に係る情報、当該出所情報の活用方法に係る情報について、不公開とした県警本部長の処分に対し、被上告人がその取消しを求めた事件。(09.7.9)


『司法の独立と民主主義を守る国民連絡会議』
http://www.jdla.jp/kokuminshinsa/2009shinsa.html


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