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2005/12/17

クリスマス・スーパークイズスペシャル  激藁


クリスマスの夜、彼女のいない僕は1人で部屋にいました。

とは言ってもさみしくはありません。
なぜならば男友達同士で盛り上がる飲み会を自ら断ってこうしているのですから。
さみしくはありません。
さみしいはずがありません。

僕が飲み会を断ったのには理由があります。
それはスペシャル番組があったからです。
クイズ大好きの僕には逃せないクリスマス・スーパークイズスペシャルです。

僕が壁に向かって正座をすると、さっそく司会の根本はるみさんから第1問が出ました。
「テレビアニメ・ドラえもんの作者は誰」
僕は即座に
「藤子不二夫F!」
と答えました。

ところがいきなりの引っかけ問題。
答は藤子・F・不二夫。
罰ゲームとして電気スタンドが壁に叩きつけられていました。

そのあとも次々と難しい問題が出ては間違えるたびに、カーテンが引きちぎられたり昔の写真が入った写真立てを床に叩き付けられたりしてしまいました。

途中お母さんが入ってこようとしたので
「関係者以外立入禁止です」
と追い返しましたが、そのペナルティで素っ裸にされるなど、前半戦は散々でした。

クイズはどんどん難しくなっていきます。

「第34問、去年のクリスマス、あなたが殴った人は誰」
「えー、広田君の彼女」
「正解」

「第35問、彼女はどうなった」
「えー、鼻の軟骨が左に潰れた」
「正解」

だんだん調子があがってきた。

「第36問、どうしてそんなことをしたんだろう」
「んー、酔ってたから。違う、僕はお酒は飲んでたけど酔ってはいなかった。危ない、またひっかけか。あのブスが俺のことを馬鹿にしたから」
「それだけですか」
「え、それだけだって」
「それだけじゃないはず」
「んー、広田君が何も言わないのをいいことに調子に乗るブスを見てたらなんか腹が立ってきて」
「腹が立ってきたのはブスにだけですか」
「ん、ブスと広田君両方。それだけ、いや、自分自身にも」
「自分自身のどういうところに腹が立った」
「んー、一瞬でもうらやましいと思った自分に腹が立って、なんか息苦しくなってきたところに、ブスがつくね食いながらしゃべってる口ん中が見えて、なんかひどく気持ちが悪くなって気がついたら」
「殴ったんですね」
「そうです」

もうこれで正解のはずだ。これで優勝商品の「生まれてから27年間の恥を全て許してもらえる権利」をもらえるはずだと思ったその時
「それじゃまだまだ本当の答じゃないですね。彼女を殴る30分前に広田君から『実は俺、もう童貞じゃないんだ』って聞かされたでしょう。君は嫉妬してたよね」
「してません」
「その後、トイレの前で酔っ払った広田君の彼女にばったり会いましたね」
「覚えてません。もうブーでいいです」

僕は自主的に罰ゲームの「机を窓からブン投げる」を行いました。庭で机が粉々になりました。
にもかかわらず、
「広田君の彼女を見て君は股間を」
僕は根本はるみのポスターを破きました。
でも問題が止まりません。

「第37問、友達のブスな彼女と友達がやっているのを聞いたからと言って、そのことを想像して興奮するのは人としてどうでしょうか」
「第38問、お前だめじゃん」
「第39問、お前は1人だ」


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