
すべての執着を捨て、神にゆだねている心は、この世界に起こるすべてのこと(罪を除いて)を意志され、実行される神の御心全体と徹底して一つとなっている状態の中にある。
そのために私たちは、良いことも悪いことも、すべての出来事を神の御心として受け止めなければならない。
正しい人に、天からでも地からでも降りかかる最大の患難の中にあって、彼らは依然として平安のうちに、不動のままである。神をひたすら愛することによって、たましいの諸能力をすべて一つにまとめることによって、神に完全に従い続ける。
どんなことが降りかかってこようとも、私たちは静かに忍ぶべきである。他者の欠点も自分の欠点も担って、そっと祈りの中で、時には言葉にならない深いうめきと共に、神に告げなさい。しかし、決して鋭い批判めいた言葉で語ってはならない。つぶやくことも不平を言うこともならない。神が望まれる方法であなたを取り扱われるようにと、徹底的に熱望しなさい。私たちは神の小羊であり、それゆえ、死に至るまでも、不平を言わずに苦難に甘んじる覚悟でいるべきである。
ジョン・ウェスレー
ジョン・ウェスレー、藤本 満訳『キリスト者の完全』インマヌエル綜合伝道団出版局、2006年、pp.238-239.