聖書 ルカ6:36-42
1.悪を行う者は必ず罰せられます。神はこのために、国家権力を立て、これに悪を罰する「剣の権能」を授けて、社会の秩序を維持する任務に着かせられました。
2.その一方、今や「神の国の秩序」が地上に出現しました。「この世の秩序」が、裁きの執行を求めるのに対して、「神の国の秩序」は、キリストの恵みによる罪の赦しを与えます。こうして、「この世の秩序」と「神の国の秩序」が、せめぎ合うこととなっているのです。
3.「ひとを裁くな」という主イエスの言葉は、「習慣的に他人のあら捜しをし、かげ口をたたき、批評し、批判するような態度」を、まったく捨て去れ、ということです。
4.「ひとを裁くな」という主の教えの根拠は、「主が、あなたの負い目を赦したのだから、あなたも、あなたに負い目を持つ者を、赦しなさい」ということに尽きます。
5.自分の負い目が、主の十字架によって赦されているのですから、それを自覚するわたしたちは、他人の負い目を、赦すことができるはずです。逆に、他人を赦そうとしないなら、それは、キリストの恵みを否定することになりかねません。
6.「ひとを裁くな」という主の教えを実行するには、度量の大きな人間になる必要があります。聖クリュソストモスは、「主よ、わたしの度量を、大きくしてください」と祈りました。わたしたちも、自分の小さな度量が、大きくされるよう、祈り求める必要があります。
7.アイルランドの聖パトリックは、自分をキリストに結び合わせる祈りをしました。最も大きな度量を持つお方である主イエス・キリストに、わたしたちが自分自身を結び合わせるなら、わたしたちは、主の大きな度量の中で、他人を見ることができるようにされるのです。
2005年6月19日(日)三位一体後第四聖日
説教要約
説教者 山谷 真 少佐