2017/3/15

シドニー発着クルーズ 13  Ovation of the seas

ホバートの街歩きを終えて、船に戻った私達は、部屋のテレビをオンにしました。

クルーズディレクターの明るいおしゃべりが聞こえるかと思いきや、最初に目に飛び込んできたのは、神妙な面持ちで話すキャプテンの姿でした。

キャプテンの背後には、南極からオーストラリア大陸がカバーされた地図と、気圧配置や波高を示す画面が写し出されていました
クリックすると元のサイズで表示します

拡大図です
クリックすると元のサイズで表示します
タスマニア島の南西側は、真っ赤に表示されていました。
キャプテンの説明を聞くまでもなく、私達の乗る船に待ち受ける試練を予想することが出来ました。


キャプテンの話を要約するとこうなります。
「皆さん、当初の予定ですと、この船はホバートを出航した後は、タスマニア島の西側を航行して、島に沿って時計回りに北上をして、アデレードに向かうコースを取ることになっていました。
ところが、最新の気象予報によると、このコースを取ることには、大きなリスクがある事が分かります。
勢力の強い低気圧が、南極からの冷たく強い風と、大きなうねりを伴って接近してきています。 画面の青い部分は、波が穏やかで静かな海を表しています。
そして、黄色から赤に変わるに従って、風が強く、波も高くなることを示しています。
現在、赤色の部分では波高が10mを越えていて、とてもラフな状態になっていると思われます。
普段の海とは全く違う姿の海がそこにあるのです。
予定通りにその海域を航行することは可能ですが、その場合には、船が大きく揺れる事は間違いありません。
船内でのイベントは全て中止することになりますし、船内を安定して歩くことも困難となります。
私には、この船に乗船しているお客様と、従業員の安全を確保し、安全に目的地にお連れする使命があります。
この船と、乗船している全ての人々の安全を守る為に、航行コースを変更することを検討しています。
それは、タスマニア島の東側を北上し、タスマニア島の北端に出たところで進路を西に向けバス海峡を通過し、アデレードに向かうコースに戻るのです。
このコースを取ることのメリットは、タスマニア島の中心にある山々が、低気圧からの強い風をある程度遮ってくれることです。
その為、船の揺れは最小限に抑える事が可能です。
デメリットは、当初のコースよりも航行距離が72マイル程長くなることです。
アデレードへの到着予定時刻を遅らせない為には、長時間の全速力での航行が必要となります。
どちらを選ぶのかについて、今は検討している段階です。
気象情報を確かめながら方針を決定し、明日の朝8時に、船内放送で結果をお伝えします。
では、明日の朝にお会いしましょう。」

私の考え過ぎかもしれませんが、その時のキャプテンは、どことなく目の動きに落ち着きが無くて、少し動揺しているように思えました。
また、この日、OVATION OF THE SEASはホバートに停泊し、次の日の14時に出港する予定でしたが、出港時刻についてキャプテンからは何も話が出ませんでしたので、予定通りに出港するということなんだなと思いました。
寄港地では、様々な観光プランが組み込まれているので、それをキャンセルするまでの事ではないということなのでしょう。
安全第一で、かつ経済効果も考慮に入れながら、最善策を模索する。
キャプテンには、とても大きな責任があります。
2



コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ