というわけで昨日は午後2時半からの
デモを見に行ってきた。まあ、前にも取材しているので、だいたいどういった感じでやるかはわかってたんだけど、1年前(同じ日に渋谷で開催)には逮捕者が出てるし、今回は新宿でやるとなれば、やはり見に行かないわけにはいかない。
例によって、まあオマワリさんの多いこと多いこと。デモの参加者数(今回は約420人=主催者発表)と常にタメはるかのごとく動員される制服警官が、車道をゆくデモ隊を歩道の通行人から遮断すべくズラリとタテに展開。さらにその周囲を、御丁寧にも「警視庁」の腕章を着用した公安警官がカメラを片手に取り囲むといった、毎度おなじみの光景が。もう何度も見てきているせいか、いい加減こっちもすっかり慣れっこになってしまった(以前のレポートについては
こちらや
こちらを御参照あれ)。
が、そうした中で今回ちょっと目を引いたのは、珍しくNHKや民放、新聞・通信社などの大手マスメディアが結構取材にきていたことだ。もっとも、やはり今回も取材に来ていた
林克明さんに後で聞いたら「各社とも年度変わりの“新人研修”を兼ねて若い連中を寄越したらしい」とか(笑)。まあでも少し前まではほとんど黙殺状態だったことを思えば、取材に来るようになったということだけでも進歩ではある。
で、もうひとつ気になったのは、警官たちが私のような単独でカメラなどを抱えて取材にきた連中に対して妙にナーバスになっていたことだ。
まあ、警官には以前からもこういう時には胡散臭そうな視線で見られてきたものだが、デモ隊の周りを歩きながら撮影しているぶんには特に文句を言われることもなかったし、せいぜい無表情な公安警官に少し離れたところから監視撮影される程度のものだった。ところが今回は、歩道上からデモ隊を撮影している最中、いきなり制服警官に背中や肩越しから「はい(デモの隊列に)入って入って!」と路上に押し出されるというか、強制的に「デモ参加者」にさせられる(笑)ということが、特にデモの開始直後から立て続けに何度かあった。
「はいはい! 参加者は歩道から出ないでください!」
と、若い警官がこっちの素性も確かめずに叫ぶ。
「……って、あのね! 私は参加者じゃなくて取材してるんですけど!」
と、そのつど抗議していたわけだが、
「(取材の)許可は取ったんですか?」
などと寝ぼけたことを言ってきた警官がいたのには思わずキレそうになった。ふざけるな馬鹿野郎。白昼堂々、公道上で公衆の面前で展開されている事象を取材するのに誰の何の許可を取れというのだ!!
確かに大久保通りや靖国通りは交通量の多さに比べて歩道が少々狭いし、一般の通行人に与える影響を考えなければならないというのはわかる。とはいえ、去年サウンドデモが行われた神田周辺もここと似たようなものだったし、そもそも3年前だったか今回と同じようなコースを同じくらいの参加者数を集めて行われた「輸入版CD規制反対デモ」の時には全然そんなことはなかったのだ(って、しかし俺も「デモは嫌いだ」とかみんなには言いながら結構見に行ってるよな……)。
それに歩行者への影響を気にするなら、ドデかいベーカムや集音マイクを引っさげて混雑した路上を右往左往しているテレビ局のクルーのほうがよっぽど邪魔であるはずだ。実際、彼らがデモの参加者を車道から歩道上に呼び寄せてインタビューしている場面も見かけたが、周囲の警官は特に注意する様子もない。その一方ではフリーランスらしく腕章のない取材者がガードレールを脚立代わりに上から撮影していたりするのを見かけるや、たちまち数人がかりで寄ってたかって引きずり降ろしにくる有様。
「あなた、何? 参加者なの? 取材なの?」
「参加者であり(※そういうことにした)、取材者であり、一般の通行人だ。こういう場所においてそういう区別をすること自体がナンセンスだと思わないのか!」
とうとう最後は中年の警官の鼻っつらに指をつきたてて怒鳴りつけてしまった。言われた警官は苦りきった表情で憎まれ口らしきことを喋っていたが、デモ隊の大音響にかき消され、それ以上の口論にはならずにすんだ。
――と、まあデモ自体よりも先に取材者としての怒りの告発が先になってしまったけれども(笑)。いちおうデモそのものは昨年のような不測のトラブルを生むこともなく、どうやら平穏無事に終わったようだった。まあ、警察側だって昨年のことは頭にあっただろうし(「報復」を警戒したのかどうかは知らないが)、連休の人出で賑わう新宿のど真ん中で、しかもテレビ局のカメラまでが取材にきている前で下手は打てないとの思いもあったんじゃないかという気はする。
というか、そもそも往年のヘルメットや鉄パイプや火炎瓶の集団ならともかく、ここでデモっているのはニートや引きこもりや失業者だぞ(笑)。いったいこの連中のどこが、それこそ警官数百人を動員してまで警戒にあたらねばならないほど暴力的だというのか。税金の無駄遣いにも程があるよな。
んで、本題のデモについてだが、書いてるうちに本稿では前述の通り警官とのやり取りの話が中心になっちゃったので、とりあえず項を改めてまた次回に。ただし一点だけ、上で「俺はデモは嫌いだ」と書いたことに「何だよ?」とか思われた向きもあるかもしれないので先に断っておくと、例外的にこの「プレカリアート」デモについては私自身、以前に取材した時から割と好感を覚えております(笑)。そのあたりの感想も含めて、ではまた。

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