聖闘少女資格喪失〜エクレウスの響子

  | 投稿者: 月華守屋

セインティア翔よりエクレウスの響子さんに資格を喪失していただきました。
聖闘少女の資格が「処女であること含め乙女であること」というのは無力化するには凌辱すればいいということですよね。
本編で捕らわれた後のIFを書いてみました。美衣さんはおまけというか。
翔子の時といい、美衣さんは私の中でこういうポジションです。




 聖闘少女――セインティア。
 それは処女神アテナの傍にあって身の世話をする特別な役割を持った女性聖闘士。従来の女性聖闘士は女であることを捨て、仮面を被るが特例として女子のまま聖闘士として認められる。
 聖(セント)・アカデミーでの全ての課程を修了、且つ純潔で高い素養を持った完全な女子数名のみに聖闘少女としての資格が与えられる。
 これは、そんな少女戦士達の汚れし記録。


 深く呼吸をして体内の空気を循環させる。血流に乗って新鮮な空気が指先まで届き、体内から生まれる小宇宙の高まりを響子はしっかりと感じ取った。
 純白のワンピース型のインナーの上に纏った銀色に近い聖衣。命を守るために厚くなっている胸元の下にある心臓も、全く乱れず鼓動を続けている。
「はぁあああ!」
 右拳を引き、腰の横につけて吼えると、呼応するように光が右拳へと集中していく。
 眼前に押し寄せてくるのは無数の骸骨だった。自分がいる、学校の門が黄泉と現実の境目が曖昧になっているかのように、死者のいでたちをして校門前の道路から響子の下へとただ近づいてくる。こんな姿になった自分を羨んでほしい、助けてほしいとでも呻き声の中に感じ取ったなら、とても正気を保ってはいられなかっただろう。
「エクレウス流星拳!」
 響子は骸骨の大軍に惑わされることはなく、高まりきった小宇宙を右手に乗せて解き放つ。
 右腕から打ち出されたエネルギーの奔流はまとまっていた状態から無数に拡散して、前方を覆い尽くしていた骸骨達の体を粉々にしていく。貫通力を持った小宇宙の拳は音速を超え、一度に何体もの敵を屠っていくいく。威力が桁違いの散弾銃とも呼べる弾の嵐は時間にしては五秒程度だったにも関わらず、数百体もいた骸骨が全て粉々になって煙を昇らせながら消失した。
「ふぅ……」
 響子は突き出した拳をゆっくりと腰に戻して息を吐く。敵の襲撃も予想の範囲内。心を乱さず対処すれば必ず守ることができると考える。
 自分が培ってきた五年間はこの時のためと、響子は使命を改めて確認する。
(戦女神アテナ……その生まれ変わりの城戸沙織お嬢様……私たちは、あの人を守るために、聖闘少女となった……のに)
 響子は表情を曇らせる。心に棘のように刺さっているのは妹の翔子のことだった。今、響子が学園の門の前に立ち、敵の襲撃を防いだのはアテナを守るためだけではない。妹である翔子を守るためでもあった。
 翔子と響子は幼い時、邪神リリスの依代として選ばれ、狙われたことがあった。その時は聖闘士の最高峰に君臨する十二人の黄金聖闘士の一人によって助けられたが、邪神の驚異が完全に消え去ったわけではない。リリスの依代としての翔子は存在しており、封印が弱まった時に依代となる人間が捕らわれていれば、復活するのは時間の問題だった。
 響子は自分と大切な妹の翔子を守るために聖闘士の修行へと参加し、その中でもアテナ付きの特殊な地位である聖闘少女となったのだ。
 あくまでも、守りたい存在を守るために。
「今こそ、私の拳の意味を示す。隠れてないで、出てきなさい! いるのは分かっているのよ!」
 虚空に向けて叫ぶ響子。何もない空間ではあるが、そこから発せられる邪悪な気配は読みとれた。徐々に大きくなってきたその気配は、やがて空間の断裂という形となって現れる。同時に、これまでとは桁違いのエネルギーが暴風となって響子へと押し寄せた。
(これは……格が違うようね)
 スカートが風にあおられて音を立てる。しかし響子自身は一歩もその場から動かずに両足をしっかり地面に踏みしめたまま断裂から出てくる相手に対して構えをとった。幼い頃に妹と共に父親から習った空手。アカデミーに入学した後に学ぶ格闘技術にも、体に染み着いた基礎の上に聖闘士流の格闘術を構築していた響子は、結果としてトップクラスの実力を身につけてアカデミーを後にした。その成果が今、試される。
「ゴミのような聖闘士の中にも多少ましな者がいるようね」
 裂け目から姿を現したのは、妖艶な姿をした女性だった。長い前髪は顔の左半分を隠しているが、響子から見える右目には赤い光が灯っていた。胸部は大きく盛り上がり、乳房を強調している。中央は肌が露出して、ちょうど乳首を隠すように緑色の皮で縦に覆われている。服なのか肌の色が異なるだけなのかは響子には判別できない。
 最も目を引いたのは下半身だった。木の根を連想させる、と言うよりもそのものが腰から下へと伸びていた。何十本もある木の根を操って化け物は響子へと近づいてくる。
「私は破滅(ルイン)のアテ……邪神エリス様の忠実なる僕……依代となる女をいただきにきた……」
 言葉を発すると共に吹き荒れる嵐。それはアテの体から解放されたエネルギーによってアテを中心に空気が歪み、引き起こされる者。ここにきて、響子は聖衣に守られた背中に流れる冷や汗を感じていた。
(やはり格が違う。私では、勝てないかもしれない)
 聖闘士の等級は青銅聖闘士、白銀聖闘士、黄金聖闘士と三段階ある。聖闘少女は青銅に所属し、一般兵としてアテナと共に聖戦を戦うことになるが、その相手はあくまで敵の雑兵。いわゆる幹部クラスを相手にするのはアテナ側も部隊長である白銀か、総隊長の黄金となる。無論、一人一人はアテナに忠誠を誓い、命をなげうつ覚悟ではあるが、青銅聖闘士に求められるのは、部隊長クラスが到着するまでは死なないこと。あくまで戦い続け、その場を死守することこそが役目の主なものだ。だから青銅聖闘士の聖衣には白銀よりも防御力が高いものも少なからず存在した。
 今、響子の目の前にいる敵は間違いなく雑兵ではない。しかも強大なエネルギーからエリスを復活させようとしている側のリーダーとも思えた。力の差があるのは当たり前。
「それでも、私は闘う」
 響子は内に生まれた重い感情を押し殺す。右拳を腰に。右足を後方に。左手を前に立て、左足のつま先を相手の方向へと向けて深呼吸をした。かすかに視界がクリアになり、アテの姿がよく見える。
「アテナも……翔子も私が守る! お前はいるべき場所へと還れ!」
 翔子は左足を蹴って前方に突進する。即座にアテは下半身の根を伸ばして翔子を絡めとろうとしたが、響子は右拳に集めていた小宇宙を解放する。
「エクレウス流星拳!」
 打ち出された無数の小宇宙の弾丸が根を叩いて弾き飛ばす。自らに迫る根を弾いてアテ自身へと近づく響子だったが、やはり自分が劣勢だとすぐ悟っていた。
(吹き飛ばせない……やはりせいぜい攻撃をかわすくらいね)
 冷静に自分のできることを分析する。雑魚ならば当たった瞬間に吹き飛ぶ流星拳を受けても進行の邪魔をすることくらいしかできない。
 遠距離が無理ならば近距離。
 接近してエクレウス流星拳の小宇宙を一点に集めて叩きつける。それだけを目指して響子は軽やかにステップを踏むようにアテへと迫った。
「バカめ!」
「くっ!?」
 あと四歩というところまで来て、響子の進む先の地面から根の壁が突き出たために響子は距離をとる。地面を盛り上げて現れたのは幾本も束ねられた根でできた壁。目に見える地上部分だけではなく、響子に悟られぬように地面の中を動き、準備をしていたのだ。
「なかなか勘がいいじゃないかお前……気に入ったわ。もう少し、遊んであげましょうか」
 アテは埋もれていた根を地面の中から出し、周囲に展開する。大量の根はドームを形成し、一瞬にして響子の背後に回って外側と遮断していた。響子はすぐに背後から前へと視線を戻したが、一瞬早くアテの根が襲いかかる。円錐の形に束ねられた根が鳩尾へと深く食い込み、突き飛ばす。
「――っっ」
 息が詰まった苦しさと腹部に食い込んだ根からの痛みによる勢いで、響子は地面を転がるのを止められない。まだ勢いが収まらない間にとどめを刺すつもりか、アテは突き飛ばした根をそのまま響子へと降り下ろす。次々と変わる視界の中にその根を見た響子はとっさに足を蹴って転がる方向を変化させることで何とかかわし、立ち上がった。
「げほっ! げほげほっ……かはっ……」
 一度痙攣してできなくなった息を何とか整える。鳩尾の痛みが体中に広がって力を奪っていくように思えても、強い気持ちを持って吹き飛ばす。小宇宙を高めると多少治癒力も増して、痛みが和らいだ。
(強い。やはり、何とか弱点を探すしかない)
 響子は数度深呼吸してから突進する。いつでも流星拳を放てるように右拳に小宇宙を集めていた。アテは根の先を鋭くして響子へと突いていく攻撃スタイルは変えない。実際に響子の突進はそれによって防がれていた。近づこうとしても頭上から降り注ぐ根によって邪魔をされ、だからといって地中からの攻撃を警戒せずにはいられないため、どうしても踏み切れない。アテの作った根のドームの端に沿って走っていくしかない。無論、その根もアテの一部であり攻撃してくる可能性は否定できないのだが。
 自分が完全に籠の中の鳥であり、周り全てが敵だという現実に響子は焦燥感を募らせていく。
(このままじゃ埒が開かない、か。なら、一か八か――)
「このままじゃ埒が開かないわね」
 一か八かの特攻を仕掛けようとした響子は、自分の耳元で同じ言葉を聞いた。まるで自分が言ったかのように思えた瞬間に、外壁から伸ばされた根が響子の四肢を絡めとり、絞め付ける。
「あぐあっ!?」
 両手足を四方向に広げるように伸ばされ、首と腹にも巻き付いた根は徐々に拘束を強くしていく。手足を引きちぎられそうな痛みと絞め付けられて圧迫される苦しみに息がつまり、響子は悲鳴を上げてしまう。
「所詮、お前とは遊びじゃ。長引かせるのもめんどうじゃからのう」
 無理矢理頭を動かして背後から現れたアテの姿を見てから前に視線を移すと、そこにはすでにアテの姿がなかった。間違いなく本物であり、おそらく根を伝って移動してきたに違いない。そこまで考えて意識が薄れていくことに響子は背筋に寒気が走った。
(まず、い……息が……)
 残った力を総動員して小宇宙を燃やし、拘束を外そうとする響子。しかし根は微動だにせず絞め上げる力を強めていき、響子は拳を握ることすらできなくなった。
「ああっ! かはっ!?」
「無駄じゃ無駄じゃ。お前の力など通じん」
 アテの言葉が尾を引くように遠のき、響子の体は根の壁に激突する。そのまま壁に沿って顔面を押しつけられたまま引きずられていく。
「ぁああああ゛!」
 堅い根が顔面にすれて削られていくのがかすれた意識でも分かる。頬が切れて血が流れだしたと同時に壁から離されると、今度は高い位置から地面へと叩きつけられた。地面が陥没するほどの衝撃に響子は一瞬、完全に意識を失ってからまた取り戻し、瞬時に走る四肢と背中の痛みにこらえきれず涙を流してしまった。
「うぁ……あ……ごほっ……」
 再び地上から高い場所まで移動させられ、叩きつけられる。数度繰り返す間も拘束は緩むことはなく響子の体に致命的なダメージを蓄積していく。五回目の叩きつけを受けて、響子の意識は完全に途絶え、そのまま覚醒しなくなっていた。
「ぁ……ぁぅ……」
 目元は前髪に隠れ、四肢を痙攣させたまま意識を取り戻さない響子を眺めていたアテは、傷一つ付いていない聖衣を見て笑みを浮かべた。
「ふん。最下級とはいえアテナの聖闘士のまとう鎧、か」
 アテは響子の体を持ち上げて眼前へと移動させる。手足を拘束している根によって見えない十字架に張り付けられているように両手は左右に伸ばされ、両足は一つに縛られた体勢にさせられている。聖衣は傷はついていないが、根にこすりつけられた顔や聖衣の下のワンピース型のインナーは汚れ、傷が付き、スカートの裾がボロボロになっていた。
「……この娘……そうか、この娘も、エリス様の依代になれる器か」
 アテは吊されている響子に両手を掲げると光を集める。まがまがしいオーラに風が巻き起こり、響子の髪の毛も後方へとなびいていく。
「ん……ぁ……」
 凄まじいエネルギーの集中の気配に響子も意識を取り戻してゆっくりと目を開ける。だが、同時にアテは力を解放していた。
「砕け散れ!」
「きゃぁああああ!?」
 エネルギーの奔流に飲み込まれた瞬間、あまりの衝撃に再び響子は意識を失ってしまった。元々体力が衰えていたところにとどめの一撃。その力は度重なる攻めに対して傷を付けなかった聖衣さえもひびを生じさせ、徐々に粉々にしていく。ヘッドギアがとれ、胸部の装甲がが剥がれ落ち、聖衣に守られていない下腹部はインナーがちぎれ飛ぶ。
 光が収まった後には、体中から煙を浮かべた響子の姿があった。
「ぁ……ぅ……」
 光の圧力にのけぞっていた体が落ち着いて頭が前に倒れる。肩まで伸びていた装甲は折れ、胸部は完全に露出して中のインナーが破れることで左乳房も露出していた。腹部から下はさらにひどく、スカートが全て引きちぎられてショーツ一枚になってしまっていた。レッグアーマーもブーツのようにすねを覆っていたのが足首あたりまで砕けている。それでも死んでいないことにアテは喜び混じりに笑った。
「これは元気な母胎となる……スペアは手に入った。さて、本命を奪いにいこうかのぉ」
 響子を手中に収めたまま、アテは進軍を再開した。

 * * *

 泣いている声が聞こえる。響子は意識を取り戻しても重たい瞼をすぐに開けることはできない。ぬるま湯の中に浸かり、体は奇妙な心地よさと共に重たく、四肢も自由に動かすことはできなかった。
(誰が……泣いているの……翔子……?)
 響子の脳裏に浮かぶのはまだ幼い時の翔子の姿。お姉ちゃん、と慕ってついてきてくれた翔子。悲しいことや痛いことがあったら泣いて、自分に泣きついてきた翔子。幼い時の思い出が浮かんだのは聞こえてくる声がその時のものに酷似していたからだ。だが、それが幼い翔子であるはずがない。翔子は既に中学生で、自分が守るべき存在ではあるが、自らもまた小宇宙を秘めていて闘う戦士へとなり得る存在。ならば、聞こえてくる泣き声は誰のものなのか。状況にただ流されているだけではなく、疑問を持てば自然と意識は覚醒へと向かう。やがて、声はただ泣いているのではなく、胸が張り裂けそうな衝動を抑えるかのように切ない悲鳴であることが分かった。聞き覚えのある声。しかし、全く聞いたことがない声に響子は嫌な予感が胸の内に生まれた。
(目を開けたら取り返しが付かない気がする……でも……開けないと、どうしようもない)
 あとは瞼を開けるだけというところまで意識が戻った響子は、四肢が動かない理由が何かに拘束されているためだと分かった。最初の頃に感じていた生暖かい感触は薄れ、絞め付けられている圧迫感に変わる。首も何かが巻き付いて絞め付けており、そのことにより気を失いかけていることが錯覚に繋がったのかもしれない。
「ぅ……」
 響子はゆっくりと目を開く。そして、自分の眼前にある光景に息を呑んだ。
「うぁあん! はんっ! あぁ……ああんっ! やっ! あっ! あっ! あっ! あっ! あっ! あっ! んぅう……ふぁん! っはぁん!?」
 響子は膝を突き、両腕を広げられた上で固定されていた。両手足には気を失う前と同様に根が巻き付いており、更に腹や首にも巻き付いている。気を失う直前にアテとの戦いで絞めあげられた場所をそのままに膝を立てて地面に座らされている。
 その向かいで四つん這いになったまま嬌声をあげている少女がいた。尻の側には根が突き込まれていて前後に動き、その度に少女は喘ぎ声をあげる。力が入らないのか額を地面に押しつけて顔を響子に向けないまま地面に向けて悲鳴を上げていても横に漏れて届いていた。根は菊座だけではなく、膣にも入っている。処女を失って、かつ人間ではない者に犯される少女。
 顔は見えなくても、響子は誰なのか分かった。
「美衣……美衣っ!」
「あんっ! あっ! ああっ! きょ……きょうっ……こぉおっああんっ!」
 響子の悲鳴にも似た呼びかけに答えた少女――同じく聖闘少女のアリシア・美衣・ベネトールは、響子の名前を呼ぶことさえ辛そうに口にした後でまた快楽に身を委ねる。響子が顔を見なくても分かったのは、美衣の服装からだった。アテの襲撃からアテナを守る戦いの時、美衣はメイド服を着ていたが、今、自分の前で犯されている美衣も上半身は裸に剥かれているが下半身にはスカートが残っている。最も、メイド服として一体化していたスカートはめくれあがり、菊座と膣に挿入されている根を存分に見ることができてしまうのだが。
「ふぁあああんん!!!」
 美衣は地面へと顔を押しつけたまま最も甲高い声を上げ、全身に力がこもって震えた後に脱力していた。膣と菊座には根が突き刺さったまま。無理な体勢で俯せになっているにも関わらず、動けないのか体勢を戻すこともなかった。上下する背中だけではなく上半身に汗が滲んで桃色に染まっている。処女であり、気品のある乙女であることを要求される聖闘少女にとって快楽に身を委ねるのは最も許されないこと。それを最も分かっているはずだった美衣の姿を見て響子は悔しさに涙を流した。
「聖闘少女といえども、女だな」
 声が聞こえてきた方向に目を向けると、ゆっくりとアテが現れた。顔はにやついており、視線は侮蔑が込められて響子と美衣へと向いている。
「聖闘少女となるために厳しい訓練や教養を学んだようだが……そんなもの、人間が持つ欲望を解放すれば塵芥と化すわ」
「ひどい、ことを……」
「ひどい? こんなにも喜んでいる様子を見て、お前はそう言えるのか?」
 アテは手を翳して根を美衣の両腕と首を絞めると上半身を仰け反らせる。響子はようやく見ることのできた美衣の表情に耐えきれず、横を向いていた。
「あ……ひゃへ……」
 美衣は涙と鼻水。そして涎を垂れ流していた。表情は恍惚としたもので、これまでの絶頂の余韻か真っ赤に染まっている。口をだらしなく開いて喘ぐ様は自分の知っている美衣とあまりにもかけ離れすぎて、響子は正視していられない。
「堅苦しい聖闘少女などというくくりから解放されたのだ。嬉しくないわけはなかろう。聖闘少女としての資格は失ったようだがのう」
 アテの言葉に響子は周囲を見回し、美衣の聖衣がないことに気づいた。本来なら聖衣は主と認めた者が危機に瀕したときにそばまで現れ、自らの意志で装着者への向かう。だが、この場所には全く聖衣の気配もない。
「聖闘少女は乙女でなければならない。処女神アテナに仕える身としては当然か。だからこそ、お前の邪魔な聖衣をはぎ取る手もある」
「……まさか」
 背筋をはいあがる悪寒と共に響子は呟く。アテは根を四肢を拘束され伸ばされた響子の股の間に向けて伸ばしてきた。力を込めて股を閉じようとするが拘束は緩むことはなく響子は少しも動けず、根はスカートの中に入り込んだ。
「あっ……くっ」
 ショーツをなぞって後方へと抜けていく際の感触に一瞬だけ悲鳴をあげた響子だったが、すぐに歯を食いしばって悲鳴を押し殺す。しかし、こみ上げてくるくすぐったさと、そこに含まれる心地よさに顔が上気するのを響子は理解した。
(なに……これは、まさか……)
 響子の知識としては知っていた。処女を失わないことが聖闘少女となるための学習の中で、喪失するということがどういうことなのかを自分達へと理解させるために教師が話してくれたこと。本来ならば愛しい男の身も心も捧げる時に処女は失われる。だが、時折下衆な男達が女性の処女を無理矢理奪うということもあった。いくら強くても少女である聖闘少女も例外ではなくそういった危機に陥るかもしれない。そのためには、どんな敵にも敗北は許されず、冷静に状況を見てなにを優先すべきかを考えることが大事だと伝えられた。
 結局、その知識は無駄となり、今はこうして捕まって、さらに処女喪失の危機に陥っている。ただ、知識と比べて異なるのは自らの体に広がっていく甘美な感覚だった。
「うっ……んぁ……くっ……あっ……ぐぐぐ……くぅ……んっ! んん……あっ!」
 太い根が前後していき、股間がすれていく。つけている下着がガードになっているがほとんど意味はなさず、無骨な感触が股間を刺激する。痛みと痺れ。二つの相反する衝動が襲ってくると、下半身の力が抜けていき、響子は膝を少し折った。両手が吊されているため倒れはしなかったが、自分で立つことができなくなってきていることに顔が青ざめる。
「くくく……素直に感じていいのだぞ?」
「誰、が。あんっ! 私達……聖闘少女は……んはっ!? まけ……あっ! きっ……うぅ……」
 根の前後運動が速度を上げていき、響子は途中でしゃべれなくなった。顔をうつむかせ、歯を食いしばり、必死に股間からの快感の衝動に耐える。こすられている膣からは小便のような何かが漏れ出ていた。敏感な部分を刺激されて少女の体が男を受け入れるためにと潤滑油となる愛液を流している。その液体が皮肉にも根の前後運動をスムーズにしていた。
 そして、根の摩擦にショーツは耐えきれなかった。ビリッと布が引き裂かれる音と共に根が膣口、そしてクリトリスへと接触した時、響子は股間から突きあがった衝撃に耐えきれなかった。
「んぁああああ! いやぁあああ!!」
 ダムが決壊し、快楽が洪水のように押し寄せて意識を飲み込む。頭の中に光が弾け、思考がバラバラにされた。乳白色の海に投げ出され、全身が電流に犯されたようになり、響子は股間から愛液が吹き出す感触を覚えつつ意識を手放していた。
「ほほほ……これで終わりとは思うなよ、聖闘少女」
 アテの言葉が耳に入ると、失っていた意識が何か拾ったのかすぐに反応する。響子はブラックアウトしたことで発生した意識の間隙を理解できず、急に体の力が抜けて頭がぼうっとする状況に混乱した。聖衣さえも重く感じて脱いで楽になりたくなる。
(聖衣が……重い……? まさ、か……)
 ぬるま湯に浸かった思考が少しだけ戻る。聖衣は所有者が装着したならば重さを感じることはない。主が最高のパフォーマンスを発揮できるように、動きの妨げにならないように何らかの力を働かせている。
 重さを感じ始めたということはつまり、響子が所有者として認められなくなってきているということになる。
「ぁあ……そんな……」
「さあ、絶望に染まる顔を見せてくれ。そのまま、エリス様の依代となるのだ」
「エリスの、依代……? 翔子ではなく、私が?」
「そうだ。あの未熟なアテナのせいで本来の依代は捕獲できなかったが、代わりにお前が手に入った。十分だ」
 ついでに遊び相手のおもちゃもな、と床に転がり快楽を教授している美衣を一瞥する。
(そうか……アテナも、翔子も、無事なのね……ならきっと大丈夫)
 自然と頬が緩む。それは諦めでも、快楽を受けるという喜びでもない。笑みを起こすのは、未来への希望。笑みを浮かべる響子をいぶかしげに見ながら響子は告げる。
「アテ。たとえ私がエリスの依代になっても、アテナと翔子が必ず倒してくれる。私も簡単には体を渡さない。せいぜい、弄ぶことね」
「減らず口を叩くのは、これからのことに耐えてからにするんだな」
「――くあっ!?」
 互いに冷静に言い終えた後、アテの根が響子の膣口へと入り込み、一気に処女膜を貫く。快楽を軽々と凌駕する激痛に響子は息が詰まり、体が震える。同時に、聖衣が光って響子から離れていった。各パーツは離れた場所に組み上がり、子鹿のオブジェとなる。目に値する部分は響子の方は向いていなかった。
「ぁあ……ああ、あ……」
 聖衣の加護がなくなった体にはこれまで以上の苦痛と快楽が同時に押し寄せていた。両手足を絞めあげられる痛みや膣から体内へと貫かれた痛み。これまで股間をこすられて高められた性感によってそれらの痛みも快感にある程度変換されていく。頭の中が真っ白になり、小刻みに震える体。響子は涙が溢れだした視界の先に見えるアテに、それでも言う。
「まけな、わたし、は……」
「聖闘少女の証を奪えたかと思ったが、やはり身も心も落とさねば気がすまんな」
 アテは地面に寝ている美衣の髪の毛を掴んで起こすと、響子の膣を貫いている根に寄りかからせた。根は前後運動を繰り返して響子の膣内を絶えずえぐっている。突かれる度に痛みと快感がこみ上げてきてうめくものの、響子は鋭い視線をアテに向けたまま。だが、美衣がスカートの中に顔を入れた時には驚愕の表情を浮かべた。
「あっ!? 美衣! なにするの!」
「仲間に可愛がってもらえ」
 アテが楽しそうに笑うと同時に、響子のクリトリスへと柔らかい何かが触れた感触があった。皮を剥かれ、敏感にされたクリトリスを直接触られると響子は下半身がむずがゆくなり、内股になって腰を動かしてしまう。自分のその動きに嫌悪感が募り、更には美衣が頭を埋めて何かをしている。気高さや気品があり、一目置いていた相手が快楽に落ちる様子を見たくはないのに、見ざるを得ない。
「や、やめて! 美衣! 正気……正気に、戻って! あっ! いや! あっ……うぅうん!?」
 反射的に腰が引かれるが拘束は緩まないため腰だけが激しく動く。追うように美衣の頭はスカートの中から動かずびちゃびちゃと液体が流れる音がしてきた。見えなくても音や感覚から、響子はクリトリスを舐められているということが分かった。根が突き込まれている膣の上に位置するクリトリスを無理矢理摘み、舌の上で転がす。膣の中の快感を得るスポットも力強くこすられ、響子は頭の中に飛び散る火花に翻弄される。
「ああっ! だ、だめ! めくれる……めくれる! いやぁあ! ま、まけな……まけない! あっあっあっあっあっあっんぐぅううう!」
 アテを睨みつけていた目は堅く閉じられ、顔は真っ赤になり、俯く。美衣の舌を意識してしまった段階で響子の性感は一気に高まりを見せた。外のことを気にかけている余裕はなく、体内で荒れ狂う快楽の渦に思考が流され、バラバラにされていく。歯を食いしばり、突きたった歯によって唇から血が流れ落ちても、響子を快楽の渦から救い出すにはいたらない。
(だ、だめ……なにか、くるっ! アテナ様……翔子ぉお!)
 守るべき存在の姿がかき消えて、アテの姿が瞼の裏に移り込む。その瞬間に、響子は限界を超えてしまい、快楽の電流がほとばしった。
「うんぁあああああああ!! やぁあああああああああ!!」
 加速していた根が止まり、次に響子の体が硬直する。ほぼ同時に膣からぶしゅっと音を立てて愛液が吹き出し、クリトリスを舐めていた美衣の顔へとかかっていた。膣は根で塞がれているにも関わらず弾け飛ぶほどの勢い。美衣も呼吸がつまったのかスカートの中から顔を出して手で愛液を拭き取り、手についたそれを口に入れた。
「はぁ……響子……美味しい……」
 恍惚とした表情を浮かべて響子を見上げる美衣。だが、響子は達してしまったことで体力をごっそりと奪われていた。倒れたくても拘束されて無理矢理立たせられている。眠りたくても体は敏感になり、気を失わせてくれない。聖闘少女の白いインナーワンピースにも汗が滲んで肌色が露出していた。
「響子……もっと……ほし、い……」
 美衣は響子の膣に入っている根を跨ぎ、響子のインナーに手をかける。アテは思考を把握して根を飛ばして響子のインナーを引きちぎった。露わになる乳房へと美衣は手を伸ばし、揉んでいく。
「んぁあ……や、やめ……て……あんっ! ああんっ!?」
 聖衣に包まれていて翔子や美衣達も見ることはなかったが、響子の乳房は同年代と比べると大きく、美衣の指が沈み込んでいた。指が押し込まれると同時に響子は膣を攻めれられたとほぼ同じ快感が押し寄せる。無論、揉まれたことだけではなく、美衣は器用に乳首も摘んでいた。左右から押し上げるように乳房を揉み、突出した乳首を口に含んで舐め回す。根の動きも再開して響子は下半身からこみ上げてくる快感に頭の中が真っ白になっていった。
(こんなこと……されたら……耐えられない……もう……だめ……)
 何度目かの絶頂を感じると同時に、響子の意識は快楽の海に飲み込まれていた。最後に見えたのが、美衣の快感に濁った瞳だったことが彼女の心にいくつかのひびを入れていった。

 * * *

 全裸の少女が膝を抱えて液体が詰まった球体の中でたゆたっている。
 邪神エリスの小宇宙が液体と化したものの中に包まれて、響子は静かに胸を上下させる。その様子を、アテは外側から笑みを浮かべて見つめていた。
 足下には膣に根の抽送を受け続けている美衣の姿があった。全裸のまま倒れ、膣への突きに併せて腰が動くものの、喘ぎ声を発することもなくうつろな目を天井へと向けたまま。
 消えていく命と、新たに生まれようとする命。
 自分達の母たるエリスの復活がなされようとしていることにアテは笑う。笑い続ける。
「まだ意識があるようだが、時間の問題だろう」
 アテは呟き、その場から去る。既に意識がなくても響子は頭のどこかで「聞いて」いた。
(翔子……アテナ……)
 響子は蝕まれていく意識の中、待ち続ける。
 自分を救うか、殺すためにやってくる者達を。
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