復讐の果てに

  | 投稿者: 月明守屋

誰得小説。『CUFFS〜傷だらけの地図〜』の凌辱小説です。









「……はぁ! はぁ! これで……最後、ね」
 川村かすみは地面に這い蹲る男達を見下ろしつつ呟いた。周りを見回すと主のいない家が立ち並ぶ袋小路。うまく追いつめられていたらしい。一つ、相手が誤算だったのは、かすみの実力が男達のものを上回っていたことだろう。
「っ……」
 右拳に軽く痛みが走り、かすみは顔をしかめる。ボクシングスタイルの彼女の攻撃はだいたいが相手急所への一撃だ。男と比べて単純な筋力で劣る分、正確に相手の顎や鳩尾に拳を打ち込むことでカバーする。
 ただ、いつもより多くの男達をほふったために、拳を痛めたようだった。
「携帯は途中で落としちゃったし……お琴やあゆは大丈夫かしら?」
 一緒に行動していた仲間達のことを気にする。
 自分の復讐に手を貸してくれた友人達は、この場所に誘い込まれる前にバラバラになってしまっていたのだった。
(私が巻き込んだんだ。これで二人も……あの子みたいになったら……)
 かすみの脳裏に最悪の展開がよぎる。それを頭を降って霧散させて、かすみはとりあえず落とした携帯電話を取りに行こうと走り出した。
 川村かすみ。津川あゆむ。慈音琴子の三人は、ある男を追っていた。
「マツコーのユウサク」という単語でしか分からない男。
 マツコ―。小松大工業の不良集団、ブラックコートマフィアの一員であることまでは分かっている。その男は、かすみの親友を昏睡させレイプし、さらにはビデオカメラで録画までしていた。世間ではお嬢様学校と呼ばれている門倉女子高校に通う親友は、例にもれずその手の脅しに耐え切れず、金を常にユウサクへと渡していく。
 やがて、その行為に耐えかねたかすみの親友は自殺未遂をしてしまった。 かすみは怒りに燃えて、仲間であるあゆむ、琴子に協力を求めてユウサクを倒そうとしていた。
 三人とも格闘技に精通しており、男相手にも十分立ち回れると判断してのことだった。
 そして小松大工業の生徒の一人から、マフィアがゴーストタウンとなった場所に陣取っているという情報を聞き、三人で乗り込んだ。そこで、明らかな待ち伏せを食らってしまったのである。
 いくら強いと言っても多勢に無勢。三人は追い立てられて分散してしまった。
(二人とも……無事でいて)
 かすみの思いはしかし、最悪の形で裏切られることになる。


 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


 津川あゆむパート


「ちょっと! どれだけ出てくるのよ!」
 あゆむは後ろから追いかけてくる男達五人を時折振り返りながら確認する。両サイドに建物があるため、まっすぐ前に進むしかない。何かの工場なのか、もうしばらくはまっすぐ進むしかない。
 自分が通う門倉女子高の制服もこれまでの逃走劇の中で多少汚れている。元々、敵のアジトの偵察が目的だったためにスカートの下も、いつものスパッツを穿いていない。それだけに得意の蹴り技を出すのもはばかられる状況だ。
(それでも……追いつめられたらやるしかない、か)
 つり上がり気味の目が更に険しくなる。ここまでくれば罠なのは分かりきっていた。自分達が情報を得た男がぐるになっていたのだろう。
(あのやろー。ここから逃げれたらとっちめてやる!!)
 まっすぐな通路の出口が近づき、あゆむはひとまずほっとする。だが、抜けた先の光景を見て足を止めてしまった。
「これ……」
 そこは完全な袋小路だった。前は壁だということは見えていたので分かっていた。だからこそ左右どちらかに通路が続いているはずだと思っていた。しかし、そこは四角い部屋のように壁に囲まれている。まるで何かを置いておくために作られたかのようだ。
 唖然としているところに後ろから足音。追っ手だとは分かっていたため壁を背にして視線を向ける。
「ふぅ……やーっと追いついたぜ」
 手に金属バットを持ったリーゼントの男が先に口を開く。後ろに続くのは十人。その誰もが手になにかしらの武器を持っていた。誰もが一度は蹴り技で倒したことがある顔。
「女の子一人にそんな武器持って、大人数で追いかけ回すなんて恥ずかしくないの?」
 挑発してみる。一度倒した相手だけにあまり心配はしてない。それでも武器は一度でも当たるとラッキーでも逆転されることがある。念のため使ってもらわない方がいい。しかし、リーゼントの男はヘラヘラと笑いながら言う。
「俺らがお前にやられたのは油断してたからさ。だから、油断しないで全力で倒しにかかるんだ」
 男はあゆむの足と胸へと視線を這わし、見せつけるように舌なめずりする。
「二度と逆らう気が起こらないよう、たっぷり調教してやるよ」
 視線と言葉に含まれるおぞましさにあゆむは反射的に身構える。両拳を軽く上げて足を前後に構える。得意の蹴り技に持っていきやすいスタイル。
「やっちまえぇえ!」
 リーゼントの男の言葉にあゆむへと飛びかかる男達。あゆむはまず、前にやってきた男の顔面に蹴りを入れた。吹き飛ぶ男の横からやってきた男にたいしては回し蹴りで横っ面をはり倒す。一度背を向けたところに三人目と四人目が来たが、あゆむはすぐ体勢を立て直して立て続けに股間を蹴り上げた。
「ぐが……」
「ぎゃ!?」
 一瞬で四人の男が地べたに這い蹲る。その様子を見てあゆむは腰に手を当てて不適に笑った。
「ぜんぜん駄目じゃない。これなら何人かかってきても同じよ」
 手応えのなさに嘆息しつつリーゼントの男を見る。だが、男の顔は笑いを崩していなかった。その不快さにあゆむは不機嫌になりながら言葉を続ける。
「何よ。そんな変な顔見せないで。今のうちに消えたら許してやってもいいわよ」
「許してもらうつもりなんてねぇよ」
 その瞬間だった。あゆむの足に倒れていた四人の男が同時に掴みかかった。
「きゃっ!? ちょっと! 離してよ!」
 腰のあたりにある男の顔を拳で殴るも、左右の足をしっかりと両手で抱え込むように捕まれており、踏ん張りがきかない。女子生来の非力さも手伝って、何度叩いても男達は足を解放しない。
「そら! やれぇえ!」
 リーゼントの男の声に視線を前にやると、更に後ろからロープが飛んだ。先に石がつけてあり、重石となってあゆむに巻きつく。
 あゆむの両腕と共に体を拘束してしまった。
「あっ!?」
「よっしゃあ! 押し倒せ!」
 号令と同時に足をつかんでいた男達が一斉に足を持ち上げる。そしてあゆむは背中から地面へと叩きつけられた。両手が使えないために受け身もとれず、あゆむは息が止まって咳込む。その隙を見逃さずに男の一人があゆむに馬乗りになって左右に一撃ずつ頬を張った。
「きゃあ! あうっ!」
 遠慮なしの拳に脳しんとうを起こしてあゆむは意識を半分飛ばした。しかし続けて鳩尾を踏みつけられて強制的に意識を戻される。
「あ”う”! っはぁ……げほっげほっ」
 何度も咳込む姿に男達は戦闘不能と判断したのだろう。馬乗りになっていた男は立ち上がって離れた。ただ、両足はしっかりと一人ずつ脇に抱えており、短いスカートはまくりあがって中の白いショーツが見えていた。
「いい格好だなぁ、おい」
「くっ……卑怯、者……」
「動きを潰せばお前なんて目じゃねぇんだよ……さーて」
 リーゼントの男はしゃがみこみ、あゆむの股間へと手を伸ばす。何をされるのか察してあゆむは体を動かして逃れようとするが、両足の拘束は動かない。ショーツの中心……縦筋へと手が触れて、あゆむはぴくりと体を振るわせた。
「ユーサクさんの許しはないが……どうせこいつもおもちゃにするんだ。俺達がいただいちまおうぜ」
「なっ……!? や、やめて!」
 あゆむの言葉に下卑た笑みを浮かべる男は、ショーツに手をかける。それに併せて片足ずつ拘束していた男二人が息を合わせて両足をそろえるように上にする。リーゼントが一気にショーツを引き抜き、陰部が衆目にさらされた。
「いやぁあああ!」
 あゆむは絶叫し、涙が同時に流れた。普段男勝りでそれほど性を意識していないが、その性がこの状況で一気に吹き出す。
「なんだよ。男が女に挑むっていうのはこういうリスクがあるってことなんだぜ? そんな危険も分からずにこんなところにきたのか? 復讐なんてよ」
「――あんた! どうしてそれを!?」
 その瞬間、羞恥よりも怒りが勝る。自分達の目的を相手が知っていた。あゆむの折れそうな心がそのことで支えられる。
「ああ。ユーサクさんにレイプビデオ撮られた門女の女だろ? 同じ制服だからすぐ分かったよ。あのビデオは、裏ルートでもう出回ってるんだ。金になったよ、お嬢様のレイプされる姿は」
「……ひどい」
 視線で人を殺せるならば、この場にいる男は皆殺しだっただろう。しかし、そんな幻想はここでは通用しない。明らかにリアルの、男達の欲望が渦巻いている空間なのだから。
「ひどいってか。まあ、これからお前も稼いでもらうんだ。先に味を見てやるよ」
 リーゼントの言葉にまた両足が開かれる。ほとんど使われていない、綺麗な縦の筋に処女性を感じ取り、男達は息を飲んだ。リーゼントはジーンズを脱いで男性器を露出させると、乱暴に唾をあゆむの膣口に吐きかける。前戯も無しに挿入されると分かったあゆむはなんとかして拘束を解こうともがくが、肩口を逆サイドから捕まれてしまい地面に押しつけられる。その間にリーゼントがペニスを膣口へと擦り付けた。
「あ……やめ……やめて! ぁあああ”!」
 あゆむの懇願もむなしく。男のペニスは膣の中へとめりこみ、そこからくる痛みにあゆむは悲鳴を上げた。痛がる顔を見ながらリーゼントは笑っていきなり腰を激しく動かす。開通したばかりの膣は狭く、男には格好のオナホールとなる。
「あうっ! あん! あぐっうっ……うううあ、あん”あぁああああ!」
 肩を押さえて自分の腰へと引きつけるようにするリーゼント。その力があゆむの肩を痛めつけ、更にスパンキングが膣周辺を赤く染める。まずは一回、絶頂に達しようとするだけの、まさに便所としてあゆむを使う行為。それが分かってなお抵抗できない自分にあゆむは悔しくて涙を流した。
「おお!? お前、案外! 弱いのか!? 仲間がいるから一緒に復讐とか言ってたけどよぉお!」
「そんな、こ……とぉ・・・・・・ああああ!?」
 傷つけられて反射的に涙が出る。更に、口を開こうとすれば痛みによる悲鳴が出てしまうため、あゆむは口を閉ざすことしかできない。初めてのセックスは快楽など何も運ばない。あるのは、純粋な痛みだけ。一回腰が打ちつけられる度に、あゆむの中の矜持が消えていく。男は力だけしかないとバカにしていたあゆむだったが、そのバカに押さえつけられてレイプされている。自分の今までの思考が覆されていくのだった。
「うっし……まずは、一回イっておくか」
 リーゼントが肩から腰を両手で掴み、自分へと押しつけていく。その動きは今までよりも更に早く、何かが終わるということを暗に示していた。あゆむも危険を感じ取り、今まで閉じていた口を反射的に開いてしまう。
「あ、や、やめて! 膣には出さないで!?」
 あゆむの怯えた顔にリーゼントは笑いながら返す。
「ああ! やめておいてやるよ! 膣に出すのはまた後だぁあ!」
「あんあんあんあんんああああ!!」
 あゆむの悲鳴が最高点に達した時、リーゼントはペニスを抜いてあゆむの顔の前へと突き出した。次の瞬間には精液が勢いよくほとばしり、あゆむの顔を白く汚す。
「いあ……ぁああ!」
 顔にかかった熱い液体。その強烈な臭い急激なピストン運動。負担がかかった体が警告を発したのかあゆむは悲鳴を上げてから意識を失った。くたりと無防備に全身を晒している。
「へっへ……こいつ、気を失いやがった」
「こんなんで気絶してたらこれから持たないだろうよ」
 リーゼントは周りの男に指示して、あゆむの両手両足をロープで縛り上げてから運びだした。


 慈音琴子パート


「ぐえ!?」
 投げ飛ばされて背中から地面に叩きつけられた男のうめき声が醜く響く。周囲には他にも倒されている男が十四、五名いた。そこから少し離れたところに、最後の一人となった男と倒した張本人である制服姿の女子がいた。
「はっ……はっ……ふぅ……」
 両手を前に出し、腰を少し落として構えている女子――慈音琴子は眼鏡の奥から鋭い視線を目の前にいる男へと向けていた。男は金属バットを正眼に構えて琴子の隙を狙っている。男は剣道の有段者だったが、紆余曲折を経て不良になっていた。他の面々はただの不良だが、自分は違うと思っていた。それでも、琴子の力は恐ろしいと感じている。
「やってくれやがって」
「……」
 琴子は額の汗を拭うことなく男を見据えている。全員やられていても、人海戦術を取った効果は出ている。琴子の体力は奪われて話すのも控えているようだ。
「でもよ、これで終わりだ!」
 男は一気に前に出る。スリ足からの一瞬のダッシュ。バットを振りかぶり、肩口を狙って振りおろす。バットの重量と体重移動を利用した一撃は見慣れていない琴子にはかわせないはず。
 しかし。
「はあ!」
 次の瞬間、男は背中から地面に叩きつけられていた。
「ぐあああ!」
 そして追い打ちをかけるように鳩尾にローファーが食い込み、男の意識は消えていた。
「・……はぁ……ふぅ……まったく。ウジ虫のように出てくる男達ですね」
 琴子は倒れている男達を見回してようやく力を抜いた。自分がいた路地裏からゆっくりと歩いて出ようとする。倒れている男達には最後の男と同じようにきつい一撃を与えていたため、仮に意識があってもしばらくは動けないはずだった。
「あゆむさん……かすみさんは大丈夫でしょうか……普通の状態なら負けるはずはないのですが」
 何度かかすみたちとユーサクの手かがりを求めて不良を倒した時に、自分達の実力は男達に勝っているというのは分かっていた。しかし、今のように人海戦術で攻められると、もしかしたら不覚をとるかもしれない。現に、さっきの男にも勝てたのは紙一重だった。
(剣道の有段者のようでしたが……稽古不足で荒が見えたおかげで手首をとれましたしね)
 琴子は合気道を使い、男を吹き飛ばした。厳格な父の教えから合気道をメインにいくつかの武術の心得がある琴子はただの不良に負けることはまずない。あゆむやかすみも相当の実力を持っている。それでも、追いつめられている点には変わりない。
「とにかく。まずは合流しなくては」
 琴子は袋小路の道から出て左右を見回す。その時、黒い物が視界に見えた。
「――!?」
 とっさに前に体を投げ出すと、凄まじい風圧が頭をかすめた。前転してすぐに立ち上がり、後ろを振り向く。
「ふん。なかなかやるじゃねぇか。雑魚では勝てないはずだぜ」
 そこにいたのは、黒いコートに身を包んだ大柄の男だった。そこにいるだけで威圧感で潰されそうになり、琴子はとっさに身構える。
「ブラックコート……マフィア」
「くくく」
 琴子は背筋をかけ昇る悪寒を無視できなかった。
 ブラックコートマフィアの象徴である黒いコート。
 それを羽織ることを許されたのは、幹部の九人のみ。
 一人一人が武術に優れ、不良達を圧倒的な力で支配する。その一人が、ここにいた。
(まずい。この男……格が違う)
 今の自分では絶対に勝てないと警鐘が鳴る。相手の力量を正確に捉えられるのも実力がある証拠。琴子はゆっくりと後ずさりながら何とか逃げようと思考を巡らせる。だが、黒コートの男はその思考を読んだかのように言った。
「逃げんなよ。遊ぼうぜ」
 その男の声と共に、足が顔面へと飛ぶ。距離を置いていたことで琴子は完全に油断していた。一瞬で距離を詰めた男の蹴りがこめかみを掠り、脳が揺さぶられる。
「おら!」
「――!?」
 続けて鳩尾への蹴りが放たれるも、琴子は何とか後ろに飛んでかわした。だが、足がもつれて倒れ込んでしまう。立とうにも脳しんとうの影響で足に力が入らない。ゆっくり後ずさって距離をとろうとする琴子に男は言う。
「女のくせに俺の蹴りをかわすなんてやるじゃねぇか。嬲りがいがある」
「……この外道」
「いいほめ言葉だ」
 男は嬉しそうに言ってからノーモーションで琴子の前へと飛び込む。あまりに自然な動きだったために琴子はまた虚を突かれた。今度はかわすことが出来ずに蹴りが鳩尾へと入り、琴子はサッカーボールのように蹴り飛ばされた。
「――がっ!?」
「はっは! 俺は驚速の辰巳! 覚えておけたら覚えておけ!」
 地面を転がる琴子へと追いついて、辰巳はさらに腹部を蹴りあげる。あまりの威力に琴子の体が浮き上がり、そこに併せて蹴りが放たれる。
 辰巳渾身の回し蹴りが、琴子のこめかみを強打した。
(――あ)
 眼鏡が割れて吹き飛ぶ。琴子の意識もまた、蹴りの威力によって一気に飛ばされてしまった。
(ごめんな、さ――)
 意識を失う前に思い浮かんだのは、友の二人の顔だった。

 * * *

「……辰巳さん、すみません」
「はっ。てめぇら雑魚ならこの女には手こずるかもな。後の二人はどうした?」
「一人はもう五郎さんのチームが捕らえて倉庫に持ち帰りました」
「なら、この女もさっさと倉庫に運べ。てめぇらが楽しむなら楽しむでいい」
 辰巳はそう言ってその場から去る。残ったのは琴子に倒された男達だ。それぞれの目は仰向けに倒れている琴子に向けられている。自分達に恥をかかせた女が気を失って倒れている。辰巳の蹴りの威力で制服の上着のボタンは引きちぎられて中のブラウスが覗いており、スカートも少しまくれていて、中の白いショーツが見えていた。
「どうします、密屋(みつや)さん」
 チームリーダーである密屋へ伺いを立てる手下達。密屋は先ほどかち上げられた顎をさすりながら琴子の様子を見る。そして、口元を緩ませた。
「あんまり長くもヤってらんねぇからな。お前等の中で一人だけ先にヤらせてやるよ」
 密屋は手下達の歓声を聞きつつ、懐からロープをとり抱いた。そして倒れている琴子を抱き起こしてまずは後ろ手にしてから手を縛る。次に足を揃えて縄できつく縛った。けして控えめに動かしたわけではないが琴子が起きる気配はない。辰巳の攻撃がよほど威力があったのだと分かると悪寒が走った。
「あ、足もしばっちまったんですか?」
 密屋の後ろに立ったのは、たるんだ肉を持った巨漢の植杉だった。体重は百キロはあろうかという巨体だったが、琴子の合気道の前に簡単に投げられて地面に頭から叩きつけられたのだった。
「ああ。万が一ヤってる間に目を覚まされても抵抗できねぇだろ? やりづらさは我慢しろや」
「わかったっす! いやはぁ、前から気を失った女に入れたかったんすよね!」
 植杉は喜々として琴子に近づいて縛られた両足をあげる。スカートから見えた白いショーツを引っ張り、足首のところまで上げた。綺麗に生え揃えた陰毛に隠れて綺麗な膣口が見える。几帳面さがよく現れていた。
「へっへ。綺麗なマンコだぜぇ」
 植杉が指に唾液をたっぷりとつけると、膣口にまずは中指一本をねじり込む。全く濡れていないため抵抗が邪魔をする。濡れた中指をゆっくりと抜き差ししていくも、長く伸びた爪が膣壁を傷つけたのか抜く指に赤い液体が混じっていた。琴子はまったく目を覚まさないが、徐々に膣の中が湿ってきていた。
 それに合わせるように陰核を指でなぞる。最初は膣の周りの皮で覆われていたが、徐々に膨らんで外に出てくる。それを見て、植杉は指を抜くと唇で吸いついた。空いた両手は自然と両胸に行く。ブラウスの下、ブラジャーに包まれた乳房をゆっくりと揉む。制服ごしでは分からなかったが、なかなかの大きさだ。Dカップはあるだろうとあたりをつけて、柔らかさを味わうようにこねる。ブラジャー越しでも形を変えていくのが分かるほどに心地よい。
 同時に陰核も舌の上で転がす。すると出てくる愛液の量が多くなっていく。口元から漏れて顎を伝う愛液が、ぽたりと地面に落ちた。周りの男達は徐々に男を受け入れる状態を整えていく琴子の体に欲情し、股間を押さえていた。
「さっさとやっちまえよ!」
 後ろからの声に促されて植杉は口を離す。植杉の唾液と少量の愛液で湿った陰口に向けて、ペニスをあてがった。割れ目に先を沿わせてスペルマを擦り付けてから、ゆっくりと琴子の中に進入した。
「……ぅ……ん……」
 両足を閉じられてきつくなっているところに進入した男根に気を失っていても琴子は苦悶の声を上げる。逆に植杉は初めて男を受け入れる膣のきつさに自分のペニスが絞り上げられるような感覚を得て一気に高ぶっていく。
「うおお! こいつ、いいぞ」
 根本までしっかりと刺して処女膜を突き破る感触も得たところで一度動きを止める。それからゆっくりと抽送をはじめた。手を地面につけて腰を動かすことだけに集中する。突き出し、戻す度に琴子の体が上下に振られる。脱力したまま、自分の動きのままに揺さぶられている琴子を見て、更に植杉は腰の動きを早めた。
 抽送の激しさに気を失っていても琴子の顔がかすかに歪む。それでも無抵抗の彼女は出来のよいダッチワイフのように植杉の股間を締め付ける。
「おおお」
 足を左手で抱え込み、右腕で腰を押さえ、自分の下腹部を行き追いよく押しつけていく。パンパン、と肌がぶつかり合う音が小気味良く響く。
 そして――
「うおお!」
 ペニスを根本まで押しつけて状態をそらしたまま止まった植杉。腰だけは別の生き物のようにびくびくと動き、琴子の膣内に精液を吐き出していた。ひとしきり出し切るとゆっくりと抜く。ペニスの先からは白い糸が膣口へと繋がっていた。
「ふぃい」
「こいつ……出しやがって」
「すみません。何しろ気持ちよかったんで……」
 密屋が呆れた顔をして植杉をこづく。植杉も謝りはしたがそこまで罪悪感はないようだ。琴子は最後まで気を失ったまま、精液を受け入れた。膣口からは白いどろりとした液体が垂れている。
「よぅし。こいつを倉庫に運びな。そこでお前等もたっぷり楽しめ」
「へっへ。豪華な撮影会になりますね」
「ひゃっはー」
 琴子は男の一人に抱え上げられて運ばれていった。さらなる地獄へと。


 川村かすみパート


「はぁ……はぁ。あった」
 かすみは地面に投げ捨ててあった鞄を取り上げた。最初に追われた時に落としてしまったもの。そこから自分達の逃走劇が始まったのだ。始まりの場所にたどり着き、仕切りなおす気迫が蘇る。
 かすみは鞄の中の携帯電話を取り出した。着信履歴を見ると、あゆむと琴子から何度か着信があったようだ。自分を心配して電話をしてきたのだろう。そして、最後の着信は一時間前だった。
「……二人とも、大丈夫かな……」
 それまで数分おきにかかってきていた電話が一時間きていない。逃げていてそれどころではないのか。今、返信をしようとしても、隠れているところに鳴っては逆に相手に見つけられてしまう可能性もあるだろう。迂闊に返信はできない。
(一度、この区画から出る……? でも二人を見捨てていけないし)
 空も太陽が姿を消す前となり、夕闇が訪れている。生きている明かりがまばらであるこの区画だと夜というだけで危険になる。相手も見つけづらいだろうが、自分もまた相手を捕捉しづらい。八方塞がりとなったその時、手の中の携帯が震えた。
「あ!」
 慈音琴子の名前がディスプレイに映る。どうしようか悩んでいた矢先の電話だけにかすみは即座に出た。
「もしもし? 大丈夫、お琴」
 念のため声を潜める。どこかに隠れているかもしれないからだ。だが、聞こえてきたのは予想に反して男の声だった。
「よう。お前が俺を狙ってる女か?」
「……あんた、マツコーのユーサク!?」
 驚きで声を潜めることも忘れて叫ぶ。琴子の電話を持っているのがユーサクなのだ。かすみは一気に最悪の展開を予想して、体の力が抜けそうになる。
「でかい声出すなよ。そうさ。俺がお前の探してるユーサクさ。由美のシンユウ、なんだろ?」
 ユーサクに暴行された親友の名前を出されて、かすみの頭の中は怒りで塗り潰される。抜けそうになる体の力を強引にたてなおし、かすみは聞かなければいけないことを訪ねる。
「その携帯、どうしたの? 私の友達のよ!」
「ああ。落ちてたのさ。拾ってそれっぽい女に電話したわけ」
 それではまだ琴子は捕まっていないのか。
 そう安堵するかすみだったが、ユーサクの背後から聞こえる音が耳に入ってくる。
 それは
「――ぁ」
「――んん! やぁ!」
 女の、悲鳴。今まで聞いたことがない種類の声。しかし、どこかで聞いた記憶のある声。
「ま、まさか……」
「気づいたか? 今、俺達はお楽しみ中なのさ。俺達に挑んできた生意気な女達を調教中でなぁ」
「……女、達……まさか……」
「女二人。俺達が良いようにしてるぜ」
 かすみの中で、琴子とあゆむの顔が涙で歪んだ。無理矢理押さえ込んでいた怒りが一気に吹き出す。怒りによる頭痛が激しくなる中で、ユーサクの醜悪な声が入ってきた。
「これでお前のお友達は全滅なわけだぁ。男に逆らうからこうなるんだよ」
「どこにいる!?」
 かすみ自身、驚くほど大きな声が出た。電話先が驚いているのがなんとなくではあるが、かすみに伝わる。携帯を握りつぶしてしまうのではないかと思うほどに拳に力を入れる。
「あんた達……私がぶったおすから!」
「いいねぇ。気の強い女を屈服させるのが俺はたまらないんだよ。お前の友達に続いてお前もたっぷり輪姦してやるよ」
 ユーサクの言葉にカッとなってまた怒鳴ろうとした時、道の向こうから男達がやってくるのが見えた。さっき、かすみがあっと言う間に倒した男達。その顔はかすみを見るなり怒りにかられたようで、怒鳴りながら走ってくる。その声を聞きつけたのか、ユーサクは電話を変わるようにかすみに指示した。
「このアマぁあ! やってくれたな!」
「ちょっと待って! あんたのボスが電話に出ろって言ってるわ!」
 突進してきた男を避けたと同時に空いている方の手で殴る。カウンターとなって男は仰向けに倒れた。それを見て一度足を止めた残りの男達はかすみの言葉を聞けたようで、いぶかしげな顔を向ける。
「辰巳さんが、俺達に?」
「……タツミ? 違うわよ。ユーサクよ」
「ああ、ユーサクさんか」
 先頭にいた男が携帯を取り、耳に当てる。そこから何度かうなずいた後でかすみを見て笑みを浮かべた。生理的嫌悪感を抱いてかすみは一歩後ずさる。男は「はぁい」と最後に大きく返事をしてから携帯電話をかすみへと放った。
「案内してやるよ。お前のお仲間のところによ」
 電話越しに聞こえたあゆむと琴子の悲鳴。今まで聞いたこともないような、弱々しい、女の悲鳴にかすみは焦燥感に包まれる。自分が親友の復讐のために二人を巻き込んだのだ。それによって、親友と同じような目に遭わされている。
(私が責任を持たなきゃ。私が……)
 自分を囲むように男達が歩く。途中で逃げようとしても取り押さえると言うことだろう。もう後戻りは出来ない。かすみの復讐は自分自身で成し遂げる。全員巻き込んだ責任をすべて返す。そう思っていた。
 頭に血が上っていなければ。捕らわれていたのがあゆむや琴子でなかったのならば、冷静な判断が出来たのかもしれない。かすみの命運は、ここで決まったのだった。


 * * *


 ユーサクこと小野寺勇作は携帯電話を切ってから、仲間が集まっている場所へと向かった。近づくと共に女の悲鳴が大きくなっていく。開けた場所に着くと、そこには裸の仲間達が二人の女をマットの上で蹂躙していた。
「うん!? うぐっ!? んぁあはぁあ!」
 ちょうど射精されたのか、一人が口から精液を吐き出して叫ぶ。両手首をそれぞれ同じ側の足首に結びつけられていて、立つことも出来ない体勢。素早い足技が自慢だったようだが、そのように縛られれば意味はなかった。机上位で口にペニスをねじ込まれていた女――あゆむは今度は腰を捕まれて激しく上下に腰を動かされる。
「うああああ!? やめて! だ……だめぇえ!」
「おらおらぁあ!」
 叩きつけられるようにしてペニスで突かれ、あゆむは体の奥から上ってくる感覚に流された。倉庫に連れてこられてから何度か味わった絶頂を、またしても味わうことになる恐怖に泣き叫ぶ。
「いやぁあああ!」
 あゆむと男が達するのは同時。その瞬間に男はペニスを膣から抜いてあゆむの胸元へ向けて放射した。あゆむの白い肌を精液が汚す。そのままあゆむはマットに倒された。肩で息をするあゆむを休ませることなく、次の男が覆い被さる。すでに十人を越える男を受け入れた膣は痛めつけられた象徴とでもいうように赤く腫れていた。
「……やめな……さ……い……これ以上……やったら……あゆむさんが……し、しんで……」
「この後に及んで人の心配かよ!」
「あうっ!?」
 あゆむのすぐそばで、同じくマットに押し倒されて陵辱を受けているのは琴子。あゆむと同じく、両手両足をそろえて縛られて裸にされており、男達の前に股を開いている。顔を寄せる男から少しでも顔を逸らそうと真横を向くとその視線の先にはあゆむがいたが、琴子の目にはぼんやりとしか映らない。近眼の琴子は辰巳に眼鏡を蹴り飛ばされたことでほとんど周りを識別できなかった。
「こんなエロい体してるのに使ってねぇとかもったいねぇなぁ。お嬢様よ!」
「この下郎……あぐ! あっ!」
 ブラジャーの下に隠れていた巨乳が晒されてから、男達に念入りにこね回された。更に媚薬入りのローションを塗り付けられてしまい、琴子の意に反して体が反応する。快感に流されて喘ぐ琴子に、耐えきれない男達は自らの手でペニスをしごき、精液を琴子の顔に浴びせる。白くどろりとした液体に濡れた顔は更に扇情的になる。
「たいしたもんだよなぁ。あのあゆむとかいう奴はもう落ちかけてるのに。てめぇはまだまだ元気だな」
「くっ……この……」
「もっと抵抗してくれよ! そういうのに燃えるからな!」
 男が射精すると同時に乳首と陰核を同時に強く摘んだ。そこで琴子の体の中心に電流が走ったかのように体が震えた。
「――んぅうううう!!? はぁああああん!?」
 襲ってくる衝撃に耐えきれず、琴子はのけぞって嬌声を上げた。その様子を見て男は満足し、最後の一滴まで膣内に出そうと出た後も何度か抽送を行う。穴から抜かれたペニスのあとを追うように精液が流れ出た。
 その時だった。二人は、いつしか携帯電話をあゆむと琴子へ向けている勇作に気づいた。勇作は笑うとまた携帯を耳に当てて、二人に聞こえるように大きな声で言う。
「聞こえただろ? お前の仲間とお楽しみ中なんだよ!」
「……か、かすみさん」
「かすみ! 逃げて!」
 まだかすみが捕まっていないということが分かり琴子は安堵し、あゆむはすぐに叫ぶ。勇作はあゆむの声に顔をしかめつつ携帯を向ける。そこにぶつけるようにあゆむは更に言った。
「私達はいいから! 警察にいってこいつらを何とかさせて!」
「そうです! 私達にかまわず逃げてください!」
 先ほどまで快楽に沈んで涙を流していた二人からは想像もできないほどの立ち直り方。自分達が絶望的な状況にあっても、まだ希望がある。二人にしてみれば最後の一人が逃げきって警察を頼れば、最終的には助け出されるのだ。期限付きの絶望なら耐えきれると思ったのだ。勇作は繋がっていない携帯を耳にあてて極力相手がいるかのように叫ぶ。
「麗しい仲間の思いだなぁ! お前、これで逃げるのか? ……あん!? 仲間がどうなってもいいんだな! おい、この!」
 出来るだけ自然になるように携帯を見下ろして、周りに呟くように「あの女、逃げたようだ」と言った。
「ど……どうするんすか。これじゃいつか警察が」
「この区画から逃がすな。外で見張ってる奴ら連れていけ!」
 焦る部下の不良達に指揮をする。部下の焦りは本物だ。だからこそ、リアリティを持ってあゆむや琴子も受け取る。外に出たところでメールで真実を告げればすむだろう。あとはこの場だ。
「あの女を追ってる間、悔いが残らないように出来るだけ輪してやれ。警察に何も話せないくらいくらいな」
 勇作の言葉に周りがあゆむと琴子を見る。両手足を縛られて、今までもさんざん陵辱されて倒れている二人。彼女らを見る目に狂気が宿る。追いつめられた獣の目だ。
「ひっ……」
「や、やめ……なさ…………」
 気を強く持っていた二人も男達が発する気配の異常さに気力が萎えたようだった。
 そして。
「ひゃっはー!」
 男達の蹂躙が再び始まる。勇作はあゆむと琴子の絶叫を背に倉庫の一部屋から出た。
 自分の獲物は、これからやってくる復讐者だった。ミイラ取りがミイラになる瞬間。勢い勇んで復讐にやってきた女が、同じ目に遭わされること。それを想像しただけで涎が出てくる。
「くへへ……楽しみだぜ」
 勇作は高らかに笑いつつ歩みを進める。そして入り口がある区画にたどり着き、かすみの到着を待つ。
 とりあえずたばこに火をつけたところで、携帯が鳴った。
「おう」
「勇作さん。女、連れてきましたぜ」
 火を点けたばかりのたばこを一別し、床に落として足で火を消す。勇作は出来るだけ顔をきつくしてから、かすみを中にいれるように指示した。倉庫のドアが開かれると、消えかけた夕日を背に受けて顔を怒りに歪ませた女が立っていた。下げている両手握りしめられて震えている。怒りをすぐにでも爆発させたいのだろう。勇作は出来るだけ邪悪なイメージを持って女――かすみへと語りかける。
「ノコノコやってきやがって。お前バカだろ」
「あゆとお琴はどこにいるの!? ヒドいことしないで!」
「ヒドいことぉ? あいつら、楽しんでるぜ。なあ」
 勇作の言葉に周りにいる男達も笑って答える。かすみは震えを全身に回らせる。怒りで前しか見えなくなっていたからか、後ろから軽く押されてよろけてしまった。
「きゃっ!?」
 そこですぐに倉庫の扉が閉められた。鋭い視線を後ろに回したところで、ようやくかすみは周囲に視線を巡らせた。木箱が壁周囲に沿って重ねられている。更にそこに沿うように男達が並んでいた。さっとみただけでも五十人はくだらない。さきほど倒した不良など一部でしかないのだと今更かすみは気づいた。
「どうした? ここにきて怖じ気付いたか?」
「ま、まさか。これくらい、簡単に叩きのめすわよ」
 かすみはボクシングスタイルのファイティングポーズを取る。勇作はポケットに手を入れたままでかすみに一歩ずつ近づく。その余裕の表情にかすみは言いしれぬ何かを感じて徐々に後ずさりした。
「あとな。お前のお友達と楽しんでるやつらもな。五十人いる」
「……」
 かすみの額に汗が浮かぶ。今まで怒りに任せて乗り込んできたが、冷静になってくると絶望的な戦力差だ。自分と同格やそれ以上の力を持っていたあゆむと琴子も今や敵の手に落ちて蹂躙されている。電話越しに聞こえた二人の切なそうな声。そこまで思い出して、かすみは弱さを振り払う。
(私が、しっかりしないと。二人を助けないと)
 勇作はかすみの顔に怒りが戻るのを感じてポケットから手を抜く。それを合図にするかのようにかすみは前に飛び出した。
「やあ!」
 かすみの左拳が勇作の頭があった場所を通り過ぎる。勇作は横に大きく飛びのいた。予想以上に早いジャブに紙一重というわけにはいかなかったのだ。
「ちっ……女のくせに生意気な」
「女をバカにするな!」
「うはぁ!?」
 かすみは右と左を織り交ぜながらラッシュをかける。勇作は悲鳴を上げながらも避けていた。その様子にかすみは内心で希望を見いだす。
(こいつ……そんなに強くない! これなら勝てる!)
 攻めていたかすみの顔に笑みが浮かぶ。更に勇作が体勢を崩して床に尻餅をついた。絶好の機会にかすみは踏み込んで右拳を振り上げた。その時だった。
「おらっ!」
「――あぐぅあ!?」
 勇作が両足をそろえてかすみの腹部に思い切り蹴りを喰らわせた。
 踏み込んだことでカウンターとなり、かすみは吹き飛ばされて床に倒れる。衝撃に息が出来ず腹を押さえたまま咳き込んでいたかすみを見下ろして勇作は言った。
「はっはー。油断大敵ってなぁ」
 勇作はうつ伏せ気味になっているかすみの横腹を思い切り蹴り、上に向かせた後で押さえている右手ごと踏みつけた。
「あああああ!」
 痛みに涙を流して悲鳴を上げるかすみ。その表情を助長するかのように踏みにじる。
「俺は確かに腕っ節はよくねぇ。でもな。組織の中で生き残るには頭が必要なのさ。俺は俺の弱さをよく知ってる。だから、相手がどう俺を見るかもわかるし、どうすれば油断するかもわかる。特にお前は分かりやすかったよ」
「こ……この……げほっがふ……」
「冷静になって逃げればよかったのによ」
 勇作は足を外してかすみに馬乗りになると制服の前に手をかけ、力一杯横に開いた。ボタンがはじけ飛び、中のブラウスが見える。悲鳴を上げようにも痛みに再びかすみは咳き込んだ。
「お前の友達には楽しませてもらったからな。お前も、俺を楽しませろ」
「……ぁ」
 かすみの顔が羞恥と恐怖に歪む。勇作の手がブラウスの襟元へと伸びて、制服と同じように引きちぎった。中のキャミソールとその下につけているブラジャーのみが露出する。更にキャミソールを引きちぎらんと勇作の手がゆっくりと伸びていく。
 かすみのおびえた表情を楽しむように。
「あ……ぁ……や……」
 先ほどの震えとは別の、恐怖による震えがかすみを支配する。怯えた表情に満足し、勇作はキャミソールの生地を縦に裂いた。最後に残ったブラジャーもわざとゆっくりと上にずらす。弾力のある乳房が解放されると見た目の柔らかさに勇作は息を飲む。
「……あの琴子とかいう女ほどじゃねぇが立派なもんだな」
 勇作はまず右手で下から乳房を掴み上げる。かすみは痛みに顔をしかめたが声は漏らさなかった。漏らすことさえも出来なかったと言うべきか。
「お前、怯えてるのかよ」
 かすみは顔を背けて目を閉じた。おそらくは同姓以外で肌を晒したことがない女が見せる恥じらい。それによる恐怖で体が動かなくなる。勇作は自分の中に高ぶる感情を抑えきれない。
 かすみの上半身を持ち上げると持っていた指錠で親指を繋いだ。これでかすみは両手を使えない。それから勇作は背中から床に転び、かすみを腹部に乗せる形になる。
 スカートの下に手を入れるとかすみもさすがに悲鳴を上げた。
「きゃ!? や、やめて!?」
「仲間がどうなってもいいのかよ!」
 勇作の声でかすみの動きが止まる。涙目のまま恐々と勇作を見ている。黙ったところで勇作は先を続けた。
「お前が俺に従順なら、お前の仲間を助けてやろう。お前は復讐の首謀者だからな。みっちりと制裁してやるが、仲間二人は別だ」
 そう勇作は携帯を取り出して電話をかける、振りをする。
「おお。お前か。今、輪姦してる女ども、いったん放置しいておけ。ああ? 俺の命令を聞けないのか? ……そうそう。それでいい」
 勇作は電話を切る真似をしてからかすみへと視線を戻した。
「これで、お前が従順になればほか二人を助けてやろう」
「ほ、本当……?」
「ああ、本当だ」
 かすみはしばらく考えた後で、ゆっくりと頷いた。勇作はかすみを立ち上がらせると、スカートの中に手を入れて、ショーツを脱がせた。恥ずかしさに目を閉じて歯を食いしばる。その様子を眺めながら勇作は部下達にマットを用意させてその上に寝転がった。
「俺を跨いで、こいつにお前のマンコを入れな」
「……」
 かすみは黙って勇作を跨ぐとゆっくりと勇作のそそり立つペニスに向けて腰を下げていく。スカートで下が見えず、更に後ろ手に縛られているために膣はペニスの場所とは別に行ってしまう。それも勇作は見越して、腰をしたから掴むとペニスへと誘導した。
「よーし。そこからまっすぐ下ろしな」
「……っ」
 膣口にペニスの先があてがわれたことでかすみは一度動きを止めた。しかし勇作が腰を少しだけ動かしてペニスの先を膣口の中に入れ込んだ。
「――ん!」
 異物が挿入される感覚にかすみは仰け反るが、腰を勇作がしっかりと押さえているためにそれ以上動けない。
「どうした? 仲間がどうなってもいいのか!」
「あゆ……お、こと……」
 かすみの目がかすかに開かれて勇作を見る。恐怖と絶望に濁っていたが、少しだけ希望を覗かせている。かすみは歯を食いしばってゆっくりと腰を上下に動かし出した。
「う……くぁ……」
 堅い異物を締め付けたままの膣。上下するたびに中の敏感な場所へとこすれて、そのたび軽い電流がかすみの脳へと達する。痺れて徐々にまとまった思考が出来なくなっている自分にかすみは恐怖を覚えていく。
(このままじゃ……何も……考えられなくなる……)
 拒もうにもあゆむと琴子の身の安全がかかっている。今は勇作の言うとおりにするしかない。常に逆転しようと考えていれば、いつか時がくる。だからこそ、真っ白になりかけている頭の中を必死に保とうとする。それが自然と腰の動きを遅くする原因となった。
「おら! もっと腰を使えよ」
 勇作が自らの腰を上に突き、かすみの膣の奥、子宮の入り口にペニスの先がぶつかった。
「きゃあ!?」
 これまでとは一段違った快感がかすみを襲い、中腰を保っていた足の力が抜けて勇作に折り重なった。勇作の肩に顎を預ける形になる。そこで勇作はかすみの背中に両手を回し、押さえつけた。
「なに……を……」
「しょうがねぇなあ。こっちが動いてやるよ」
 勇作はそう言って腰を素早く動かし始めた。抽送が一気に激しくなり、かすみはまた体中に広がっていく快楽にあらがえない。
「あっ……あああ! あん! う……ぅうう! あんあんあん!? やぁ……ぁあああ! ああ!」
 膣に衝撃を受ける度に脳に痺れが走る。そして白い靄が頭を覆い、考えることが短絡化していく。
(おこと……あゆ……無事で、いて……おねが……)
 反射的に出る声。それが徐々に甲高くなる。間断無く続けられる抽送に膣壁や膣口がめくれあがり、陰核が露出。勇作の下腹部が当たることでむき出しの神経が直接刺激を受けているようなものだった。
 そして。
「きゃああああああ!!!」
 かすみの体が仰け反り、その反動で勇作の拘束が外れた。それほどまでに大きく勢いをつけて仰け反ってから、かすみは少しの間、体を硬直させて震えていた。
 やがてくたりと勇作の体に自分を預け、息も切れ切れにして目を閉じた。
「盛大にイったなぁ。どうだ? 初めてのセックスで男にイカされた気分はよ」
 勇作の言葉にかすみは何も答えられない。初めての絶頂で完全に頭が真白になり言葉を浮かべることも出来なかった。その様子に勇作は満足したのか、かすみを背中からマットに起き、抽送を再開する。
「あっ! いや! やめて! も、もう……うあああ!?」
「バカいえ。お前だけ楽しんでどうすんだよ。俺もイかせてもらうぜ」
 勇作の腰の動きが速まり、かすみは再び快楽に支配される。一度イったことで敏感になった体は同じくらいの衝撃を受けてすぐに達する。
「あぁああああ!」
 二度目の絶頂。しかし、先ほどと違うのはかすみがイっても勇作が抽送を止めないこと。自身が果てるまで続けるつもりだった。
「あああ! もう止めて! いやぁああ”あ”あ”!!」」
 望まぬ絶頂から更に快感を味あわされて、かすみは頭を振りみだして泣き叫ぶ。だが、嫌がるかすみに反して膣は勇作のペニスを締め付けた。
「おおし! 行くぞ! ちゃんと中で受け止めろよ!」
「はぅあああ! いやぁああ!」
 勇作は精液を吐き出す瞬間に思い切り奥へとペニスをねじ込んだ。吐き出される度に腰が動き、それに呼応してかすみも喘ぎながらビクビクと震える。
 たっぷりと時間をかけて膣内に出した後で、勇作はゆっくりとペニスを抜いた。
「ふぅ……楽しませてもらったぜ」
「ぁ……」
 かすみは半ば失神して、口からは涎を。目からは涙を流していた。勇作の言葉は聞こえていない。
「よーし。仕上げだ。大撮影会を開始しよう」
 勇作の言葉に手下達が醜悪な笑みを浮かべる。勇作が電話をしている間に、かすみの体を持ち上げて奥へと連れていった。


 三人パート


「あう!? きゃっ! ああ! あん! ぅんぅ! あんっう!」
「う……うぐぉ……あう! ああ!」
 勇作が倉庫の奥にある扉を開けると、二人分の嬌声が響いてきた。あゆむはもう抵抗する力もほとんど残っていないだろうが、一人に両手を押さえつけられて、一人に膣を突かれている。琴子は騎乗位にさせられて口と膣にペニスを咥えさせられていた。
「ずいぶんとお楽しみじゃないか」
 勇作の声に二人は反応して視線を向ける。快楽で濁ってはいたが、それでも消えない光が見える。ここまでされても正気を保てているのはひとえに助けがくることを期待しているからだろう。どんなに絶望的になっても、まだ諦めることはない。
 それを思うと勇作は笑いをこらえられなかった。
「くはははは! お前達……まだ、助けが来ると思ってるのか?」
 勇作の言葉に二人はあからさまに弱気になった。男達の蹂躙で喘ぎ声しか出せていなかったが瞳だけはまだ生きていた。それが、一気に弱々しくなる。少し崩すだけで壊れるほどに二人の精神状態は危うくなってきていた。
「お前ら、一度止めな」
 勇作に言われて男達は琴子とあゆむにつっこんでいたペニスを抜いた。解放されて床に倒れ込む二人。肩で息をして目を閉じ、全身が白い液で滑っている。
 そこに、どさりと大きな音を立ててかすみの体を落とした。
「か、かす、み……」
「かすみさん……」
「うう……」
 かすみは痛みで目を覚ます。そして目を開けたその先に無惨な姿になっている友達二人を見つけて、一気に目に涙を溜めた。
「あゆむ……お琴……ごめん……ごめんね……」
「警察は……? こない、の……?」
「そんな……」
 顔を床に伏せて泣き出すかすみを、あゆむと琴子はただ呆然と見るだけ。その光景に勇作は愉悦を得て饒舌になっていく。
「自分だけ逃げて警察を呼んでいればこんなことにはならなかっただろうがなぁ。自分の手でお前等を救おうとして、一緒に復讐も果たそうとした。でも、そんなこと無理だったんだよ。こういうの諺あったよな。まあ、どうでもいいかそんなこと」
 勇作が合図を送ると男達は再び三人を取り囲む。かすみも、あゆむも、琴子も。裸のまま、白く汚れたまま涙を流すだけ。
「これから乱交パーティだ! 俺が上手く撮影してやるよ!」
 勇作がビデオカメラを構えてそう叫ぶと、蹂躙が開始された。まずはかすみが腕を捕まれ仰向けに押し倒された。そのまますぐペニスを膣にねじ込まれ、痛みに絶叫する。
「いやぁああ! 痛い! 抜いて! やめてぇええ!」
 その隣ではあゆむが泣き叫び力が入らない手足で必死に抵抗する。
「止めて! 止めて! やめてぇええ! 嫌だ! もう嫌!」
 しかしそれも子供の地団太と同レベルの弱々しさ。すぐに手足を拘束されてうつ伏せにさせられて尻を突きだすように強制される。そこからバックで勢いよく突かれた。
 そして琴子はまた下に寝そべる男の上に無理矢理乗せられる。
「やめて……くださ、い……やめて……」
 強く、男を馬鹿にするように気丈だった娘はもうそこにはいなかった。涙を流しながらただただ許しをこう。それが男達の情欲を誘うことだと頭では分かっていても止められない。
 三人ともそれぞれの体位でセックスが始まり、勇作はその光景に笑いを止めるのに必死だった。売り物にするならできるだけ撮影者の声は入らない方がいいからだ。
 勇作は全体が入るようにしていたアングルから各人にカメラを絞る。まずあゆむへと向けた。
「あんあ! はぅん!? うぁ……あああ!」
 ちょうど膣内に出されて同時に達している様子が写る。あゆむの目は焦点を失い、どこも見ていない。口をだらしなく開けて、涎と精液が混ざった液体が漏れていた。次の男が挿入し、腰を動かし始めると声の高さが一段階上がった。
「あっ!? あんん! あん! ああああ! あんあんあんあっー!?」
 何度も達せられていた反動で既に連続して絶頂へと上っている。更にせき止められていた快楽も助けがこないという現実を前に決壊し、思考を停止していた。
「ん……んん! んぐ! ふぅん……」
 これまで聞いたことがない声を耳にして勇作はカメラを移動させた。そこには琴子がペニスをくわえて自分で顔を動かしている姿があった。更に騎乗位で貫かれている膣を前後に動かして自ら快楽を求めている。
「こいつ、遂に墜ちましたよ! 舌使いも分かってきたみたいだし」
「元から好きものだったんじゃねぇの? ずいぶん厳しくしつけられてきたみたいだしよ」
「俺らがしつけしなおして正解だな。このエロい乳はもっと有効に使うべき!」
 ペニスを咥えさせていた男は琴子の口から離させると、乳房を持ち上げさせてそこにペニスを挟ませた。そうするには少し小さかったが、琴子は言われるままに挟み、はみ出た部分を口にくわえる。
「ん……んぐ、んん……うん! んうあ、んああ!」
 動かしていた腰から快感が上ってきて琴子の動きが上も下も早くなる。そして男達も頂上に到達し、精液を吐き出した。
「……ぷはぁあ! ああああああ! あんんぅうう!」
 琴子は精液を飲み込み、思い切りのけぞって叫んだ。しばらくふるえた後でくたりと前に倒れ込む。下にいた男に抱きすくめられる状態になり、尻が突き出される。そこに後ろから別の男が近づいて、菊座へとペニスをねじり込んだ。
「はぁあああ! あん――!!!」
 叫ぶ琴子の顔は笑っていた。快楽による心地よさに正気を失い、よだれを垂らし口をだらしなく開けて笑っている。それは先ほどのあゆむに近いもの。あゆむよりも更に虜と化している。その光景を撮れて満足し、勇作は最後にかすみへとカメラを向けた。組みしかれ、正常位で貫かれて喘いでいる姿はまだ正気を保っている。先ほど勇作に犯されただけということもある。だが、涙を流して連続でくるピストンに反応している様はもう抵抗する気力はないことを示していた。
「これが、おまえの復讐の結末だ」
 勇作はわざとカメラを近づけてかすみに言う。泣きながら喘いでいるかすみは目を閉じて、必死に外の様子を自分の中から締めだそうとしていた。それが分かった勇作は更にカメラを近づけて言う。
「聞こえるだろ? おまえの友達はセックス狂いになってるぜ。おまえの親友も楽しんでたぜ」
「嘘よ……嘘……嫌……やめて……やめて、ください……」
「お前一人でくれば、お前の自己責任だったのにな。お前の復讐に巻き込まれて友達も迷惑だったろうな」
「やめてぇええ!」
 勇作の言葉に悲鳴を上げた瞬間に、それまで腰を打ちつけていた男の動きが止まる。かすみの膣内にたっぷりと精液を出した男は満ち足りた表情でペニスを抜いた。
「はっ……はっ……はっ……わたし、は、どうなっても……いいから……二人を助けて……あうっ!?」
 次の男に挿入されても、かすみは勇作へと懇願する。勇作は「そうだなぁ」と呟いて顎に手を当てた。本気で考える――振りをする。そして。
「よし、分かった」
 そう言ってカメラを止めて床に置き、かすみの顔に自分の顔を近づける。できるだけ優しく、かすみの意志を尊ぶような表情で。
「ふたり、を」
「お前はしばらく犯さない。代わりに二人を壊す」
 その言葉にかすみの目が見開かれた。勇作は号令をかけ、あゆむと琴子を完膚なきまで陵辱するように指示をする。青ざめたままのかすみに勇作は視線を戻して言った。
「二人が壊れたらお前だ。せいぜいその様子を見ておけ」
 そう言ってかすみが動けないように両手足を縛る。そしてあゆむと琴子が見える場所に倒されて、勇作はそのそばでカメラを撮る。
「やめて……やめて! 二人を離して! お願い! お願いします! 止めて! 止めてください!」
「さあ、お前等、夜通し犯してやりな! 壊れたら次はこの女だからな!」
「おおおお!」
 男達が一斉にあゆむと琴子になだれ込む。その光景を見まいとかすみは目を閉じたが勇作に顔を捕まれて固定され、瞼も開かれる。
「仲間の最後をよく見ておけよ」
「いやぁああああ!」
 あゆむと琴子の悲鳴と同種の嬌声。それはもう自分の知っている、強い二人ではなった。男達に好きなように体を弄ばれ、それに喜びを感じている。
 それは全て自分のせい。そう思い、かすみはもう動けなくなっていた。
「ごめんなさい……ごめんなさい……」
 男達の笑い声。あゆむと琴子の喘ぎ声。
 それに紛れるようにかすみの懺悔の言葉が倉庫内に漂っていた。



 その後。
 道ばたにかすみ、あゆむ、琴子三人が裸で倒れているのを犬の散歩をしていた主婦が見つけて警察に通報。病院に送られた。三人とも複数人に暴行を受けていて、精神にも異常をきたしていることが分かった。
 かすみの復讐の果てに残ったもの。
 それは――。


 完
1



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