暦便覧には 「芒(のぎ)ある穀類、稼種する時也」 とある。
「芒」 は 「禾」 とも書き、
草原を歩くと刺 (とげ) のようなものが素足に引っかかるが、それをいう。
芒種とは、稲や麦など芒のある穀物を植える季節を意味する。
梅雨入り間近で、田植えは既に始まっている。
今日の朝刊には、長門市油谷町にある棚田が載っていた。
田圃には水が張られ、田植えはまだだが、棚田が美しく見える時期だ。
沖合いにはイカ釣り船の漁火が並び、写真家が殺到する時期でもある。
最近の日本は、棚田をはじめ、ありとあらゆるものが百選の対象となり、
百選に入るか入らないかで、人の動きはまるで変わってしまうから恐ろしい。
かく言う私も、北海道の灯台を57基回ってきて、
「再訪したい灯台10基」 とか 「20基」 とか選び始めたから始末におえない。
二十四節気で芒種となれば、続いてやってくるのが入梅だ。
厭な季節だ。
肥満体でなくても辛いのだから、肥満体はなお辛い。
しかし、日本は瑞穂の国。
稲が育ってナンボ、の国だから、身勝手な事を言ってはいけない。
私が死ぬときは何もいらない。
ふっくらと炊き上がったご飯に、茄子の浅漬けがあればそれでいい。
ならば、稲を育て、森を育てる梅雨に感謝しなければなるまい。
昨日、斜向かいのお宅から、あやめと紫陽花を頂いた。
どちらも美しいが、入梅に備えて覚悟を決めろ、ということか。
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