2008/4/20
最近はステレオをガンガン鳴らして、
長時間にわたり別世界に行ってしまうということもなくなった。
若い頃、孤独な部屋で、空想にふけるとき、
音楽は不可欠のツールであった。
初めてステレオを買ったとき、
私はブルックナーしか聴かないつもりであった。
それ以外の曲をかけると、針が汚れると感じたほどだったのだ。
もちろん、あれはまだCDが登場する前の時代のことで、
今から思うと、あのステレオは巨大で重厚長大な姿をしていて、
初任給のすべてを捧げる価値のあるものであった。
そんなわけで、それから数ヶ月は、
友人の所へ食事をしに行ったほどだったのだ。
まあ、そんな私の散財を好意的に評価してくれる友人がいたのは
ほんとうに不思議というほかはない。
ブルックナーだけしか聴かなかった日々があったのだ!
それほど私はブルックナーに陶酔しきっていた。
九つの交響曲の中でも、
3、4、5、6、7、8、9という
1と2の初期のやや軽めの交響曲よりは、
だんだん重厚になっていく一つ一つの作品の、
どれもが私の心の奥深い所で大共鳴する。
30年前もそうだったが、今もなおそうである。
重厚長大であるにもかかわらず、
子どものような無邪気さがある。
純粋無垢な魂がこの世の汚濁に染まることなく、
それでいて目立つこともなく、
人知れず孤独に、野原を歩いている。
そんな風景が私の心には浮かんでいる。
ひとりの修道僧がみずみずしい自然の中で
孤独な草庵生活を楽しんでいる・・・・
大空と大地の間で、
ひっそりと、
誰からも知られることなく、
魂が自分自身を観照しているのだ。
そういう世界の音楽であるブルックナーは、
どの曲もほとんど同じように透明で清涼な雰囲気がある。
「クラシック読本」(1995年)の中で、次のように宇野功芳が書いている。
「ブルックナーの音楽は、ある日、突然分かるのである。そして、分かってみると、今までどうしてこんな魅力的な美しさが見えなかったのだろうと、不思議に思うほどなのだ。」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
●全交響曲(朝比奈隆指揮、大阪フィル演奏)
●交響曲第3番(ラファエル・クーベリック指揮、バイエルン放送交響楽団演奏)
●交響曲第4番(ラファエル・クーベリック指揮、バイエルン放送交響楽団演奏)
●交響曲第5番(オイゲン・ヨッフム指揮、バイエルン放送交響楽団演奏)
●交響曲第5番(ロブロ・フォン・マタチッチ指揮、チェコフィルハーモニー管弦楽団演奏)
●交響曲第6番(オイゲン・ヨッフム指揮、バイエルン放送交響楽団演奏)
●交響曲第7番(朝比奈隆指揮、大阪フィル演奏)
●交響曲第8番(カール・シューリヒト指揮、ウィーンフィル演奏)
●交響曲第9番(サー・ゲオルグ・ショルティ指揮、シカゴ交響楽団演奏)
●交響曲第9番(オイゲン・ヨッフム指揮、ドレスデン国立管弦楽団演奏)
●交響曲第9番(ロブロ・フォン・マタチッチ指揮、チェコフィルハーモニー管弦楽団演奏)
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長時間にわたり別世界に行ってしまうということもなくなった。
若い頃、孤独な部屋で、空想にふけるとき、
音楽は不可欠のツールであった。
初めてステレオを買ったとき、
私はブルックナーしか聴かないつもりであった。
それ以外の曲をかけると、針が汚れると感じたほどだったのだ。
もちろん、あれはまだCDが登場する前の時代のことで、
今から思うと、あのステレオは巨大で重厚長大な姿をしていて、
初任給のすべてを捧げる価値のあるものであった。
そんなわけで、それから数ヶ月は、
友人の所へ食事をしに行ったほどだったのだ。
まあ、そんな私の散財を好意的に評価してくれる友人がいたのは
ほんとうに不思議というほかはない。
ブルックナーだけしか聴かなかった日々があったのだ!
それほど私はブルックナーに陶酔しきっていた。
九つの交響曲の中でも、
3、4、5、6、7、8、9という
1と2の初期のやや軽めの交響曲よりは、
だんだん重厚になっていく一つ一つの作品の、
どれもが私の心の奥深い所で大共鳴する。
30年前もそうだったが、今もなおそうである。
重厚長大であるにもかかわらず、
子どものような無邪気さがある。
純粋無垢な魂がこの世の汚濁に染まることなく、
それでいて目立つこともなく、
人知れず孤独に、野原を歩いている。
そんな風景が私の心には浮かんでいる。
ひとりの修道僧がみずみずしい自然の中で
孤独な草庵生活を楽しんでいる・・・・
大空と大地の間で、
ひっそりと、
誰からも知られることなく、
魂が自分自身を観照しているのだ。
そういう世界の音楽であるブルックナーは、
どの曲もほとんど同じように透明で清涼な雰囲気がある。
「クラシック読本」(1995年)の中で、次のように宇野功芳が書いている。
「ブルックナーの音楽は、ある日、突然分かるのである。そして、分かってみると、今までどうしてこんな魅力的な美しさが見えなかったのだろうと、不思議に思うほどなのだ。」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
●全交響曲(朝比奈隆指揮、大阪フィル演奏)
●交響曲第3番(ラファエル・クーベリック指揮、バイエルン放送交響楽団演奏)
●交響曲第4番(ラファエル・クーベリック指揮、バイエルン放送交響楽団演奏)
●交響曲第5番(オイゲン・ヨッフム指揮、バイエルン放送交響楽団演奏)
●交響曲第5番(ロブロ・フォン・マタチッチ指揮、チェコフィルハーモニー管弦楽団演奏)
●交響曲第6番(オイゲン・ヨッフム指揮、バイエルン放送交響楽団演奏)
●交響曲第7番(朝比奈隆指揮、大阪フィル演奏)
●交響曲第8番(カール・シューリヒト指揮、ウィーンフィル演奏)
●交響曲第9番(サー・ゲオルグ・ショルティ指揮、シカゴ交響楽団演奏)
●交響曲第9番(オイゲン・ヨッフム指揮、ドレスデン国立管弦楽団演奏)
●交響曲第9番(ロブロ・フォン・マタチッチ指揮、チェコフィルハーモニー管弦楽団演奏)
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投稿者:whatif

