『警視庁鑑識班18』にむけて、ちょっと温故知新(知新はどーかな?)。
警視庁鑑識課 Investigation 1996.05.14 (原案:前川洋一)監督:下村 優 脚本:坂田義和 音楽:川村栄二
中山淳彦(西村和彦)が警視庁鑑識課に配属されると、すぐに、男性が腹部を刺されて死亡する事件が発生、早速、第一現場鑑識の面々が出動。被害者の身元は不明。凶器は未発見。
沢村技官@岩崎鉄男(角野卓造)が、ねじの傍に落ちていた何かの破片を持ってくる。この場面は、フツーの化学実験室風。
第一現場鑑識のメンバーは、調書作成。捜査会議では、大宮秀則管理官(清水章吾)は岩崎の隣、刑事と同じ一般席(?)。
沢村技官A岩崎と中山に、X線マイクロアナライザーで被害者の髪の毛を見せて、1ヶ月ごとに髪を染めていること、染料に含まれるシリコンの割合から商品が特定できること、また、業務用髪染め剤と考えられることなどを知らせる。
また、例のもの(@の持込物)は、度の入ってないプラスチックのサングラスのレンズ。さらに、おもしろいことがわかりましたと、レンズ片に被害者の衣類のものとよく似た繊維片が見つかったことを告げる。・・・つまり、犯人はサングラスをかけていた。
刑事さんたちは、髪染め剤から被害者の身元を明らかにしようと床屋・美容院めぐり。その結果、殺されたのは不動産業者野口と判明、また、容疑者として不動産会社社長竹田が浮上する。竹田は、金を使い込んだ野口を追って大阪まで行ったという。休暇中の中山が菊地慎一警部(三浦浩一)、青柳(北山雅康)らを大阪で道案内する。
ところが、その竹田が変死体で見つかり、捜査一課は青酸カリによる服毒自殺と断定する。が、岩崎は自殺説に異を唱え、竹田の指に犯人の皮膚でもついてないかと粘着テープで付着物を採取する。
沢村技官B科捜研に持ち込まれた、竹田の指の伊着物の中にあまり見たことのない花粉を認め、資料と照合し“フリチラリア・インペリアリス”と特定する。岩崎とともに、“フリチラリア”の写真を見せられた中山は、大阪の竹田・野口が立ち寄った喫茶店“ノンノン”にあったような・・・と。
ところが、“ノンノン”は店じまい。捜査本部も竹田による野口殺害そして竹田の自殺で店じまい。夜間にサングラス、花粉、刑事が来たら即店じまい・・・納得しない岩崎は都内で“フリチラリア”を置いている花屋として、落合静子(竹井みどり)の店を訪れる。彼女の夫は6年前の連続放火事件で焼死している。結局、岩崎と中山は大阪へ行って、元“ノンノン”の床から粘着テープにより微小物採取。“ノンノン”店主安藤、実は東京出身で、ムカシの安藤は今の安藤では無い?
沢村技官C大阪の微小物は、“フリチラリア”
岩崎は、6年前の連続放火事件として処理された落合の工場の火事との関連を疑う。そのとき焼死した落合信之は誰?
東京の落合静子の店“花工房”を尋ねてきた安藤はいつもサングラス、また、竹田・野口と静子の接点が見つかり、岩崎ら第一現場鑑識のメンバーは管理官に、捜査一課に進言するよう迫る。
再捜査の結果、安藤はリューマチの持病があり金を含んだクスリを常用していたことがわかり、落合家の墓あばき。
沢村技官D落合信之の骨として埋葬されていたお骨の成分分析。X線マイクロアナライザーのディスプレーを見守る岩崎・中山・菊地・青柳の目の前で、金を示すピークが伸びてゆく。「出ました。金です」。
落合信之として葬られていたのは、実は安藤。そして“ノンノン”の安藤は落合信之(中西良太)。
6年前、落合夫婦は、信之が工場の火事で死んだことにして保険金を受け取るため知り合いの安藤を焼死させたのだ。工場跡地を売却したのが竹田。信之は安藤と名乗って大阪に隠れ住むが、喫茶店を開いた。そして、竹田・野口が偶然大阪の信之の喫茶店に立ち寄った。そのとき、二人は落合夫婦のしたことに気がつき、5千万円ゆすった。その結果、まず、野口が殺され、ついで竹田も・・・
「人は嘘をつくが物は嘘をつかない」
これは、岩崎が中山をはじめて幸代(根岸季衣)の店に連れて行ったとき、彼が元刑事だったという話で出てくる言葉。

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