ネパール地震の死者が5千人に近づいている。煉瓦造りの建物は、大きな揺れにはたえられなかったのだろう。被害の惨状が伝わってくるにしたがい痛ましく悲しいことを痛感する。
知り合いの家電量販店の店員さんは、一週間前、大型連休を利用してネパールに行くのだと、高級カメラを買ったお客さんがあったがという。さて、その人は、どうするのか想像が広がってくる。たまたま、ネパールの一報がテレビ速報で知ったとき、この秋、ヒマラヤ遠征を検討する会合をしていた知人があった。念のため会場に電話を入れたら知らなかったとのこと。情報を集めるとのこと。昨年、5千メートル付近までトレッキングして今年は7千メートルに挑戦するらしい。心情から恐らくは無理であろう。でも、山男たちには諦めきれないのだろう。翌日逢ったときには諦めず登りたいという。だが、昨年泊ったホテルは半壊したとのことで、住人たちの安否はまだ不明とのこと。生存の可能性を左右するとされる、被災からの72時間が過ぎたら、どれほどの犠牲者が出るやら予想すら立っていない。「地震は人を殺さない。危険な建物が人を殺す」という地元の箴言を想い出している。その日の糧秣稼ぎに追われる人々の貧しさを思う。
・きょうのわが駄作詠草
あくまでも美しき山崩れたり紅におうひと揺れにして

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