送られて来た大学同窓会の「母校通信」をぺらぺらめくっていたら、先日第20代東京都知事に就任した小池百合子さん(1971年9月社会学部退学)の紹介記事があった。彼女は社会学部の名物教授の田中國男ゼミで学びその後退学。エジプトに留学しカイロ大学を卒業。アラビア語通訳等を経てワールドビジネスサテライトで初代メインキャスターを務め、その後、政界入り。環境大臣、防衛大臣等を歴任。今回、初の女性東京都知事に。
『日本経済新聞』の「交友抄」(1999・12・6)によれば、先輩のオリックス宮内義彦社長に政府の各種政策について「そんなことをやっていたら、企業ならとっくに潰れている」と、本質をズバリと突かれ「私自身は途中でカイロ留学に飛び出した変わり種だが、今も後輩の一人として温かく迎えてもらっていることに感謝している」とある。
彼女より15歳先輩にあたる凡愚な自分を顧みながら、歌友の寺山修司の
「蛮声をあげて九月の森に入れりハイネのために学をあざむき」との歌にも触発されることなく平々凡々な人生を送ってきた者には耳が痛い。そんな変わり種の知事が今頑張る豊洲市場問題の推移をどう決着して行くのか喧しくなって来た。手腕を注目したい。
・きょうのわが駄作詠草
ビル壊す音に終日耐えている竜胆活けて目を瞑り聞く

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