とある商店街の会合があった。他の月とは違わず二月もあまり話題のない月であった。商店街のアーケードの情報板が機能していない箇所をどうするのか、その一部だけではなく全部消灯してはとの具申があった。そんなに電気代がかさむのかと質問したが然したる差はないとか。消灯した情報板にぶら下げる広告を採ってはとの案が浮上した。そのアーケードにドコモのWi−Fiの設置工事がなされるという。
「きっと、この先、携帯電話は、あらゆる組織のあらゆる下っ端から〈留守〉を奪うだろう。電話にでて、〈私は留守です〉と言えない以上、下っ端は、電話に出て、何らかの対応をせざるを得ない。結局、コミュニケーションは権力関係を媒介するだけのものだ。」とは、ある有識者の言がある。
帰宅したら、梅田の堂山町まで行くので車の横に乗ってくれと頼まれた。どうやら駐車違反の取締りに同乗者がいることが必要であるとか。久しぶりで梅田界隈の通行人を観察しようかと出掛けた次第である。春まだ浅い堺筋から御堂筋と大阪のメインストリートの夕ぐれを車で泳いで来た。
夕ぐれの空くれないに染まるなか梅田ナンバと如月二月

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