大和川、紀ノ川が氾濫して水浸しになったテレビ映像を見て、選挙結果の繰り返し報道される虚しさを覚えたのだが、一夜が明けて、川の流域から大阪市に通勤している人に遭へば、昨夜は避難勧告に振り回されて睡眠不足であるという。特に、年寄りを抱えている人は、風雨のなかを、非難場所の学校を目指す苦労を実感させられたことの愚痴を聞かされる。交通機関も混乱し、地方では、ままある出来事も、大都会の近郊に住む者には何十年も経験しない不慣れなことではある。
一日に300ミリ近く降る大雨を、この度の台風21号は、もたらしたと言うことだ。かかり付けの工務店からは水の被害はなかったかとの問い合わせが如才なく入った。聞けば、10軒近くの湧き水による問題があったとか。コンクリートで固められている道路を外れた、土を目指して、許容量を越える雨が降ると、その逃げ道を求めて水が湧いて来るとか。周辺に高層ビルが建てられると、深く掘り下げられる基礎の掘削で地下水脈の分断があり長雨による水の逃げ道の変化があるという。自然に水の引くのを待つしかないということらしい。最早、木造の日本造りの建物は都心から消え失せろということだろうか。
高野山に避難勧告の報ありと聖地のはずも雨に勝てずか

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