娘が偶々、我が家の近くの研修施設で結構長期の研修があるとかで、我が家に滞在し、暑さにもめげず毎朝、徒歩で出かける。小3の孫が付いてきているのだが夏休みの宿題をわんさと持って来ているので、妻が楽しそうに付き合っている。私も丁度その年頃に戦時中を挟んで 国民学校なる呼称があった小学校に通っていたのだが、「皇国ノ道ニ則リテ初等普通教育ヲ施シ国民ノ基礎的錬成ヲ為ス」ことを目的に掲げた学校の講堂の壇上に設けられた祭壇のなかにある御真影に向かって校長に奉読される「教育勅語」を全員、起立直立不動の姿勢で聴く行事があった。下級生には何のことか理解出来なかったが敗戦後の学制改革で廃止されたことは記憶にある。そんなことを想い出して暗い暗い世相であった印象がある。
足の痛さを解消するための薬石を朝昼晩とまじめに飲んで暑さと闘っている終日である。
赤鉛筆削る孫の手先を眺めいるわが足指の痛さを覚え

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