取引に関係する会社の営業担当者の上司の年末挨拶に時間を割かれている。景気動向の意見交換で業界の様子の探り合いに相も変らぬ年の瀬が過ぎて行く。消費増税導入以来、標準税率と軽減税率の2通りの混在に対処できないことを苦に閉店するという状況が続いていて予想以上の混乱にあると、業界の構造の変化を真剣に聞かされている。景気が好いのか、悪いのかと通年の年末挨拶の遣り取りとは違う、廃業という深刻な問題が交されている。そのあとに来た他社の若い営業マンは年始は何時からですかという質問で、以前は近隣の銀行も大晦日まで営業していて、行員が四天王寺の除夜の鐘を聞いて帰途に着いていたことを云うと、それは本当のことですかと、聞き返してきた。年末手当がぎりぎりに大晦日に出されるという、中小零細企業の資金繰り状態を如実に物語っていた時代があったのだ。
冬の日の晴れ続きいるなかを道具売る店に久し振りに来て

6535

2