終日、梅雨の闇が昼夜を分かたず、街を鬱陶しくしている。歩けば汗が噴出し、自ずと、新型コロナウイルスの拡大を自粛せよとの外出の忠告を促しているようで、熱中症に罹らぬようにと、高齢者には蝉の鳴き声よりも煩く聞えてくる。コロナ騒ぎが出始めた3月、定年を迎えて退職する前任者と引き継いで来た、某メーカーの新担当者が、コロナ騒ぎで出遅れたと言い訳して八女茶(やめちゃ)の産地の新茶を差し出した。コロナなるがゆえの気配りであるのか、聞けば、前任の退職者は、コロナの影響でまだ再就職先が決まらず、鬱々とした毎日であるとかで、コロナ後の経済環境を如実に反映している。夕刻から驟雨が激しく降り出した。雷が鳴り出した。いよいよ大阪でも梅雨が明けたのであろうか。
莫迦という言葉を吐きて叱られる解らぬことをまだ考えていて

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