雨があがり日が照っていて眩しい。が、少しばかりは冷気を覚えている晩秋の一日になっている。関係する会社の決算月も終り新年度に入っている。依然として新型コロナウイルスの収束もなく先が見えないままに新年度に突入している。ある取引問屋の営業担当者によれば、東京本社から、コロナ禍の先の見通しをリポートせよと全社員に発せられていて頭を抱えているという。何か好い知恵がないか教えて欲しいとかで頼られているのは嬉しいことである。オイルショック、神戸の震災と想い出すのだが、何と云っても敗戦直後の暗い世相の中を乗り切って行く、親のすがたを少年の目で眺めていたことである。出来るだけ年寄りが経験して来た世界を伝えようと若者に話たりするのだが、かなりのど忘れが出るようになっているようで、年は取りたくないものだと感じたりしている。
そういえば、朝ドラの「エール」で「鐘の鳴る丘」が出てきている。懐かしいドラマなのだが妻は聞いたことはあるが、知らないという。笛吹童子や紅孔雀、赤胴鈴之助の時代だという。歌は世につれ世は歌につれというがドラマも然りであろう。戦争を知っている世代はもう少なくなってしまった。ど忘れとばかりも言っておられぬ。
何故にののしり合うのか分からぬが赤錆びている鉄扉の向こう

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