年末年始のざわつきが収まり、街に静けさが戻って来た。通年の例ではあるのだが、酒類を扱う飲食店には、今年も、年初からコロナの拡大を阻止しようと長期間の休業の貼り紙が目立つ。緊急事態宣言の2月7日まで休業。しばらく臨時休業。金、土、日のみ営業。しばらく休業と、それぞれの店の思惑が読み取れる。その明示のない店は、休業せず営業するのだろうが、店主たちに訊けば、営業時間は行政の指示に従い短縮。借金して営業しているので、考えられない試練の真ん中でもがいている。休業をしない店として店名を告知されても生活のために過料がないので営業することにした。強制的に違反者を罰するのなら、これは新型コロナウイルスの拡大よりも怖ろしいことではないかと思いたくはないがと、真剣な顔付きで話しが返って来た。
思はざる人訊ね来て問はれけり君は誰かと頭掻きいる

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