久しぶりに降る雨は春を感じさせてくれる小糠の雨で、傘もささずに診療所に向かっている。主治医の先生から血圧と心音を測られたあとは雑談に終始。新型コロナウイルスの予防注射の接種が近いですネと、年寄りよりもまず先生方や医療関係者の皆さんですネと話を向けると、そうなりますナと、軽く頷いた顔は俯いていた。取敢えず外国に頼ることは現在でも変っていないのだが、専門家にとっては辛いことであることが察せられる。薬局でその話をしたら、十数人いる薬剤師のなかで若い人たちは殆んど避けたいとかで、医療関係者としても思はぬ本音が飛び出していた。この分野では日本はまだ後進国なのであろうか。そぼ降る小雨にぬれて行くわが胸を押さえながら帰途に着いている。
二月二十六日次の診療日告げられて雪の日と言い不審がられる


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