またまた猫二匹と留守番をしている。天気が好いので、何処かに出掛けるのかと妻に訊いたら、出かけるという。そのあと、「何時ごろ帰宅するのか」と訊いたら「3時ごろかなあ」と云う。その昔、ラジオから流れて来た三升家小勝(みますやこかつ)の
『未練の夫婦』の落語を聴いたことを想い出す。確か夫婦喧嘩の末に、
「出て行け」「行くわよ」。そこで女房が化粧を直して出て行こうとしたら、亭主がその顔を見て未練心が起り、「玄関から出るな、裏口からも出るな」と難癖をつける。女房が、「どこから出ればいいの」と反問。「出るとこがなかったら、じゃ、もう少し家にいろ」。との一席である。子供の頃聴いた大人の世界の話ではあったが何故か今も頭の隅を離れない。コロナ禍がまだ収まらないのを懸念して、不要不急の外出は控えるように努めているのだが、昼までもう一服して来ると言い残して寝室に消える。起きて来たら、妻は出掛けていた。
猫だけが元のところに寝ていた。おとなしい奴らである。3時過ぎ本当に妻は帰宅した。17800歩、歩いたらしい。中央区の緑のウォーキングコースを徒歩で高津の宮と大阪城の梅林に行ったらしい。昔より随分増えて素晴らしい梅林になっていたので一緒に行こうと誘われた。写真を見せてもらうと本当に見事な梅林だった。妻たちは大阪ビジネスパーク駅から帰ってきたが娘や他の人たちはウオーキングを続け、もう一万歩を完歩したらしい。
梅の香をふとおもい出す昼下り何処かで妻がその香嗅ぐとや


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