この一週間は何故か外出がなかった。新型コロナウイルスの感染の拡大防止には都合が好いのだが、如何せん足腰の衰えと痛みは日々進んでいるようである。妻はそれを察したのか、強引に歩くことになる。右するか左するかは、不要不急の原則に反しているのだが、取敢えずわが家を西行する。冬の夕日が沈む方角であるのだが、委細気にせず歩いている。ひょっとして、歩き疲れて顎を出す(あごをだす)のではと思ったのだが好調に前進して行く。黙ってついている妻は、駄目ならばタクシーに乗ろうとこころに決めていたとか。「十日戎」の今宮戎神社に差し掛かり拝礼。寄進されている玉垣の名を読んでいると、懐かしい会社と人の名前にそのかみを忍んでいる。さらに西下。大国町へ。どうしても思い出せなかった同業者の店を妻に教える。そんなことを考えながら再び来た道を帰宅。よく歩けて往来出来たものだと我ながら感銘を受けている。今回、誘われて素直に応じて良かったと思えた散策であった。
一筋の一本道を右にして左に行けば日が暮れている

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