今日は雨。雨が降っている。
両足の大腿四頭筋の痛みを我慢しながら仕事をしている。
初心者にとってはちょっと厳しい山だった。
由布岳。
人気が高い理由が良く判った。
昨日は以前からの予定通り由布岳に登った。
最初は嫌がっていた女房もワタシ以外の仲間を得て登る気になった。
ところが前日の土曜日の早朝のことだった。私は仕事柄、いつも首や背中、腰が痛いので朝風呂に入って、入念にストレッチをしていた。翌日の登山に備えて身体を捻って脊椎の矯正までしようとしていた。
ちょっとやり過ぎだったね。
仕事を始める頃から全身が異様に痛くなってきた。頸椎が激痛で、背中、腰の悪い箇所まで痛くなって体中がバリバリ。土曜日でお客さんも多かったが、なんとか夕方まで仕事をして、津久見のカイロの師匠の所へ行って施術してもらった。
随分、回復したがもちろん完全ではない。たった一度の施術で良くなるような症状ではない。
でも、山登りは決行した。私はよっぽどのことが無い限り予定変更が嫌いなタイプである。むしろ、自分に試練を課すことが好きなのである。
さて、由布岳登山口についた。近くから見上げると険しい峰がはっきりと見えて、やる気が出た。不安はない。 試練に打ち勝つのみである。

右手に見える由布岳を目指し草原地帯をゆっくりと登り始める。普段歩いていないと、こういうのが意外ときつい。左手に見える山は飯盛が城(いもりがじょう)。かって山城があったらしい。

いよいよ樹林帯へ突入だ。

スタート時に左手に見えていた飯盛が城の頂が真横に見えてきた。

食虫植物

湯布院盆地をはるか眼下に見下ろして

好天なれど霞がかかっていた。

ミヤマキリシマももうちょっとで満開か?

こりゃ、自然の庭だね!

山桜が咲いていた。

やっとの思いで東峰と西峰の境であるマタエに登りついた。あと一息だから、ここで休憩してオニギリを食べた。オニギリがこんなに美味いと思ったのは初めてだ。

西峰の鎖場をアタックする人達。

今回は無理だったけど

次はこちらを目指そう!

東峰から観る西峰ルート

いよいよ東峰の頂上が見えてきた

ついに東峰に到達した。こうして見ると、ワタシもスリムになった。^^

下山は滑らないように気をつけて

岩場を過ぎて広葉樹の森を下る。
山登りは三月の久住に次いで二回目だけど、高齢の人達が多いのと元気がいいことに驚かされる。60代、70代の人達がスイスイと登っていく。我々夫婦は普段から歩くことが殆どないので、いきなり由布岳は厳しいものがあった。
特にワタシの場合、足の筋力はあっても歩くことがないので、下りの時には大腿4頭筋が痙攣してとても痛かった。膝にも来たしね。100mの選手がいきなりマラソンをするようなものだ。
しかし、まあ、体調最悪の中で敢て自分に試練を与えて、無事登り終えたということは自信に繋がる。女房も登りで何度も過呼吸になって息が上がっていたが、良く頑張った。
二人で何度も「こんなきつい山、良く登れたなあ!」とつぶやき合った。
それは「やれば出来る」という己への自信と、共に登ったという互いへの色んな意味での敬意だったような気がする。
山は、自然は、いろいろなことを考えさせてくれるし、教えてくれる。
下りながら、何かの話しの中で「山登りというものは互いにイタワリのココロが芽生えるだろう?」とワザとキザっぽく言ったら、女房も友人も変にまともにうなづいていたのが印象的だった。
さて、下山後は湯布院の街で料亭の温泉に入って疲れを癒した。(ここは入浴だけでも可。525円)上がろうとしていたら、聞き覚えのある賑やかな声がした。今年から湯布院の住人になった友人だった。早く下山出来たら寄ろうと思っていたが、そんなことしなくても会えるもんだね。
家に帰って、女房が「今度は坊がつるに行きたい」と言った。
「ほらほら・・」
一度でも苦労して山に登ったら、もうその魅力に引きこまれてしまう。
ありがとう! 由布山。

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