2013/7/13
19c福木染め”金黄”地 古紅型裂 染織

製作地 琉球王国
製作年代(推定) 19世紀
素材/技法 木綿、天然染料、天然顔料 / 型染め、防染、媒染、摺り込み

”黄色地・雪輪に菊団扇模様”の19c紅型裂。琉球王国時代の作例で、天然染料の媒染と天然顔料の摺り込みが駆使された”琉球更紗”と呼称することができる本物の木綿染め布です。
琉球固有の”福木”に臙脂をまじえた山吹の色味(=金黄(ちんおう))の美しさが際立ちます。
残念ながら、現行製作されている工芸品・お土産品としての紅型は、染め布ではなく塗り布(塗り絵)と化してしまい、往年の表情・味わいはまったく失われてしまいました。
海洋交易の時代の色香を宿す、琉球王国染織の失われし名品です。

※上画像は京都書院刊「ワイド版染織の美 琉球紅型」より転載いたしております
●本記事内容に関する参考(推奨)文献