2015/9/13

チャム人の失われし細密織物 絹格子・浮織布  染織



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製作地 カンボジア・コンポンチャム  
製作年代(推定) 19世紀末〜20世紀初頭
民族名 チャム人
素材/技法 絹(カンボウジュ種)、天然染料 / 平地格子、地組織での両面浮織

ルーペで5倍程度に拡大することでやっと組織の構成が明らかになる、この特殊な絹格子織物はカンボジア南部のコンポンチャムに生活する「チャム人」が百年程前に手掛けたものとなります。

肉眼では”算崩”のように見える格子文様は、地経の黄糸を浮かす(裏では地緯の藍糸が浮く)ことによって生み出していることが判りますが、拡大画像で目にすると浮織部分は特殊な組織表情となっており、手仕事によりここまで細密な織りを破綻無く完成させていることに驚かされます。

カンボジアの格子織物では木綿及び絹(現在では化繊も一般的)で織られる多目的の布”クロマー”が広く用いられ、良く知られるところですが、その原初はマレー系チャム人の織物にあると考えられており、本布はクロマーのプロトタイプとも言える存在となります。

20c前〜半ばの植民地下〜大戦期、それに続く1950年代からのインドシナ戦争〜ポルポト圧政期、チャム人の苦難の時代は長く続き、彼らの優れた織物の多くは失われてしまいました。


”両面浮織”の緻密な格子文様... 琉球のある種の”花織”を彷彿させる表情の織物...

数百年を遡る海洋交易の時代、古チャム人の王国”チャンパ”と”琉球王国”は密接な交流・交易を行っていたことが知られており、時代物語(想像)の浪漫が頭に駆け巡ります。



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