2016/9/27

18c末 フランス ジュイ”小花文”木版更紗  染織




クリックすると元のサイズで表示します

製作地 フランス トワル・ド・ジュイ(ジュイ工房)
製作年代(推定) 18世紀末
素材/技法 木綿、天然染料(茜・黄)、天然顔料(藍) / 木版捺染、媒染
サイズ 37cm×42cm

本布は18世紀末(1780年〜1790年代)に、フランスのトワル・ド・ジュイ(ジュイ工房)で木版捺染と天然染料・顔料により手掛けられた植物図譜・花園更紗等と呼称されるデザイン様式のもの、インド更紗の忠実な模倣を試みていた時代の作例となります。

台地には同時代のインド更紗に近しい紡ぎ・織り感の上手(じょうて)木綿地が用いられており、これはインドからの輸入木綿地とも考察されております。そして緻密なモチーフ構成の蔓枝小花模様が、茜の明礬媒染の”赤”と鉄漿媒染の”焦げ茶”、その掛け合わせの”紫”、”黄”、顔料と思われる色調の”藍””緑”の6色構成で多彩に染め表わされており、高度な媒染技術と巧みな木版捺染の職人仕事により、当時のインド更紗にかなり近い色柄表情の、完成度の高い木綿多色染め物がフランスで生み出されていた様子が伺われます。

この18世紀末はフランス王妃アントワネットのドレスにもこの種のジュイ製白地花模様更紗が用いられていることが確認され、木版捺染と天然染料の媒染の分野において、フランス更紗が技術面でのいち頂点に達した時代であることを指摘することができます。

産業革命により化学染料や機械織りの布が登場し、織り染めが工業化に向かう19世紀半ば以降には失われし表情のもの、初期フランス・ジュイ更紗の薫り高き逸品裂です。





クリックすると元のサイズで表示します


クリックすると元のサイズで表示します


クリックすると元のサイズで表示します


クリックすると元のサイズで表示します




クリックすると元のサイズで表示します




●18世紀末製作のトワル・ド・ジュイ更紗が貼られたサンプル・ボード
(トワル・ド・ジュイ博物館所蔵)
クリックすると元のサイズで表示します

※上画像は「西洋更紗 トワル・ド・ジュイ展」図録より転載いたしております




●本記事内容に関する参考(推奨)文献
  



コメントを書く


この記事にはコメントを投稿できません




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ