2021/1/20

インド 18−19c スマトラ向け”アラベスク模様”インド更紗裂  染織



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製作地 インド南東部 コロマンデル海岸エリア Coromandel coast
製作年代(推定) 18世紀−19世紀初め
渡来地・使用地 インドネシア・スマトラ島
素材/技法 木綿、天然染料 / 木版捺染及び描き染め、媒染、防染、片面染め
サイズ 41.5cm×26.5cm

インドで手掛けられ、18世紀〜19世紀初めにインドネシア・スマトラ島にもたらされた”アラベスク模様”のインド更紗裂。

上下左右対称の輪繋ぎ状の連続模様が空間・余白を排して連なる、一見してイスラーム様式の意匠の”アラベスク模様”の影響が色濃い本布は、インドネシア・スマトラ島のジャンビ・パレンバン等ムスリム港市への交易向けに手掛けられたインド更紗の本体柄部分で、完品ではエンドボーダーに鋸歯状模様“トゥンバル”を備えていたと推察される作品です。

スマトラ島において“インド更紗”は“絹経緯絣パトラ”とともに王族・貴族階級のステイタス・シンボルと位置づけられ、代々受け継ぐ財産としての布“=スンバギ(sembagi)”として大切に扱われるとともに、バティック等ローカルの染織文化にも大きな影響を与えてきました。

本品は極めて繊細に紡がれた細手の糸により織り上げられた平滑な木綿地をベースに、木版捺染と描き染めの併用で緻密かつ多彩な色付けがなされた当時の上質な部類に入るインド更紗で、模様の一部にシャム王国向けインド更紗と共通する描線モチーフが見られることから、コロマンデル海岸マスリパタム等の熟練した染め職人が製作にあたったことが伺える作品となります。

東インド会社を筆頭とする交易商人とスマトラ港市間で香辛料貿易が行われ、対価としてのインド染織品が交易船で運ばれた、近世”海のシルクロード”の時代に心誘われる一枚です。


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●本記事内容に関する参考(推奨)文献
  



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