2006年6月19日(月)〜6月23日(金) 演出:坪井敏雄
もちろん、夏目漱石(本田博太郎)的まとめ。
第21回ももえ 第22回しまい 第23回おがた 第24回ふざい 第25回だれだ
公式ページはこちら
http://www.tbs.co.jp/ainogekijyo/syufudearu/index-j.html
全40回折り返したところ。
第21回ももえ
冒頭、「吾輩は主婦である。名前はみどり」。これ定着ですかね。ま、いいか。
蕩児の帰宅。名前は「ももえレス。シクヨーローツテ」。夏目漱石(本田博太郎)は“ツメオバケ”と呼んでますが、みどり(斉藤由貴)の亭主たかし(及川光博)の妹・ももえ(猫背椿)。自己紹介しろといわれて「ワガハイは・・・」。ワガハイ=“デーモン小暮”大受け。引きまくりの漱石は、「コイツ、生理的に受け付けん」。・・・タイトル前。
暑苦しいももえの後をおって寒々しい娘二人が矢名家にあらわれる。みどり/漱石に諭されて、ももえは“もうちょっと頑張ってみます”と書置きして再び家を出てゆく、娘二人を置き去りにして。ももえ、心を入れ替えてない!
タイトル前の方がオモシロイです。
第22回しまい
「吾輩は猫である。

もとい、主婦である。名前はみどり」。そうそう、時々はバリエーションつけておくれよネ。事態の深刻さを説明してくれる夏目漱石。ももえの娘は、ゆかり(山口真璃亜)とめぐみ(豊田聖亜)。
漱石は、この姉妹の顛末を“こうして家族は二人の姪を暖かく迎え入れ、それぞれ公立の中学校と小学校に通わせたのである”と書いて、小松(岡田義徳)を感動の涙に咽ばせる。が、ももえが見つかるまで掲載しないとして、別の短編を用意することに。「締め切り、あしただったのか」とボソリ。「イザ、コメディーを書こうとすると・・・」と思案の漱石。結局、ももえは誓約書を書いて娘を引き取り、小説はメデタク“女性タブン”の誌面を飾りましたトサ。
第23回おがた
定番の「吾輩は・・・」。原稿締め切りの水曜日は執筆に専念したいのに、有名になった“夏目みどり”のところに近所の主婦たちが押しかける。それで、来るんなら木曜日にしてくれ、と。これが、後々“木曜会”と呼ばれる集まりの由来デシタ。
この回も、暑苦しい人物の登場。ちよこの亡夫の友人・尾形(小野武彦)。“ワケ有り”と見た漱石の声、大活躍。
着飾ってはしげしげと外出するちよこ。和服に日傘&ソフト・フォーカスで帰ってきたちよこを見て、漱石は
「うつくしい。泣き女・ちよこを女として意識する日が来ようとは!」みどりの眩しがってる姿が笑えます。ちよこをヒロインにした小説を書き上げ小松に渡しますが、ちよこの意外な真相を聞かされ「あんなに輝いていたのに。吾輩の目は節穴だったのか!」
第24回ふざい
定番「吾輩は・・・」で始まり、「因みに家の電話に出るのはこれが始めてである」。随分、長くみどりに乗り移ってるけど、そうなんだ。
「ついにやったか赤パジャマ。変態野郎だとは思っていたが、性犯罪にはしるとは!」性犯罪とは、地下鉄での痴漢行為。ちよこに“吾輩”にも責任の一端はあると指摘されて、「灰色か?」
ちよこが示談金を振り込みに他出中、子供たちが帰ってきたらどうすればと思案の漱石。
帰って来ないたかし。この回のテーマは、影の薄い夫たち、たかし&ひろし(レッド吉田)。
たかしを一番ないがしろにしていたのは、みどり/漱石だと矢名家挙げて糾弾され、「どうすればいい・・・ためしに帰ってきたら接吻などしてやろうか?」しかし、「無理だ。吾輩に男色の気だどない!」
第25回だれだ
定番「吾輩は・・・」パート中で、ゆきお(川平滋英)とつぼみ(能世あんな)の間の妙な雰囲気に「う〜ん、疲れるな、職場の人間関係」。木曜会も盛況の模様。漱石は、みどりに乗り移ってからのことを「このように稀有な体験を今後の創作活動に活かさない手はない」とパソコンのカレンダーに記録中、大変なことに気がつく。漱石の声、フル回転。
金曜日には誰かが災いを持ち込む・・・ふとんを引っかぶって「何も起こるな。誰も来ないでくれぇ」と念ずる漱石であります。
が、小松が書籍化のハナシといっしょに持ってきたキンツバには
「うまい!やはり甘いモノは和物に限るな。」
清水クンじゃない五十嵐クン(坂巻恵介)のチーズケーキには
「うまい!やはり西洋の菓子に優るモノはない。」

至福のときといいながら、「このチーズケーキは嵐の前触れなのか」と戦々恐々。折りしも帰宅するのはたかしで、「予感的中!」、娘を押し倒された父親vs押し倒したヤツの修羅場!・・・にはなりませんでした。
そのうち、すみれ先生(原史奈)が現われて、結婚について悩みがあると。「うふふん、そんなことだろうと思ったよ」とほくそえむ漱石。ももえや郵便局長(不破万作)までやってくるが、何も悪いことは起こらない。
善人が次から次ぎ現われて旨いものを貪り食った一日と、漱石の声がまとめるが・・・深夜の訪問者は、だれだ?
天道総司の口真似してもいいかな?
「おばあちゃんは言っていた。おもしろいんだから、芝居のさなかに人生訓話みたいなコト言わなきゃいいのにねぇ」 。いえいえ、おばあちゃんが言っていたのは『吾輩は主婦である』ではなくて、松竹新喜劇の藤山寛美のことです。しかし、『吾輩・・・』もそういうキライがないとはいえないなぁ。ま、漱石の声に、道徳めいたセリフがないのはありがたいことです。

0