『科捜研の女 第4シリーズ 第1回 東京〜京都500キロ深夜高速バス、殺意の瞬間!いつ、どこで、だれが』
放送日:2002年7月25日
監督:橋本 一 脚本:戸田山雅司
キャスト:
京都府警察科学捜査研究所
専門研究員 榊マリコ:沢口靖子/
元プロファイラー 武藤要:内藤剛志/京都府警 新山智美:榊英雄/
会計係 小向光子:深浦加奈子/物理担当 鶴田幸太郎:遠山俊也/
文書担当 久保敦夫:尾崎右宗/婦警 黒井千佳:小林千晴/
刑事部長 正宗岳尋:小木茂光/所長 宮前守:山崎一/
榊いずみ:星由里子/京都府警 木場俊介:小林稔侍
榊マリコが科学警察研究所から半年ぶりに京都府警察科学捜査研究所に舞い戻ってくるところから始まります。深夜高速バスの座席で天下の美女・沢口靖子が高いびきで寝てる。
他の乗客たち
中学教師の吉岡三雄(徳井優)とキャバクラ嬢水野桂子(菅原禄弥)
大阪の実家に向かう斉藤瑞枝(杉山彩子)
大阪の現場に行く土木作業員の大江修司(本田博太郎)
チンピラ風の伊吹弘(浪花勇二)
京都市内の会計事務所に勤める税理士の岸野(中根徹)、
ワイン会社の営業マンの竹村興吉(宇梶 剛士)
彼らもそれぞれいちゃつくなり眠るなりしていましたが(ボストンバッグを枕の大江修司、何だか雰囲気がぴったりです)
朝7時に京都着・・・すると、岸野が胸を指されて死んでいました。凶器はバスの中から見つかりませんでしたが、直径5ミリ程度のキリ状のもの。
高速バスの窓はハメ殺しで開かない。死亡推定時刻は深夜2時から5時。犯人は、運転手とマリコを除いた6人の中にいるはずという走る密室殺人事件。
マリコさんが一人でなんでもかんでもやってしまいます。日本テレビ火曜サスペンス劇場の『警視庁鑑識班』シリーズを見慣れていると、相当、違和感があります。『鑑識班』では、鑑識さんたちが極めてシステマチックに現場からチリ一つ残さず採取するのに対し、マリコさんは後から、バスのトイレのダクトからルミノール反応を見つけたり、窓ガラスに指のあとを見つけたり・・・京都府警には鑑識さんはいないのか!?名神高速のノリ面で科捜研の女と京都府警の新山刑事が凶器を探すなんてサ。
事件当日、任意で警察に留め置かれた乗客たちですが、その中で大江修司は
前の飯場でいっしょだった作業員から被害届けが出されていて・・・逮捕しようとする刑事と取っ組み合ったり、「それは違うな」と何食わぬ顔で出て行こうとしたり、何食わぬどころか人を食った置き引き常習犯です。そして、バスの中で他の乗客の財布からもいただいていた。キビシイお取調べに対しても、薄ら笑いを浮かべ「殺しなんてするワケはねぇ・・・」。盗みはすれど殺しはせぬ、立派なこそ泥。朝の4時ごろ乗客の皆さんの懐中のものをいただいたときには、岸野氏はぐっすり眠っていてシャツに血なんかついていなかったとか。
大江修司の証言を信用すると、岸野が殺されたのは4時より後か?
狭心症の持病のあった岸野は決められた時間に薬を飲むために携帯アラームをセットしていたのですが、4時半の薬は残っていた・・・4時半には死んでいた。
マリコが窓ガラスに見つけた岸野の指のあとは、ダイイング・メッセージを残そうとしたものですが、そのときは窓ガラスは何かかけるほど結露で曇っていたはず。運転手は、3:20にエアコンのスイッチを入れたというんで、結露はそれからまもなく解消したと考えられる。ってことは岸野は3:20より前に死んでいた?
マリコによる、快刀乱麻の謎解きをうなずきながら聞いてる大江修司は、やはり、人など殺しそうにない。
本田博太郎 & 沢口靖子 のシーンは
『ひめゆりの塔』にはほとんどありませんが、こちらには、少々あります。

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