本田博太郎さん観賞ノート

2007年の本田博太郎さん出演ドラマは

2007.01.03　『明智光秀〜神に愛されなかった男』　フジテレビ（新春ドラマスペシャル）
2007.01.07　『仮面ライダーカブト　第47話　最大の侵略→最終章突入』　テレビ朝日
2007.01.11〜2007.03.08　『エラいところに嫁いでしまった！（全9回）』テレビ朝日（木曜ドラマ）
2007.01.14　『仮面ライダーカブト　第48話　天道死す!!』
2007.01.21　『仮面ライダーカブト　第49話　天の道』
2007.03.18　『神様がくれた時間 岡本喜八と妻・がん告知から死までの３００日』　NHK BS hi（ハイビジョン特集）
2007.04.20　『藤沢周平時代劇　よろずや平四郎活人剣　(全8回）初回2時間スペシャル　江戸の揉め事仲裁業　辻斬り・月下の襲撃』　テレビ東京（金曜時代劇）
2007.04.26〜2007.06.14　『その男、副署長〜京都河原町署事件ファイル（全8回）』テレビ朝日
2007.05.06　『よろずや平四郎活人剣（全8回）　第3話　道楽息子』
2007.05.29　『楽園のライオン』　TBS（月曜ゴールデン）
2007.06.16　『よろずや平四郎活人剣（全8回）最終回2時間特別編　燃える落日〜宿敵と決着・篝火の死闘！』　
2007.06.30　『美人三姉妹の推理旅行2　長崎ハウステンボス疑惑の花嫁』　ANN（土曜ワイド劇場）
2007.06.30　『どうぶつ119』　日本テレビ(夏ドラ！スペシャル）
2007.09.08　『天国と地獄』　テレビ朝日(黒澤明ドラマスペシャル第一夜)
2007.09.29　『そらぷち』　北海道テレビ（スペシャルドラマ）
2007.10.19　『モップガール（全10回）　第2話　セレブ花嫁は殺人がお好き!?』　テレビ朝日（金曜ナイトドラマ）
2007.11.09　『モップガール（全10回）　第5話　容疑者・東社長の謎を追え!!』　テレビ朝日（金曜ナイトドラマ）　
2007.11.24　『点と線　第一部　松本清張の最高傑作初ドラマ化！寝台特急“あさかぜ”東京−京都−博多1000キロの時刻表トリック!!空白の4分間の謎…』　テレビ朝日（開局50周年記念ビートたけしドラマ）
2007.11.25　『点と線　第二部　松本清張の最高傑作サスペンス完結へ!!日本縦断3000キロ老刑事が追うアリバイトリックの謎…偽装心中の罠！』　テレビ朝日（文化庁芸術祭参加　ビートたけしドラマ）
2007.12.07　『モップガール（全10回）　第9話　余命1日…ヤクザの20年愛！約束の地へ』　テレビ朝日（金曜ナイトドラマ）
2007.12.14　『モップガール（全10回）　第10話　桃子死す・・・さよなら大友さん!!』　テレビ朝日（金曜ナイトドラマ）
2007.12.17　『塗られた本』　ＴＢＳ（月曜ゴールデン松本清張スペシャルドラマ）
2007.12.23（2007.12.26） 『父からの手紙』　ＢＳジャパン（ＢＳミステリー）、テレビ東京（水曜ミステリー）

リストには連続ドラマにセミレギュラーで時々ご出演というのは、その回一つ一つ挙げたんでちょっと鬱陶しいかも・・・

色々な姿を見せていただきました。
『仮面ライダーカブト』のファンタスティックな加賀美陸は、2006-2007年の傑作かもしれません。
『その男、副署長』では急病の江守徹の代役ということもあったためか、いつもとは少々違う味が新鮮でした。近藤警務課長と同じ頃、『父からの手紙』の悪徳刑事が元刑事になって“悪徳”だけが残ったような犬塚もやってたのかなぁ？
『よろずや平四郎　活人剣』の鳥居耀蔵・・・鳥居耀蔵というのは時代劇定番の悪役のような役で、是非、博太郎さんで見たいものと、かねがね思っておりました。期待にたがわぬ耀蔵でした。そのうち吉良上野介も拝見したいものです。
『天国と地獄』の刑務官・・・とても短い出番でしたが、ささやき声が印象的でした。
『塗られた本』では、若い女をやさしく包み込む大人の男、『楽園のライオン』では年上の女に嬉々として仕える（？）古本屋。勝負に出かけるルポライター井上たつえに「ついて来ないで」といわれ、気おされてただただ見つめる表情が・・・聞き分けのいいわんこのようでカワイイ。2007年で一番は、このショットかもしれません。

今年の観賞ノートはこれでおしまい。今から年末年始の休みにします。
←のカウンターがどうやら年内に100,000に到達しそうです。そのあとは、また0に戻るのかな？アクセスしてくださった皆さま、どうもありがとうごさいます。2008年もどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、皆さま、いいお年を

2007年の邦画ベストテン！「日本インターネット映画大賞」のお誘いがきたので考えてみたら、今年は10本見てない。要項を見ると5本以上10本まで投票すればよいようなので、5本選ぶことにいたしましょう。
ブログ“本田博太郎さん観賞ノート”のトップ記事にただいま現在載せてある映画は全部で8本。『大奥』は2006年ものですが、見たのは今年なので対象になります。『陰日向に咲く』は試写会はハズレたので、まだ見てないし来年公開だし・・・。で、対象となる本田博太郎さん出演映画は7本。『大奥』、『愛の流刑地』、『それでもボクはやってない』、『大帝の剣』、『黄色い涙』、『眉山』、『歌謡曲だよ、人生は』。
しかしねぇ、この中で“ベストテン”に推したいものは、『それでもボクはやってない』と・・・『愛の流刑地』か？他になければ、『大帝の剣』でもいってみるか。博太郎さん、今年は、「これは！」という映画にあまりご出演にならなかったですね。博太郎さんの出ていない映画は、『やじきた道中テレスコ』、『わらびのこう』（2003年公開ですが、今年ＤＶＤが出て初めて見ました）、それから、何だっけ？思い出せないようなのはランク外ですね。

仮に考えてみました。

【作品賞】（5本以上10本まで）
　　「　わらびのこう　蕨野行 　 」　　10　点
　　「　それでもボクはやってない」　　10　点
　　「　やじきた道中テレスコ　　」　　5　点
　　「　愛の流刑地　　　　　　　」　　3　点
　　「　大帝の剣　　　　　　　　」　　2　点
　　「　　　　　　　　　　　」　　　　点
　　「　　　　　　　　　　　」　　　　点
　　「　　　　　　　　　　　」　　　　点
　　「　　　　　　　　　　　」　　　　点
　　「　　　　　　　　　　　」　　　　点
　
【コメント】
『わらびのこう』、これは本物。すでにたくさんの賞を受けている映画で今更なのですが、詩のような優雅で格調高い文体といい、市原悦子はもちろん清水美那のみずみずしい口跡、山も川も美しいし、8人の老人たちの生きよう死によう、見る価値のある映画です。見終わって気持ちがスッキリさわやかになります。
『それでもボクはやってない』、問題意識と映画としての面白さに◎。
『やじきた道中テレスコ』、ただ、面白かった！
『愛の流刑地』は、鶴橋康夫監督らしい映像の美しさに2点、音楽に1点。
『大帝の剣』、もっと、お馬鹿に徹してほしかったとは思うものの、かなり楽しめました。

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【監督賞】　　　　　　　　　　　　　　作品名
　　 [　　　　　　　　　　　] （「　　　　　　　　」）
【コメント】

【主演男優賞】
　　 [　　　　　　　　　　　] （「　　　　　　　　」）
【コメント】

【主演女優賞】
　　 [　　市原悦子　　　　　　　　　] （「わらびのこう　　　　　　　　」）
【コメント】

【助演男優賞】
　　 [　　本田博太郎　　　　　　　　　] （「それでもボクはやってない　」）
【コメント】
だんだん、観客まで追い詰められた気分になる映画ですが、留置房の詐欺師・三井秀男役の本田博太郎が自在な演技で笑わせてくれました。
ま、“本田博太郎さん観賞ノート”ですから・・・
【助演女優賞】
　　 [　　　　　　　　　　　] （「　　　　　　　　」）
【コメント】

【新人賞】
　　 [　　　　　　　　　　　] （「　　　　　　　　」）
【コメント】

【音楽賞】
　　「　　　　　　　　　　　」
【コメント】

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【勝手に○×賞】
　　 [　　　　　　　　　　　] （「　　　　　　　　」）
　　「　　　　　　　　　　　」
【コメント】

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　この内容(以下の投票を含む)をWEBに転載することに同意する。

こういう記事を日本インターネット映画大賞ブログにトラックバックして投票するわけですが、この記事は確定ではないので、今はトラックバックしません。空欄だらけだしね・・・
締め切りは2008年1月17日(木)23:59だそうで、
もし、このブログをごらんの方で
空欄を埋めてやろうという奇特な方
「この映画がよかった」「主演男優賞は＊＊だろう」など一言ある方
是非コメントください。楽しい【勝手に○×賞】も作ってもらえるとウレシイです。

『水曜ミステリー9　父からの手紙』テレビ東京系
放送日：2007年12月26日（テレビ東京　水曜ミステリー・・・ＢＳジャパンのＢＳミステリーじゃ12月23日に放送済み）
監督：井上　昭　脚本：金子成人（原作：小杉健治）

サブタイトルみたいなのが
“消えた父から届く、一年に一度の手紙　失踪の謎が明かす11年間の裏切り”←水ミス公式サイト
“京都から富山へ…蜃気楼に消えた父の謎が明かす大震災の友情と悲しき殺人…そして家族の絆”とか
“京都〜神戸〜魚津！逃亡11年1億円偽装殺人事件!?残された死のレシピと消印の謎！裏切られた娘が追う父の真実！”

まぁ、そういう話です。女ができたからと妻子をおいて消息を絶った父。その阿久津伸吉（大杉蓮）が実はとんでもないことを仕出かしていたというわけです。とんでもないには違いないけれど、感動的。
父探しの手がかりは“キトキト”！？父からの手紙の消印を手がかりに娘・麻美子（檀れい）と秋山圭一（杉本哲太）は富山県に向かい、そして、すべてが明らかになるのは蜃気楼の町、魚津。魚津のぼんちゃんラーメンのおやじ役、梅津栄の富山弁がいい線、いってます。

博太郎さんは、始まってすぐ、麻美子の車の硝子に張り付きに出てきました。う〜ん、『言えない関係』（2002.11.19　日本テレビ火曜サスペンス）田辺剛のバリエーション？監督は、同じ井上昭だからな。刑事だったとは思えない、いや、悪徳刑事だったことが一目でわかる犬塚義明（本田博太郎）。

で、ほのぼのしたミュージック＆何やらなつかしい“父からの手紙”という題字。

あやしい男・犬塚が、麻美子に父の行方を尋ねたり、キッチンあくつの客で親しくしている秋山圭一のことを訊いたりする。なぜ？その男、犬塚が、殺される。何故？圭一の兄は自殺していて、犬塚は圭一に兄の妻・みどり（渡辺梓）の行方を尋ねていた？麻美子の母・歌子（竹下景子）は、圭一の兄・秋山和夫（村田雄浩）は伸吉の命の恩人だと言うが・・・と、謎がいっぱい。

秋山圭一が、麻美子と母･歌子の店にしげしげと出入りするようになったわけには、犬塚がからんでいます。犬塚、カゴ状コンテナの中でチンとジッポを鳴らして・・・というのも、印象的。圭一に和夫の死方について疑念を吹き込んで、グラスを持たせてやって勝手にチンとグラスを合わせる。博太郎さんの、こういう悪党役のこなれた仕草や口調って好きだなぁ。そうそう、圭一の隣に移動する妙に軽やかな足取りもようござんした。

で、まぁ、しばらく犬塚は出てきません。犬塚殺害事件はそっちのけで（そりゃ主題は11年行方不明の“父からの手紙”ですからドラマは進みますが、そのうち、阿久津じゃない人にむかって「阿久津さん、阿久津さん」と声をかけてたたき殺される場面が出てきますョ。あ〜ぁ・・・

そうそう題字は本田博太郎。

『徳川家康』第43回　連判状の夢
放送日：1983年10月30日
演出：大原　誠　脚本：小山内美江子（原作：山岡荘八）
NHK大河ドラマ徳川家康　完全版　第6巻 GNBD-7273

慶長10年、第二代将軍となった徳川秀忠（勝野洋）は16万の兵を率いて、京を発つ。徳川の天下となったことをデモンストレーション。キャストの中では“徳川秀忠　勝野洋”は3番目に出てくるのに、馬に乗って行列しているだけ。出番はこれだけ。

このように天下泰平が固まりつつある中、波風の元になりそうなのが、才気煥発はねっかえりの松平忠輝（田中健）とその附家老・大久保長安（津川雅彦）。忠輝は、家康と談笑中の本阿弥光悦（大出俊）に秀頼（利重剛）の様子を尋ねられ、秀頼をナメた返事。家康に「メッタなことを申すではない」と繰り返したしなめられます。その席に、やはり本多正純（本田博太郎）がいます。家康と忠輝のやり取りに戸惑い顔の光悦の後ろで、硬い表情。

もうひとつ、ヨーロッパの新興勢力、オランダ、イギリスなど紅毛人の新教国 vs　旧勢力、スペイン、ポルトガルの南蛮人の旧教国の軋轢。家康はイギリス人・三浦按針（ダン・ケニー）を顧問に迎え世界情勢を学んでいるのに対し、大坂城には旧教の信者が多い。そのため、江戸と大坂がヨーロッパの大国の代理戦争をさせられかねない。さらに、ことを面倒にしそうなのが、忠輝の妻になることになっている五郎八姫（岡本舞）が旧教信者であること。五郎八姫−“ごろっぱちひめ”ではないぞ、“いろはひめ”。伊達政宗（尾上辰之助）の息女です。
無邪気な野心家、大久保長安は、忠輝を盟主にした世界交易を目論んでいます。そのために連判状を集めていたのですが、連判状というのは物々しい。家康に対する謀反の血判状とも取られかねません。これを大坂城の大野修理（谷隼人）らが利用して徳川家にお家騒動など起こそうかとたくらみます。そのことは、再び大坂城に戻ったおみつ、大坂城では栄局（萬田久子）が光悦に知らせ、光悦は長安の女になっていた於こう（加賀まりこ）に長安の動向を知らせるように頼みます。長安は、於こうの諫言にもかかわらず、世界交易、世界に金鉱を探すなどの夢を膨らませあちこち連判状の趣旨を説いてまわります。が、佐渡金山からのネコババのうわさ、謀反のうわさを警戒され、大物、伊達政宗抱きこみに失敗。結局、連判状の夢をあきらめる。

さて、慶長15年の駿府城、年賀言上に訪れた伊達政宗。政宗は自分が黒幕などと思われないように、大坂城を巻き込みそうな南蛮vs紅毛の不穏な情勢を伝えます。政宗が去ると、家康、つぶやいて「困ったことよのう・・・」。すると傍らに控えていた正純が、家康の正面になおって「されば、この正純が仮に秀頼様の側近でござりますれば・・・」と策を披露します。家康は、それを可とも不可ともせず、秀頼に会いたくなった、こちらから出向いて、秀吉との約束に従い秀頼の器量を見定めようと微笑する。正純、ニッコリ。年賀の式を控えていますから、家康、政宗、それに正純は直垂（だと思う）に侍烏帽子。
家康は随分爺さんになってますが（ヨタヨタしてまっせ）、正純は見た目はムカシのまま。ただし、ムカシは、家康に「正純は、どうじゃ？」と意見を求められても、ただただ、家康の教えを乞っていましたが・・・

この回から、秀頼役は、利重剛。千姫は石原真理子、立ち居振る舞いがウ・・・・ン。片桐且元（久米明）の出番は少ないけれど、いい感じ。

ネットに今年度の文化庁芸術祭賞受賞者発表のニュースが載ってましたが、
『テレビ朝日開局５０周年記念ドラマスペシャル「松本清張　点と線」第二部』がテレビ部門の芸術祭大賞だそうです。第一部は芸術祭に参加してなかったね、そういえば。
第一部のほうは2007年ドラマ視聴率のトップ10に入ってますね。23.8％で第6位。
http://contents.oricon.co.jp/news/movie/50656/full/

平成19年度（第62回）文化庁芸術祭の受賞者は
毎日新聞のサイトにしっかり掲載されていますが
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20071222k0000m040012000c.html
文化庁の一覧表のほうが見やすい。
http://www.bunka.go.jp/geijutsu_bunka/geijutsusai/pdf/19_jyusyou_sakuhin.pdf
テレビ部門　ドラマの部の参加作品は
http://www.bunka.go.jp/geijutsu_bunka/geijutsusai/pdf/19_tv_dorama.pdf

博太郎さんは
『テレビ朝日開局50周年記念ドラマスペシャル「松本清張　点と線」第二部』
のほかにＨＴＢ北海道テレビの『スペシャルドラマ「そらぷち」』にもご出演でしたが、こちらは参加しただけデス。

公演などは、文化庁に申し込むと審査委員会で参加の可否が決まるそうで、“芸術祭参加”というのは大したものなんだろう。テレビやラジオ作品の場合、手引きによると“参加申込みを受けた執行委員会事務局は、申込内容を確認の上、審査委員会に報告する”とあるだけで、参加を承認するかどうか審査委員会で決めるとは書いてない・・・申し込みのあったテレビドラマやドキュメンタリーを蹴ったりしないということネ。ま、メッタなものは参加を申し込んだりしないだろうし・・・博太郎さん出演作品では、『君の手がささやいている　第三章』（1999年10月7日　テレビ朝日）と『君の手がささやいている　第四章』（2000年10月5日　テレビ朝日）、それに『絶壁〜山岳警備隊・疾走る』（2004年11月4日　ＮＨＫ）が芸術祭参加作品。

オヨヨ？
『そらぷち』は2007年9月29日（土）の放送のはず。文化庁の一覧表では11月10日（土）9：30〜10：25の再放送が芸術祭参加作品になってますね。
芸術祭の手引きによると
平成19年度のテレビ部門の参加作品は、平成19年10月1日から平成19年11月30日までの間に放送しないとイケナイ。ただし、平成18年12月1日から平成19年9月30日までの間に初めて放送された作品を、10月1日〜11月30日に再放送して芸術祭参加とするのはＯＫなのだそうです。なぁ〜るほど・・・なのか、ハテ？

レコード部門の優秀賞に『肥後の琵琶弾き　山鹿良之の世界〜語りと神事〜』のＣＤが入ってます。買う人は少ない、極めて少ないと思うけれど、いいですよ。きょう日のすっかりソフィスティケートされた薩摩琵琶や筑前琵琶とは全然違う。ワタマシなど圧倒的で、土地や家にいる大小の神様たちは実にこういうのを喜び嘉したもうかも・・・と思ったことでした。

『モップガール』の世帯視聴率（ビデオリサーチ・関東地区）はこんな按配でした。
第1話 2007年10月12日 葬儀会社の美少女は死体を救う 10.2%
第2話 2007年10月19日 セレブ花嫁は殺人がお好き!! 10.7%
第3話 2007年10月26日 アイドル議員の秘密は蜜の味!? 11.8%
第4話 2007年11月2日 メイド桃子、秋葉原で愛を叫ぶ 9.7%
第5話 2007年11月9日 容疑者・東社長の謎を追え!! 9.8%
第6話 2007年11月16日 グラビアアイドルの夢は夜ひらく!？ 10.6%
第7話　2007年11月23日 覗かれた!?女教師の秘密の保健室 9.8%
第8話　2007年11月30日 謎の変態作家集団!?殺意の宴へようこそ 10.4%
第9話　2007年12月7日 余命1日…ヤクザの20年愛!約束の地へ 9.2%
第10話　2007年12月14日 桃子死す・・・さよなら大友さん!! 9.4%
（緑の字は本田博太郎さん出演回）

23時台のほかの番組、視聴率の高いほうから5番組の視聴率とあわせて図にすると、こうです！1度だけ『恋するハニカミ』（ＴＢＳ）に首位を奪われましたが、あとはずぅぅっと1位。金曜23時の女王です。

『モップガール』だけを抜き出すと（縦軸も変えてしまう、このインチキ）、随分凸凹していまして、第8話から第9話への落ち込みが気になります。第9話は、むっちゃよかってん。『モップガール』第1シリーズ（勝手にシリーズ化するでない！）の花ですぜ。

（赤い矢印は本田博太郎さん出演回）

12月に入ったので忘年会か？いやいや、それだったら他の番組の視聴率もそろって低下してもいいはず。しかし、そんな感じは見て取れません。
では、12月7日、ほかに視聴者を集めた番組があったか？『恋するハニカミ』のほか『スリルな夜〜イケメン合衆国〜』（フジテレビ）、それに『僕らの音楽』（フジテレビ）の視聴率がちょい高くなってますが・・・う〜ん？

やはりネ、博太郎さん出演が期待されたのに登場がなかった回の次は視聴率低下の法則ですよ。つまり、図では“なぁんだ・・・”で示される第3話から第4話への視聴率低下、第6話から第7話への視聴率低下と同じ要因が働いているのではないかと思うんでありますヨ。「なぁんだ、本田博太郎出ないジャン・・・」。
第9話の予告に長谷川隆治（本田博太郎）の存在をうかがわせる部分があったって？
それは、第8話のおしまいにオンエアされた予告にあったのだけれども、テレビ朝日の『モップガール』サイトの予告動画にはなかったのです。全然、影もにおいも面影もなかったのです。で、第8話はクレジット・ロールまでで、見るのをやめちゃった人は、やはり、「なぁんだ、出てないじゃん」。
では、テレビ朝日サイトの予告動画にも嗚咽する長谷川隆治氏の姿があった第10話はもっと視聴率が増えてもよいではないか？それも・・・そうだね。同じ日の『僕らの音楽』のＥＸＩＬＥ×松坂大輔って結構強かったかもよ？

『塗られた本』
放送日：2007年12月17日　（ＴＢＳ　月曜ゴールデン松本清張スペシャルドラマ）
演出：竹之下寛次　脚本：田中晶子（原作：松本清張）

美貌の出版社社長、紺野美也子（沢口靖子）の周囲で死ぬ人物が、原作とは入れ替わった『塗られた本』。大分、殺伐度・修羅度・ドロドロ度が増した感じです。今風にするためか、紺野卓一（勝村政信）は若年性アルツハイマーで、美也子のまわりは家の中も外も戦場です。

その彼女を「君には逃げ場が必要だ」と抱き寄せるのが、東京興和銀行支店長の井村重久氏（本田博太郎）。何やら思い煩う風の沈んだところがあって、大人のいい男ですな！まるで小さい女の子相手にするような、チュッが優しい。
もっと前のシーンで、行員の山田慎司（木下ほうか）が井村氏に何事か懇願していて銀行にトラブル有り気だし、それを卓一が雨に濡れて眺めているなど、暗雲漂う如何にもサスペンスです。

美也子は首尾よくかどうか、ベストセラー作家の青沼禎一郎（吹越満）に書き下ろしをＯＫさせ、女優の卵の野見山房子（岩佐真悠子）が押しかけアルバイトで美也子のメデイア出版に入り込む。美也子と房子の間の火花のチリ具合が、ちょっとコワイ・・・

というのがありまして、
井村が美也子に別れを切り出す箱根旅行。
「考えたんだ」と自分自身に確かめるように話す井村氏。言ってみれば不倫の清算なんだけど、誠実。
出かけるときからアヤシー車がついてくる。ホテルに入る二人をシャッターの音が追いかける。帰り道では、ブレーキがきかない・・・車は転落（フット・ブレーキがきかないときは、エンジン・ブレーキ、ハンド・ブレーキ、山肌やガードレールに車体をこすり付けて止めましょう。谷に車を落として止めてはイケマセン）。事故現場から美也子を立ち去らせる井村氏の原作のセリフが博太郎さんにピッタリだと思っていたんですよ。押し殺した声で、やや早口にってネ。ただ、このドラマのセリフはイロイロ説明しすぎ。

で、車に残った井村氏は何者かの姿を見、東京に帰った美也子が銀行に電話してみれば支店長は亡くなった。
原作の、生き延びた井村氏が銀行を辞めて湯河原に引っ込んでるのを美也子が訪れるシーンは当然なし。銀行での快活で鷹揚な井村氏と、湯河原のわびずまいの井村氏の対比が見たかったのですが、このドラマの被害者役になってしまってはいたしかたない。湯河原の井村氏のかわり（というのも変だけど）、美也子に金を都合してやるシーンどちらも井村氏は少し憂い顔で優しい（人に憂いと書いて優しい？）。ワタクシが、湯河原閑居のシーンで想像したのは、こういう井村重久氏でした。

井村殺害シーンもありましたね。こういうのは、真に迫ってウマイからなぁ。本田博太郎を被害者役にしておいて、これ無しというワケには、やはり、まいりますまい。

原作では
野見山房子の青沼に対するしっぺ返しが、とても小気味よかったのです。方法はもちろん全然違いますが、『鏡山旧錦絵』のお初が自害した尾上のために岩藤を討つような感じでネ。このドラマの「映画が公開されたら見に来てくれる？」という房子はちょっと残念。ドラマの卓一は生き残ったのでしかたないか・・・

ほかに書いておくこと
谷尾役の岡田浩暉が、いかにもそれらしそうで面白かったです。
メデイア出版にリエゾン出版。“リエゾン”って野合とか私通とか言う意味じゃなかったっけ？・・・調べたら、仏和辞典のliaisonの項の最後にありました、“私（密）通”。