“博太郎さんが、高杉晋作を演じた作品もあるので、それ、見てみようかな”と先日書いたので、引っ張り出してきました。
『影の軍団IV 第31話(幕末編 第4話)私が愛したカゲキ派』
放送日:1985年10月28日 フジテレビ
監督:原田雄一 脚本:和久田正明
で、見た。
『ゆきみ』のおとうちゃんと全然フンイキが違って、“私が愛したカゲキ派”というのがピッタリの人物です。1985年だもんな・・・フンイキは違っていて当然。博太郎さん、34歳。
煙草に火をつけるその火で顔が浮かび上がる初登場シーン、イギリス公使館焼き討ちシーン、軒から滝のように落ちる雨で顔を洗って三浦屋おふじ(宮下順子)をゆすった役人二人を斬りに出かけるシーン、晋作に活動資金を貢ぐお嬢さん・お袖(野口早苗)をおぶって渓流を歩くシーン、用水を走るシーン、深夜おふじの寝ているそばに現れてマッチをするシーン、骨董屋夢幻堂ジツハ甲賀の幻術使い夢次郎(堀内正美)におふじとともに捕らえられ最期の一服を望んでその煙草が・・・のシーン、そして小舟でおふじのもとを去るシーン。火と水が入り乱れて出てきて、そのどれもが印象的です。
立ち回りもあれば遁走もある。博太郎さんの動きは非常に切れ味がいいし、年増の女主人もお嬢さんも惹きつけてしまう男のかわいげ、セクシーさもあって楽しめます。
ただ、“高杉晋作”なのか?アジトが襲われ同志が皆殺しにされるなんていうのもありますが、勤王の志士でも盗賊でも何でもいいような気がしないでもない。松陰刑死後の高杉晋作で松下村塾の復興というようことを言っていますが、ドラマ上の必然はあまり感じられんなぁ。おふじに「居てくれるだけでいい」用心棒として雇われた便利屋メンバーが“宮さん宮さん”など歌ってるのが、高杉晋作とその時代の表現なのか?しかし・・・聞くところによれば“宮さん宮さん”が作曲されたのは1868年。高杉晋作によるイギリス公使館焼き討ちは1862年で“宮さん宮さん”の5年前。そもそも高杉晋作が没したのは1867年。
ま、幕末の服部半蔵(千葉真一)ですから。
1980年放送の『服部半蔵 影の軍団』と1981〜1982年の『影の軍団II』は東映ビデオからDVDボックスが出ていますが、『影の軍団IV幕末編』もそのうちDVDボックスになるのかな?

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